'82年7月に行われた初のジャパンツアーで「DIARY OF A MADMAN」ツアーを終了したオジーは、ランディ・ローズ在籍時から計画にあったライヴアルバムを製作するため、9月26日と27日にニューヨークで単発のスペシャル・ギグを披露。ここで演奏された全曲BLACK SABBATHナンバーのライヴが、ソロとしてのオジー初の公式ライヴ作品「SPEAK OF THE DEVIL」となりました。一説には同時期のBLACK SABBATHが発表したライヴ作品「LIVE EVIL」への当て付けとも言われますが、このライヴ作品によって、ブラッドの演奏がオジーの公式作品に残る事となりました。バンドはアルバム発表後に約1ヶ月間のイギリスを含むヨーロッパツアーを計画し、'82年12月にはイギリスで4公演を披露しました。本作ではその短期イギリスツアーより、初日となった12月12日のバーミンガム"ナショナル・エキシビション・センター"(通称バーミンガムN.E.C.)公演を、演奏の聴き易さとダイレクト感に優れたオーディエンス録音で収録しています。この音源は今から10年ほど前に「GILLIS LIVES」のタイトルで音盤化され、「貴重なライヴを聴き易い音像で楽しめる」と、マニアの間では当時から隠れた定番のひとつ。今回は同音源のマスターへ全面的なリマスターを施し、音の明度や抜け、サウンドの均整をさらに洗練し、より優れた音質で楽しめるようにブラッシュアップされています。本音源の特徴は、この時期限りのレアなラインナップでの演奏です。「SPEAK OF THE DEVIL」製作後にルディ・サーゾは脱退しており、代役のベースにはUFOのピート・ウェイが参加。さらにブラッドもこの'82年いっぱいで脱退するため、ここに残された演奏の貴重さは非常に高いと言えます。ブラッドはオープニングの「Over The Mountain」・「Mr. Crowley」から素晴らしいプレイを披露し、「Crazy Train」やソロでは得意のアーミングが「これでもか!」とばかりにフィーチャーされています。この演奏がまるでライン・ソースのようなダイレクト感と近さで聴き取れる事を、喜ばないファンなどいるでしょうか!?さらに「SPEAK OF THE DEVIL」ツアーらしい聴き所が、ブラッドのギターソロから続けて演奏されるSABBATHナンバー「Sweet Leaf」! BLACK SABBATHの故郷バーミンガムで炸裂したこの曲には会場のファンも大喜びで、録音からはオジーと共に唱和するオーディエンスの様子もうかがう事が出来ます。さらに同曲ではトミーのドラムソロもインクルードされており、彼のダイナミックなプレイもリアルな音色で楽しめます。「I Don't Know」・「Believer」そして「Flying High Again」と強烈な演奏を叩き付けるライヴは、お約束のSABBATHナンバー3連発で大団円を迎えます。「Iron Man」はイントロから大きな興奮が会場を包み、続く「Children Of The Grave」、アンコールの「Paranoid」も観客を大喜びさせています。SABBATHナンバーでの強烈なリアクションは、どんなマニアも「さすがバーミンガム!」と思わず唸ってしまうでしょう!4公演だけ行われた'82年イギリスツアーの終了後、ブラッド・ギルズはオジーの元を離れ、RUBICON時代の仲間たちとNIGHT RANGERをスタートさせます。オジーのバンドには年の明けた'83年1月からオーディションで選ばれたジェイク・E・リーがランディの正式な後任として参加し、新たな時代を切り開いていきます。ブラッド時代最後期のレアなライヴ・テイクを、当時の客席録音としては間違いなく最上級といえる音質で楽しめる本作は、オジー・マニア必聴の一本です。Live at National Exhibition Centre, Birmingham, UK 12th December 1982 TRULY AMAZING SOUND(from Original Masters) 1. Diary Of A Madman 2. Over The Mountain 3. Mr. Crowley 4. Crazy Train 5. Revelation (Mother Earth) 6. Steal Away (The Night) 7. Suicide Solution 8. Guitar Solo 9. Sweet Leaf 10. Drum Solo/Sweet Leaf (Reprise) 11. I Don't Know 12. Believer 13. Flying High Again 14. Iron Man 15. Children Of The Grave 16. Paranoid Ozzy Osbourne - Vocals Brad Gillis - Guitars Pete Way - Bass Tommy Aldridge - Drums Lindsey Bridgewater - Keyboards