今回のリリースはキース・ジャレット在籍時マイルス・バンドの名演三本の指に数えられる名高きケルン公演です。この音源は古くから有名で、サウンドボード音源ながらブロードキャスト・テープがマスターとなっており完全収録ではないのが難点です。今回リリースも残念ながら“初の完全収録!”とはいきませんが、今まであるいくつかの音源を聴き比べ、一番音質の良いものからリマスタリングを施し収録してあります。音質面の改良はもちろんですが、一番変わっている点は繋ぎの部分。前述の通り不完全収録なので、過去にリリースされたタイトル群も欠落部の編集を余儀なくされてきました。しかし残念ながらその箇所が鑑賞の妨げになってしまっていたのです。今回はその編集部を細心の注意を払って丁寧に再編集、全く違和感なく聴き続けられるようになっています。更に、今まで一度もメスの入ることが無かった『WHAT I SAY』と『IT'S ABOUT THAT TIME』の間に入っていたラジオのアナウンスも、丁寧にカット編集され自然に繋ぎ直されています。タイトルが示す通り激熱の『DIRECTIONS』はステージ司会者のアナウンスに被せて始まり、押しつぶし、そのまま進撃が始まる迫力満点の展開です。今回の新たな編集のおかげでマイルス・バンドの進撃を妨げる物は無くなり、最後まで休むことなく駆け抜ける圧巻のライヴとして生まれ変わったのです。因みに過去のタイトルやウェブ・トレード間では『Improvisation』と『INAMORATA』がつながった形で『FUNKY TONK』とされていますが、ここではオフィシャルBOX『セラードア・セッションズ』にならってのタイトル表記となっています。付属するDVDは同年11月16日のライヴで、イタリアでテレビ放送されたもの。同じコンサートを二つの放送ソースから収録してあります。それぞれ別の編集が施されているため、同じコンサートですが違った角度から楽しむことができます。メニュー画面はありません。 01. Introduction - DIRECTIONS 02. HONKY TONK 03. WHAT I SAY (incomplete) 04. IT'S ABOUT THAT TIME (incomplete) 05. YESTERNOW 06. Improvisation 07. INAMORATA 08. SANCTUARY Miles Davis - trumpet Gary Bartz - soprano saxophone, alto saxophone Keith Jarrett - electric piano, organ Michael Henderson - electric bass Leon "Ndugu" Chancler - drums Charles Don Alias - conga, percussion James Mtume Forman - conga, percussion Recorded Live at Sartory Festsaal, Cologne, Germany, November 12, 1971 Soundboard Recording // Original Remastered 2021. DVD Recorded Live at Palazzo dello Sport, Turin, Italy, November 16, 1971 Miles Davis - trumpet Gary Bartz - soprano saxophone, alto saxophone Keith Jarrett - electric piano, organ Michael Henderson - electric bass Leon "Ndugu" Chancler - drums Charles Don Alias - conga, percussion James Mtume Forman - conga, percussion 01. TV Broadcast Version I // NTSC / Black & White // 40 min HONKY TONK Pt. 2 - WHAT I SAY - SANCTUARY - IT'S ABOUT THAT TIME - FUNKY TONK - HONKY TONK Pt. 1 02. TV Broadcast Version II // NTSC / Black & White // 40 min WHAT I SAY - SANCTUARY - IT'S ABOUT THAT TIM - HONKY TONK - FUNKY TONK