『SWISS TV 1977』『MINDEN 1974 の連続発掘で熱い視線が注がれているウリ・ジョン・ロート時代のSCORPIONS。その熱気をさらに高めるサウンドボード・アルバムが登場。伝統の名録音がアップグレードした新発掘マスターです。そんな本作に収められているのは「1975年4月26日ケルン公演」。そのステレオ・サウンドボード録音です。1975年と言えば、「IN TRANCEの年」として記憶されるわけですが、本作はその1つ前となる“FLY TO THE RAINBOW Tour”。先日のプレス新名盤『MINDEN 1974』とも併せ、当時のスケジュールからショウのポジションを確かめてみましょう。1974年・2月1日ー3月3日:西ドイツ#1(3公演)・4月6日ー15日:Super German Rock Festival(5公演)・5月3日:ミンデン公演 ←※MINDEN 1974・6月30日:ハノーファー公演・7月26日ー10月31日:西ドイツ#2a(24公演)《11月1日『FLY TO THE RAINBOW』発売》・11月1日ー30日:西ドイツ#2b(20公演)・12月27日:ハノーファー公演 1975年・1月5日ー2月??日:欧州#1(7公演)・4月23日ー7月5日:欧州#2(43公演)←★ココ★《??ユルゲン・フェヒター→ルディ・レナーズ交代??》・8月30日+9月6日:西ドイツ#3(2公演)《9月17日『IN TRANCE』発売》・9月27日:ヴァラーファンゲン公演・10月17日ー12月27日:欧州#3(35公演)これが1974年/1975年のSCORPIONS。『MINDEN 1974』は『FLY TO THE RAINBOW』発売の直前期にあったわけですが、本作は『IN TRANCE』の直前。「欧州#2」の4公演目にあたるコンサートでした。また、この時期は非常に注目されている。発掘が相次いだのもさることながら、マニアによるリサーチが新たな局面を迎えているのです。実は、『MINDEN 1974』の発掘に伴ってマニアの1人が当時のメンバー:ユルゲン・フェヒターとコンタクト。ライヴ日程など、新たな資料を提供されたそうなのです。まだ詳細は公開されていないものの、少なくともユルゲンの在籍期間は従来の定説が誤っていたことは確実。本作のケルン公演も従来はルディ・レナーズ交代後とされてきましたが、どうやらユルゲン時代だったようです(上記の日程は従来情報を元にしています。日付や公演数などの細部は近々変更されるかも知れません)。ともあれ、そんなケルン公演はサウンドボードが残された事でも知られ、ウリ時代の定番として君臨してきました。本作もその定番サウンドボードなのですが、既発群のコピーやリマスター再発ではありません。先述したユルゲンとコンタクトを取ったマニアが公開した最高峰版なのです。そのクオリティは、まさに過去最高。さすがに「オフィシャル級!」と喧伝するタイプではありませんが、従来とは次元の違うマスター鮮度は圧倒的で芯はより力強く、ディテールも細部の細部まで鮮明なのです。何より、安定感がケタ違い。ヨレや揺れがほとんどなく、鋭くも艶やかなサウンドを終始楽しめる。しかも本作はそんな新発掘マスターの最高峰。ネット原音ではかなり速く、それも変化していたピッチを可能な限り正確に調整。「This Is My Song」「They Need A Million」間のギャップも修正し、ただでさえ優れた安定感をさらにビシッと締めたような聴き応えを実現したのです。その最高峰更新サウンドで描かれるのは、衝撃作『MINDEN 1974』とも異なるショウ。ここで比較しながら整理してみましょう。フライ・トゥ・ザ・レインボウ(5曲)・This Is My Song/They Need A Million/Drifting Sun/Fly To The Rainbow/Speedy's Coming その他(3曲+α)・オリジナル:Rock 'N' Roll Queen(★)/Robot Man(★)・カバー:Red House(★)/Long Tall Sally(★)※注:「★」印は『MINDEN 1974』で聴けなかった曲。……と、このようになっています。『FLY TO THE RAINBOW』ナンバーを軸としているのは『MINDEN 1974』と同じですが、さらにレパートリーが増加。カバー類も異なっていますが、オリジナルも次作『IN TRANCE』の名曲「Robot Man」が登場している。そして目玉なのは何と言っても未発表曲「Rock 'N' Roll Queen」でしょう。「All Night Long」のように、当時の彼らにはスタジオ録音しなかったレパートリーが幾つかあるのですが、この曲もその1つ。ライヴでしか聴けない軽快なブギ・ナンバーを最高峰更新サウンドで楽しめるわけです。ディーター・ダークスと出逢い、新たなステージへと駆け上がっていった1975年のSCORPIONS。今まさに飛躍を遂げようとしていた時期の彼らが脳みそに侵入してくるサウンドボード・アルバムのアップグレード盤です。このまま2022年は「サソリ年」になるのかも知れない……そんな予感さえ脳裏をよぎる新発掘マスター。「1975年4月26日ケルン公演」のステレオ・サウンドボード録音。以前からウリ時代の定番として君臨してきたサウンドボードですが、本作は新発掘の最高峰更新マスターです。従来とは次元の違うマスター鮮度は圧倒的で、芯はより力強く、ディテールも細部の細部まで鮮明。何より、安定感がケタ違い。ヨレや揺れがほとんどなく、鋭くも艶やかなサウンドを終始味わえる。当時ならではの『FLY TO THE RAINBOW』ナンバーは勿論のこと書かれたばかりの新曲「Robot Man」や未発表曲「Rock 'N' Roll Queen」も過去最高サウンドで楽しめます。Rundfunk, Colonge, West Germany 26th April 1975 STEREO SBD(UPGRADE) (49:55) 01. Instrumental Intro 02. This Is My Song 03. They Need A Million 04. Drifting Sun 05. Red House 06. Rock 'N' Roll Queen 07. Fly To The Rainbow 08. Speedy's Coming 09. Robot Man 10. Long Tall Sally Klaus Meine - Lead & Backing Vocals Ulrich Roth - Lead Guitar, Lead Vocals Rudolf Schenker - Guitar, Lead & Backing Vocals Francis Bucholz - Bass Jurgen "Doobie" Fechter - Drums STEREO SOUNDBOARD RECORDING