大名盤『危機』の50周年を掲げ、3年ぶりに実現したYESの来日公演。最新オリジナル録音の全公演一緒リリースが決定です!今回のジャパン・ツアーは全5公演だったわけですが、本作はその5連作の最終弾。今回の来日で唯一特別セットだった「2022年9月12日:オーチャードホール」公演の大傑作オーディエンス録音です。長年に渡って細心の来日公演をライヴアルバムでご紹介してきましたが、全公演の一挙リリースは前代未聞。もちろん2ー3公演くらいのミニ来日なら前例もありますが、5公演ともなると奇跡的です。ともあれ、これほどの猛ラッシュですから混乱を避ける為にも1本ずつ日付で確認していきましょう。*9月5日『TOKYO 2022 1ST NIGHT』*9月6日『TOKYO 2022 2ND NIGHT』・9月8日『OSAKA 2022』・9月9日『NAGOYA 20222』*9月12日:オーチャードホール ←★本作★※注:「*」印は本作と同じ録音家のコレクション。以上、全5公演。東京では3公演が行われたわけですが、時期的には2つに分離。初日・2日目はツアー冒頭だったのに対し、3回目は西日本を終えた後の追加公演でした。そして、その日付は“9月12日”。本稿が公開される前日のショウだったのです。まさに究極の録って出し最速リリースとなったわけですが、それが可能だったのはサウンド・クオリティが素晴らしいからに他ならない。今イチ録音を丹念にリマスターしていくにはどうしても時間がかかってしまいますが、最初から高音質だからこそ速攻リリースも可能なのです。実際、本作のサウンドは端正で瑞々しい鳴りと、力強く鮮やかな芯が両立した美音。何しろ、本作を手掛けたのは同時リリースの『TOKYO 2022 1ST NIGHT』『同 2ND NIGHT』と同じ録音家。今回の東京3公演はすべて“オーチャードホール”だったわけで、同会場・同バンド・同機材とノウハウが完全に確立した状態で録音できた。もちろん、いかに状況が近くても録音ポジションまでは同じにはならないわけですが、本作はそれさえも長所。なんと最前列から捉えられており、芯の突進力に密着感までもが宿っているのです。そんなダイレクト・サウンドで描かれるのは、他公演とは異なる1公演だけの特別セット。今回の来日は基本的に固定セットで、他4公演ではスティーヴ・ハウのソロ・タイムが「To Be Over」か「Clap」の違いしかありませんでした。しかし、最終日は追加公演という事もあってか事前に別セットが横策されていました。では、さっそく整理してみましょう。『危機』完全再現・Close To The Edge/And You And I/Siberian Khatru その他・サードアルバム:Yours Is No Disgrace/Starship Trooper・ソロタイム:To Be Over/Leaves Of Green(★)/Video Killed The Radio Star(★)・その他:Roundabout/Wonderous Stories/On The Silent Wings Of Freedom/Does It Really Happen?/The Ice Bridge ※注:「★」印は同時リリースの他4作品では聴けない曲。……と、このようになっています。ざっくり二部構成なのは他公演と変わらず、「前半=ベスト・セット」「後半=『危機』再現+アンコール」というのも共通。違うのは前半のチョイスでして、「Heart of the Sunrise」が外された代わりにソロ・タイムがグッと充実しています。ハウのソロは今回のポイントの1つでもある「To Be Over」で、そこにジョン・デイヴィソンのヴォーカルが加わって「Leaves Of Green」へと発展。その後はジェフ・ダウンズに選手交代し、ソロで「Video Killed The Radio Star」を披露するのです。ギリギリの滑り込みで到着した最終日まで、まさかの美音。その素晴らしいサウンドゆえに全公演の一挙リリースが実現しました。どれか1本に迷ったら特別セットの本作を……いや、本作にない「Clap」や「Heart of the Sunrise」を押さえられる『TOKYO 2022 2ND NIGHT』とのセットなら来日の全レパートリーを統一サウンドで楽しめます。でも、それなら『1ST NIGHT』も揃えて同一録音家コレクション3公演をコンプリートしたいですし、そこまで聴くなら激サウンドボード的な『OSAKA 2022』『NAGOYA 20222』も………やっぱり、5作全部ご堪能頂くしかありません。本作は、そんな一挙リリースの最終回「2022年9月12日:オーチャードホール」公演の大傑作オーディエンス録音。『TOKYO 2022 1ST NIGHT』『同 2ND NIGHT』と同会場・同機材・同録音家による三姉妹作で、端正で瑞々しい鳴りと、力強く鮮やかな芯が両立した美録音。他公演では演奏しなかった「Leaves Of Green」「Video Killed The Radio Star」も披露する特別公演を絶品サウンドでフル体験できます。Live at Orchard Hall, Tokyo, Japan 12th September 2022 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1 (55:47) 1. Turn of the Century (Alan White Tribute) 2. The Firebird Suite 3. On the Silent Wings of Freedom 4. Yours Is No Disgrace 5. Does It Really Happen? 6. Wonderous Stories 7. The Ice Bridge 8. To Be Over 9. Leaves of Green 10. Video Killed the Radio Star (Geoff Downes solo) Disc 2 (66:09) 1. Close to the Edge 2. And You and I 3. Siberian Khatru 4. Roundabout 5. Starship Trooper Steve Howe - guitars, vocals Jon Davison - lead vocals, acoustic guitar, percussion Geoff Downes - keyboards, vocals Billy Sherwood - bass Jay Schellen - drums, percussion