オフィシャル級サウンドのライヴアルバムが復活です。本作は「2002年8月24日レディングフェスティバル」に出演した際のFMアルバム。当時は4thアルバム『ONE BY ONE』を創り上げつつ、リリースの2ヶ月前というタイミング。いよいよ先行シングル『ALL MY LIFE』が登場するという中での出演でした。そんな波に乗るFOO FIGHTERSのパフォーマンスを収めた本作は、伝統の“RADIO ONE”で放送されたもので、冒頭にラジオDJも入る放送音源。21世紀のラジオ放送だけあって、そのクオリティはまさにオフィシャル級のグレイト・サウンドボード。公式盤がサウンドの良し悪しより中身の良し悪しで語られるように、本作もまたサウンドの細かい特徴をグダグダと語るまでもない。タフなアンサンブルが極太の荒縄のごとく暴れ、それが最上級サウンドで再現されるライヴアルバムなのです。この時代というと公式盤『EVERYWHERE BUT HOME』もありますが、そこでは聴けない「This Is A Call」「Disenchanted Lullaby」も聴けます。しかし、そんなクオリティや貴重度よりも暴れっぷりこそが本作の命。前述のように、このライヴは『ONE BY ONE』のリリース前なわけですが、彼らは新曲を観客ぶつけたくて仕方ない。冒頭から先行シングル「All My Life」が炸裂しますが、その後も「Disenchanted Lullaby」「Times Like These」「Low」と、新曲群を次から次へとぶちかます。放送されなかった「Tired Of You」も合わせると、新作の約半分が披露されていたのです。ファンが知っていようがいまいがお構いなし、自分たちが書きたいように書き、演奏したい曲を想いの丈のままにぶつけるライヴ。まさに“女神の微笑みパワー”全開で、ノリにノッているバンドだけが持つエネルギーがはち切れる。しかも、「Disenchanted Lullaby」「Low」に至っては(初演でこそないものの)、まだ数回したライヴで演奏していないフレッシュさが爆裂しているのです。もちろん、その勢いは過去のレパートリーにも宿り、猛烈なパワーで押しに押しまくる。そして、押されっぱなしにならない観客たちも凄い。当代きってのパフォーマンスに酔いしれながら強引に押し返す。特に凄まじいのが「Breakout」。炸裂するバンドのパフォーマンスに対し、巨大な大合唱が塊となってぶつけ返す押し合いは必聴のド迫力です。傑作をモノにした手応えいっぱいにノリにノるバンドの猛攻撃。そして、大ヒット曲だろうと初めて聴く新曲だろうと豪快に押し返す観客たちのパワー。その双方から“時代の力”が漲りこぼれ出すステレオ・サウンドボードの大傑作です。まさに燃えたぎる灼熱のライヴアルバム。暑い夏をさらに熱くする1枚。 Live at Reading Festival, UK 24th August 2002 STEREO SBD 1. All My Life 2. Breakout 3. This Is A Call 4. Learn To Fly 5. Disenchanted Lullaby 6. Times Like These 7. Hey, Johnny Park 8. Low 9. Monkey Wrench 10. Everlong STEREO SOUNDBOARD RECORDING