突然の訃報を受け、超極上録音の発掘が連発しているオリビア・ニュートン=ジョンの来日コレクション。その最新弾となる2003年の初公開オリジナル録音が永久保存決定です。そんな本作に刻まれているのは「2003年4月6日:東京国際フォーラム」公演。その一部始終を真空パックした超絶級オーディエンス録音です。2003年の来日と言えば以前からTV放送プロショットが有名でリリースされた新発掘ライヴアルバム『NAGOYA 2003』も大好評ヒット中。もちろん、本作はそれらとは異なる別コンサートです。まずは当時のスケジュールでそれぞれのポジションを把握してみましょう。・4月2日『NAGOYA 2003』・4月4日:東京国際フォーラム ←※TV放送・4月6日:東京国際フォーラム ←★本作★・4月7日『OSAKA 2003』・4月8日:福岡市民会館 以上、全5公演。国際フォーラムは2連続公演で、TV放送があったのは初日“4月4日”。本作は、それとは異なる東京2日目なのです。そんな現場を伝える本作は、まさに衝撃の銘品。何しろ、先日ご紹介した衝撃作『NAGOYA 2003』に勝るとも劣らないのです。今回も録音家本人から譲られたオリジナル・マスターだけに確実に客席録音なのですが、肝心の演奏音/歌声は思いっきりオーディエンス離れしている。芯は極太で距離感なく迫り、ディテールも超鮮明。ホール鳴りはヘッドフォンで耳を澄ませても意識できないほどうっすら透き通っている。例によってスネアの音色に空間感覚もあるのでサウンドボードと間違えはしませんが、それはあくまで「判別しなくちゃ」と聴き込んでの話。音楽作品として楽しむ分には、FM放送辺りと何も違わない……と言いますか、前日のTV放送プロショットのサウンドボード音声にも負けていないのです。ご紹介した『NAGOYA 2003』を体験された方なら「どっちが上か?」と気にされるでしょうが、これは本当に甲乙付けがたい。スタッフ間でも決着が付かなかったくらいです。比較しますと『NAGOYA 2003』の方が鳴りがわずかに厚くその分ダイナミックなのに対し、本作はキラキラと輝くクリアさが素晴らしい。また『NAGOYA 2003』はほぼほぼ演奏音と歌声ですべてが占領されていましたが、本作は生々しい手拍子も吸い込んでいる。ひと言で言うなら『NAGOYA 2003』は「リッチで楽曲重視サウンド」、本作は「クリア&リアルな体験サウンド」と言ったところでしょうか。個性は違えど、やはり勝負が付かない東西両巨頭の録音。ワールド・ツアーに1本でもあればラッキーな次元の超高音質サウンドが同じ国から2本でも生まれたのです。そんな奇跡の超絶サウンドで描かれるのは、TV放送プロショットではカットされていたレパートリーも美味しいフルショウ。実のところ、セットは『NAGOYA 2003』と同一なのですが、一応ここでも整理しておきましょう。MCA/RSO時代・イフ・ノット・フォー・ユー:If Not For You/Banks Of The Ohio・そよ風の誘惑:Have You Never Been Mellow/I Honestly Love You・たそがれの恋:Sam/Don't Stop Believin'・グリース:You're The One That I Want/Hopelessly Devoted To You/Summer Nights・ザナドゥ:Xanadu/Magic/Suddenly・アコースティック・メドレー:If Not For You/Banks Of The Ohio/Let Me Be There/Please Mr. Please/Jolene・その他:Take Me Home, Country Roads/Come On Over/Physical それ以降・ガイア(新たなる旅立ち):Not Gonna Give Into It/Don't Cut Me Down・デュエット・ウィズ・オリビア:I Love You Crazy/I'll Come Runnin'(★)・その他:Somewhere Over The Rainbow(*)/Reason To Cry(*★)/It Takes Two(*★)/(They Long To Be) Close To You ※注:「*」印は愛娘クロエ・ローズと共演。「★」印は東京公演プロショットで聴けなかった曲。……と、このようになっています。TV放送では愛娘クロエ・ローズが登場するのは母とデュエットする「Somewhere Over The Rainbow」だけでしたが、本作ではソロの「Reason To Cry」も含めた3曲全部が網羅され、オリビアの「I'll Come Runnin'」も楽しめます。そして、セットは同じでもやはり別コンサート。演奏も歌声のニュアンスも違うわけですが、さらに美味しいのが現場の雰囲気。「Xanadu」では「皆サン、コンバンワ! アリガトウ」と日本語MCも語りますし、他の曲間でも客席から「オリビアぁ!」と声が飛び、彼女も嬉しそうに笑い「カンパイ!」と返す。そのアットホームな現場に超極上サウンドで居合わせる事ができる。先述したように、本作は手拍子や声援も超クリア。サウンド・クオリティとリアルな臨場感の両立に関しては『NAGOYA 2003』も超える最高傑作なのです。『NAGOYA 2003』にも驚きましたが、まさか完全同レベルの別録音がもう1本存在していたとは。TV放送と同会場ながら、まったくの別コンサートを放送レベルの超絶サウンドでフル体験できてしまう醍醐味は、今だからこそ光り輝いています。「2003年4月6日東京国際フォーラム」公演の超絶級オーディエンス録音。有名なTV放送とは異なる翌日コンサートで、全世界初公開となるオリジナル録音です。そのクオリティは超極上で、芯は極太で距離感なく迫り、ディテールも超鮮明。前日TV放送サウンドボード音声にも負けないサウンドで、放送にはなかった「Hopelessly Devoted To You」「I'll Come Runnin'」「Reason To Cry」「It Takes Two」も美味しいフルショウを現場体験できます。Live at Tokyo International Forum, Tokyo, Japan 6th April 2003 ULTIMATE SOUND(from Original Masters)★驚異的高音質 Disc 1 (55:22) 1. Instrumental Medley 2. I Honestly Love You(Intro) 3. Have You Never Been Mellow? 4. Xanadu 5. Magic 6. Band Introduction 7. I Love You Crazy 8. Sam 9. If Not for You 10. Banks of the Ohio 11. Let Me Be There 12. Please Mr. Please 13. Jolene 14. Physical 15. I'll Come Runnin' 16. Not Gonna Give Into It Disc 2 (61:19) 1. Don't Cut Me Down 2. Somewhere Over The Rainbow (with Chloe Lattanzi) 3. Reason To Cry (Chloe Lattanzi) 4. It Takes Two (with Chloe Lattanzi) 5. Take Me Home, Country Roads 6. (They Long to Be) Close to You 7. Don't Stop Believin' 8. Suddenly 9. You're the One That I Want 10. Hopelessly Devoted to You 11. Summer Nights 12. Come on Over 13. I Honestly Love You