マイルスのライヴの中でも唯一無二の日が登場。1970年2月21日のアナーバー公演です。ディープなファンならすぐお分かりかと思いますが、タイトルの通りジョン・マクラフリンが参加した貴重なライヴ音源です。もちろんマクラフリンは“ビッチェズ・ブリュー”やサントラ“ジャック・ジョンソン”などにも参加しており、マイルスの電化を推進した立役者の一人。しかし、ライヴとなるとなかなか共演は実現しませんでした。当時マクラフリンもトニー・ウィリアムスのライフ・タイムや自身のプロジェクト、マハヴィシュヌ・オーケストラ発足などで多忙を極めていたのです。現在この編成でのライヴが聴けるのはこの日だけ(ジャケットに使われている写真は当日のもの)です。当然、貴重な音源とあり今までも幾つかのタイトルがリリースされてきましたが、我らがヴードゥーダウン・レコーズはソー・ホワット・レーベル監修の強み、オリジナルのマスターを正式に譲り受けリマスタリング。過去最高のクオリティでの収録となっています。この音源、嬉しいことにマクラフリンのギターも聴きやすく捉えられており、その暴れっぷりがハッキリと記録されている優れもの。しょっぱなの『イッツ・アバウト・ザット・タイム』からひきつったようなギター・ソロや、サントラ“ジャック・ジョンソン”を彷彿とさせるカッティングが垣間見れ、二曲クール・ダウンを挟み再びデジョネットのドラミングが激しさを増しヒートアップしてなだれ込むは『ビッチェズ・ブリュー』。そして極めつけはマイルス・コレクター兼評論家としてファンにはお馴染みの故中山康樹氏も大絶賛した『マスクァレロ』。開いた口が塞がらないどころか瞬きも忘れる圧倒さです。コンタクトレンズの方は目薬必須。サウンドボードのような繊細さが売りの音源ではありませんが、粗削りで迫力満点、むしろ本来のバンドの演奏を伝えるには最良のもの。ファン必携のコレクションである事間違い無しです。Recorded Live at Hill Auditorium, University of Michigan, Ann Arbor, MI, February 21, 1970 Band Recording // Original Remastered by VDD 2022. 01. IT'S ABOUT THAT TIME 02. I FALL IN LOVE TOO EASILY 03. SANCTUARY 04. BITCHES BREW 05. MASQUALERO 06. THE THEME Miles Davis - trumpet Wayne Shorter - soprano saxophone, tenor saxophone John McLaughlin - guitar Chick Corea - electric piano Dave Holland - bass Jack DeJohnette - drums Airto Moreira - percussion