バンド名を改め、世界進出に乗り出した1982年のY&T。その大定番サウンドボードの究極マスターが新発掘。そんな本作に刻まれているのは「1982年5月31日シッタート・ヘレーン公演」。オランダを代表する伝統の音楽祭“PINKPOP FESTIVAL”に出演した際のステレオ・サウンドボード録音です。YESTERDAY & TODAY時代は母国でライヴを重ねていましたが、Y&Tへの改名を機に海外公演にも意欲を見せるようになりました。本作は、そんな初期の生演奏を脳みそに直接流し込んでくれる極上サウンドボードなのです。また1982年と言えば、“EARTHSHAKER Tour”と“BLACK TIGER Tour”の交差する時期でもある。まずは当時のスケジュールからショウのポジションを確かめてみましょう。・1月1日ー4月21日:北米#1(11公演)・5月31日:PINKPOP出演 ←★本作★・6月4日+12日:英国#1(2公演)・7月3日ー8月6日:北米#2(5公演)《8月『BLACK TIGER』発売》・8月12日:アルンヘム公演・8月18日+19日:北米#3(2公演)・8月29日:READING FESTIVAL出演 ←※公式盤・9月10日ー11日:北米#4(2公演)・9月29日ー10月22日:英国#2(14公演)・10月31日ー11月11日:北米#5(4公演)・11月26日ー12月12日:欧州(10公演)・12月17日ー31日:北米#6(5公演)これが1982年のY&T。1982年と言えば、オフィシャルの発掘ライヴアルバム『LIVE ON THE FRIDAY ROCK SHOW』にレディング・フェスティバルの模様が収録されましたが、あれは『BLACK TIGER』発売後。それに対し、本作は“EARTHSHAKER Tour”の最終盤でした。また、このフェスは彼らにとってヨーロッパ侵攻の足がかりでもありました。彼らは1980年にフランス、1981年にはイギリスでショウを行った事がありましたが、いずれも1回ずつ。ところが、1981年に入ると上記のようにアメリカとヨーロッパを細かく行き来するようになり、少しずつ地歩を固めていった。本作の“PINKPOP”出演は、その最初の一歩でもあったのです。名録音家が発表した定番サウンドボードの最高峰マスター そんなステージは、有名フェスだけあってテレビ/ラジオで放送。以前から初期Y&Tの定番として君臨してきました。本作もそんな定番FMサウンドボードなのですが、ごく最近になって「GMan」氏が公開した最高峰更新盤なのです。「GMan」氏をご存知の方なら、もう心を決められているのではないでしょうか。新型コロナ・パンデミック以降、コンサートを観られなくなったファンのために有名無名の録音家が大量に音源を公開するようになりましたが、「GMan」氏もその1人。特に80年代HR/HMで素晴らしい名作を連発しており大人気。ゲイリー・ムーアの『MONSTERS OF ROCK 1984』やMOTLEY CRUEの『MONSTERS OF ROCK NUREMBERG 1984』、ACCEPTの『MONSTERS OF ROCK 1984』といった名盤を筆頭に、様々な名作をご紹介してきました。もちろん、本作は客録ではなくサウンドボードなわけですが、名テーパーは名記録家でもある。そのエアチェック・マスターは美学を持って記録され、補完環境も万全。40年という時間を超え、従来盤とは次元の違うサウンドを現代に伝えてくれるのです。【過去最高を更新する超リアル・サウンドボード】実際、そのサウンドは「超」付きの極上。80年代のFM放送だけに「オフィシャル作品風」と呼ぶにはちょっと生々しすぎるのですが、それが悪かろうハズがない。ギターもヴォーカルもリズム隊も極太・ド密着。芯が暴れまくりながらも機微までクッキリと鮮やかで、1音1音が超リアルなまま目の前に迫る迫る……いや、もはや「目の前」ですら生ぬるい。ジョーイ・アルヴィス、フィル・ケネモア、レオナード・ヘイズ……今は亡き3人との阿吽の呼吸感までもが土足で脳内にズカズカと上がり込んでくる。もちろん。その密着ぶりは従来マスターでも味わえましたが、本作の鮮度は絶大。従来盤にあったヨレもほとんど見られず、重低音の再現度も機微まで完璧。「GMan」氏の名声を更に高める業物サウンドなのです。しかも、本作はそんな超極上マスターを更にブラッシュ・アップ。従来以上とは言っても部分的に劣化していたパートを別マスターで補完し、一部がカットされていたドラムソロも完全復旧。半音の60%ほど速かったピッチや音圧の安定化も図り、永久保存に相応しい「究極版」に仕上げました。そんなサウンドで描かれるのは、若さが炸裂するフル・ショウ。既発の中には不完全版もありましたが、本作は最長の完全版。セット内容を整理しつつ、曲数ボリュームも実感していただきましょう。アースシェイカー(6曲)・Hurricane/Dirty Girl/I Believe In You/Knock You Out/Rescue Me/Squeeze その他(4曲+α)・ブラック・タイガー:Don't Wanna Lose/Black Tiger・その他:Earthshaker/Rock 'n' Roll Medley(★:Blue Suede Shoes/Roll Over Beethoven/Whole Lotta Shakin'/Jailhouse Rock/Hound Dog) ※注:「★」印は短尺放送では聴けなかった曲。……と、このようになっています。『EARTHSHAKER』を軸としつつ、そこに発売前だった『BLACK TIGER』の新曲を散りばめたスタイル。最近ではY&Tもレアなクラシックスを復刻するようになりましたが、当時は指折り数えるほどしか演奏していない「Don't Wanna Lose」「Knock You Out」「Earthshaker」等も極太サウンドボードで楽しめるのです(この辺のレパートリーは公式盤『LIVE ON THE FRIDAY ROCK SHOW』でも聴けません)。ひと口に「サウンドボード」と言っても、その個性は様々。本作は「オフィシャル代わり」と言うより、ド迫力な超ダイレクト感でオフィシャル作品を超越するタイプ。苛烈で熱い初期Y&Tを味わうのにうってつけなのです。そんな極太サウンドボード最高峰を更新する1枚。「1982年5月31日PINKPOP FESTIVAL」公演のステレオ・サウンドボード録音。ごく最近になって「GMan」氏が公開した最高峰更新の完全版マスターで、ギターもヴォーカルもリズム隊も極太・ド密着。芯が暴れまくりながらも機微までクッキリと鮮やかで、1音1音が超リアルなまま土足で脳内にズカズカと上がり込んでくる。さらに当店独自の細心マスタリングで磨き上げ、一部の劣化パートを別マスターで補完し、カットされていたドラムソロも完全復旧。ピッチや音圧もビシッと安定させ、初期Y&T究極の1枚を実現しました。Burgemeester Damen Sportpark, Geleen, Netherlands 31st May 1982 STEREO SBD(UPGRADE) (56:13) 1. Hurricane 2. Dirty Girl 3. Don't Wanna Lose 4. Black Tiger 5. Band Introductions 6. I Believe In You 7. Knock You Out 8. Guitar Solo 9. Rescue Me 10. Earthshaker 11. Squeeze incl. Drum Solo 12. Rock 'n' Roll Medley Dave Meniketti - lead guitar, lead vocals Joey Alves - rhythm guitar, backing vocals (R.I.P) Leonard Haze - drums.(R.I.P) Phil Kennemore - bass (R.I.P)