ひと際キャッチーでありつつメタリックでもあったマイク・ヴェセーラ時代のイングヴェイ・マルムスティーン。その母国スウェーデン公演を極上体験できるオリジナル・DATマスターが新発掘。そんな本作に刻まれているのは「1995年11月21日クリシャンスタード公演」。その極上オーディエンス録音です。当店ではさまざまな名作ライヴアルバムでイングヴェイの全キャリアをアーカイヴしておりますが、ヴェセーラ時代は久しぶり。良い機会でもありますので、まずは「歌うマーシャルアンプ」と組んでいた活動全像から振り返ってみましょう。1994年《2月18日『THE SEVENTH SIGN』発売》・2月19日ー28日:北米#1(3公演)・3月8日ー23日:日本#1(11公演)←※公式映像・4月2日ー15日:北米#2(5公演)・5月5日ー6月11日:欧州#1(20公演)・6月26日ー7月30日:北米#3(11公演)《7月21日『LIVE AT BUDOKAN』発売》・9月8日:Foundations Forum出演《10月21日:EP『I CAN'T WAIT』発売》・10月13日ー11月26日:北米#4(9公演)1995年《6月21日『MAGNUM OPUSN』発売》・8月24日ー30日:北米#5(7公演)・9月8日ー30日:日本#2(17公演)・11月4日ー12月23日:欧州#2(39公演)←★ココ★ これがヴェセーラ時代のイングヴェイ・マルムスティーン。丸2年の間に2枚のスタジオ・アルバムに加えてEP『I CAN'T WAIT』、ライヴビデオ『LIVE AT BUDOKAN』と畳みかける全盛期でもありました。本作のクリシャンスタード公演は、そんなヴェセーラ時代の最終盤。「欧州#2」の14公演目にあたるコンサートでした。「1995年のスウェーデン」と言うとサウンドボード・アルバム『THE SWEDISH ONE』をご記憶の方もいらっしゃると思いますが、本作はあの名盤の4日後・3公演後でもありました。そんなショウで記録された本作は、目も醒める見事なステレオ・オーディエンス。独自ルートでもたらされたDATマスターからダイレクトにデジタル化されているのですが、その芯は力強く極太で、質感も猛烈にオン。それ以上に驚きなのは輪郭の鮮やかさで、各楽器が微細部まで鮮明でセパレート感も絶大。「Far Beyond the Sun」ではシェーン・ガラースが鬼のようなシンバル・ワークを聴かせるのですが、その1粒1粒とイングヴェイの速弾きが絡み合っても決して混じり合わない。そこにバリー・スパークスがビリー・シーンばりの速射を流し込み、マッツ・オラウソンがシンセで包み込んでも、まだまだ鮮やかさが微塵も揺るがないのです。さらに美味しいのが密室感。寡聞にして現場“G-Punkten”のキャパは分からないのですが、聴いた感じでは狭いクラブか地下室のような感じ。全楽器が目の前で鳴っている感覚があり、曲間に沸き上がる喝采にもプライベート感覚が宿っている。これで会場がデカいホールだったら赤っ恥ですが、それでも本作のサウンド・ニュアンスをお伝えする為にはあえて断言したい。それくらい親密感感覚たっぷりの秘録音なのです。そんな濃厚サウンドで描かれるのは、ヴェセーラ時代の旨みを濃縮したようなフルショウ。前述したようにサウンドボード名盤『THE SWEDISH ONE』の直近でもあるわけですが、実はセットも異なる。ここで比較しながら整理してみましょう。マイク・ヴェセーラ時代(7曲)・セヴンス・サイン:Never Die/Forever One/Seventh Sign(★)・マグナム・オーパス:Vengeance/No Love Lost/Voodoo/Fire in the Sky その他(3曲+α)・オリジナル曲:Too Young to Die, Too Drunk to Live(★)/Far Beyond the Sun/I'll See the Light Tonight(★)・その他:Blues(★)/Rock and Roll Ain't Noise Pollution(★)※注:「★」印はサウンドボード名盤『THE SWEDISH ONE』で聴けなかった曲。……と、このようになっています。AC/DCの「Rock and Roll Ain't Noise Pollution」にギョッとしますが、実はこれは1分弱のインスト・ジャム。リフを弾いたらメンバーが付いてきたというスポンティニアスなお遊びです。しかし、そうであったとしてもイングヴェイがAC/DCを弾くという意外さが面白いシーンには違いありません。そして、それ以上に美味しいのが「Too Young to Die, Too Drunk to Live」でしょう。9年ぶりの復活曲でもあるわけですが、このツアー後には一切演奏していないレア曲でもあります。当時の新作『MAGNUM OPUS』にはALCATRAZZ的なムードがあるとも言われたものですが、正真正銘のALCATRAZZナンバーはやはり素晴らしい。ヴェセーラにグラハムの難曲は荷が重い……かと思いきや、なかなか堂に入った熱い歌いっぷりも似合っています。本作の約1ヶ月後、ツアーを終えたイングヴェイは有名な不倫疑惑を理由にヴェセーラを解雇。その後、ヴェセーラはジョー・スタンプやサミー・ベレル、ダッシャン・ペトロッシ等のフォロワー達とネオクラシカルな作品も残していますが、傑作『THE SEVENTH SIGN』『MAGNUM OPUSN』を生み出した名コンビが復活することは二度とないでしょう。本作から吹き出すのは、絶大な日本人気も懐かしい「あの時代」の最終到達点。その現場を極上サウンドで体験できる秘宝アルバム。「1995年11月21日クリシャンスタード公演(スウェーデン)」の極上オーディエンス録音。芯は力強く極太で、質感も猛烈にオンな密室録音で、各楽器が微細部まで鮮明でセパレート感も絶大。シェーン・ガラースの鬼のようなシンバル・ワークとイングヴェイの速射が絡み合っても決して混じり合わない鮮やかさも素晴らしい。復活曲「Too Young to Die, Too Drunk to Live」やAC/DCの「Rock and Roll Ain't Noise Pollution」ジャムなど、美味しいフルショウを極上体験できる新名盤です。Live at G-Punkten, Kristianstad, Sweden 21st November 1995 ULTIMATE SOUND(from Original Masters)★初登場・超高音質 (72:37) 1. Intro 2. Vengeance 3. No Love Lost 4. Never Die 5. Far Beyond the Sun 6. Forever One 7. Blues 8. Guitar Solo (incl.Woman From Tokyo, Eruption) 9. Seventh Sign 10. Rock and Roll Ain't Noise Pollution ★AC/DCカバー。珍しい 11. Band Introductions 12. Voodoo 13. Fire in the Sky 14. Too Young to Die, Too Drunk to Live★アルカトラス・ナンバー。9年ぶりの復活曲。このツアー後には一切演奏していないレア曲 15. I'll See the Light Tonight Yngwie Malmsteen - Guitar, Vocal Michael Vescera - Vocals Mats Olausson - Keyboards Barry Sparks - Bass Shane Gaalaas - Drums