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Rolling Stones ローリング・ストーンズ/TX,USA 1972 Late Show Upgrade

マニアの間で「ロックンロール・ダイナマイト」と形容されるスピード感に溢れた鋭いサウンドが頂点を迎えたローリング・ストーンズ1972年のアメリカ・ツアー。今ではここから生み出された最大の置き土産と呼べる映画「LADIES AND GENTLEMEN」を簡単に見られる訳ですし、アンダーグラウンド界では「PHILADELPHIA SPECIAL」という絶大なアイテムまで存在している。ところが、それらはどれも複数の公演をベースにしてまとめ上げたものであり、単一公演を楽しめるものでなかったというのが意外な落とし穴。マニアであれば一公演を最高音質で楽しめたら…と考えてしまうのも当然のことかと。こうしたマニアの願いを叶えてくれたのが6月24日のフォート・ワースのセカンド・ショー。この日は先の映画用の撮影と結果的にお蔵入りしてしまったライブアルバム用マルチトラック録音それぞれの収録が行われています。ところが映画で主に収録されたのはファースト・ショーと翌日ヒューストンのテイクであり、ライブアルバムで主に採用されたのは7月のフィラデルフィア。よってフォート・ワースのセカンド・ショー音源は切り売りされていたのが現状でした。ところが世紀末になってフォート・ワース、セカンド・ショーのマルチトラック録音ラフミックスのロングバージョンが流出。「Happy」と「All Down The Line」が未収録という点が玉に瑕ではあったものの、それでも掛け値なしに楽しめるステレオ・サウンドボード録音であったことから多くのアイテムを輩出。それらの中ではVGPレーベルの「FORT WORTH EXPRESS」が決定版となり、文字通りのベストセラーと化したところを「TARRANT COUNTY 1972」というタイトルが登場してその座を奪うといった展開でマニアの間に流通していました。この音源、元がステレオのマルチトラック録音だとは言えども、そこは流出音源。何度かダビングを経たような粗さがあり、それを緩和するようなイコライズが施されがちというジレンマを抱えていました。その点において頭一つ抜きんでた存在となったのが先の「TARRANT COUNTY 1972」だった訳ですが、それと同等のクオリティでなおかつ現代流のトリートメントを施した名盤が「FORT WORTH 1972 2ND SHOW」。オープニング「Brown Sugar」演奏前の場面から同曲の冒頭までに同日のモノラル・オーディエンス録音を使用しつつ、そこが極めてなめらかに繋げていた仕上がりが高く評価されたもの。またサウンドボードにおける既発の欠落ポイントであった「Tumbling Dice」終了後にミックが発したMCを「Thank you ve…」まで収録していた事も高い評価を受けた要因でした。そしてウォーミーさを感じさせるアナログらしい音質もまた同様であり、そこに先のような要素が重なった結果、2016年当時にリリースされた350枚はあっという間に売り切れてしまいます。やはり定番は強し!であると同時に、改善の余地があった音源であったからこその結果かと。それから6年ぶりとなる今回の再リリースはこちらもGraf Zeppelinの監修を仰いでいますが、まず未収録であった二曲をオーディエンスから補填するというプランはCD一枚のキャパを超えてしまうことから除外。むしろGraf Zeppelinは時折気になった低周波ノイズを除去。特に静音部などでそれが顕著だったのですが、これが抑えられただけでも元の音源に残る粗さがだいぶ収まった感があります。それ以上に大きな問題でありながら、今まで完全に見過ごされてしまっていたのが「Midnight Rambler」中間で生じていた音揺れ。どうやらこれはマルチトラックの収録時から生じてしまっていたトラブルだと思われ、ここまで挙げてきた既発盤はもとより、本テイクを採用していた「PHILADELPHIA SPECIAL」でも見られていた現象。それどころか映画「COOKSUCKER BLUES」に至っては問題の音揺れをそのまま採用することでスリリングな場面を演出しようとしていたのではないか?と思えるほど。とはいえ聞いていて非常に気持ち悪い現象であることは間違いなく、6分後半から始まって8分ちょうどのところでテイラーが弾いたフレーズが揺れまくる状態はいよいよ気持ち悪い。この大きな問題をGraf Zeppelinが遂に着手。既発盤とは別次元の安定感を実現させたのです。テクノロジーが進化した2021年の今だからこそ修正できた問題だとも言えましょう。演奏の方は以前から定評の高い掛け値なしの名演であり、「Gimme Shelter」や「Love In Vain」ではミック・テイラーがうっとりするほどのフレーズを聞かせてくれる。おまけに「Don't You Lie To Me」というスペシャルなカバーも最高の音質で楽しめる。にもかかわらずファースト・ショーやフィラデルフィアと比べ、各オフィシャルの小出し要員という不遇な扱いを受けていたセカンド・ショーの全長版が素晴らしいステレオ・サウンドボード録音で楽しめるエバーグリーンアイテム。その最新バージョンアップを兼ねた再リリースが実現します!(リマスター・メモ)位相修正。若干左寄りだったボーカルなどがセンター寄りに補正されています。音量所々調整。低周波ノイズ(ハムノイズ)除去。所々で気になっていたブーンという低周波音がかなり減少しスッキリしています。Midnight Rambler中間の掛け合いパートで頻発する音ヨレ(ピッチの不規則な乱れ)を補正。地味ながら不快だったヨレがかなり解消。既発より間違いなく聞きやすくはなっています。Live at Tarrant County Convention Center, Fort Worth, TX, USA 24th June 1972 Late Show STEREO SBD(UPGRADE)(73:34) 1. Introduction 2. Brown Sugar 3. Bitch 4. Rocks Off 5. Gimme Shelter 6. Don't You Lie To Me 7. Love In Vain 8. Sweet Virginia 9. You Can't Always Get What You Want 10. Tumbling Dice 11. Midnight Rambler 12. Band Introductions 13. Bye Bye Johnny 14. Rip This Joint 15. Jumping Jack Flash 16. Street Fighting Man STEREO SOUNDBOARD RECORDING

Rolling Stones ローリング・ストーンズ/TX,USA 1972 Late Show Upgrade

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