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Deep Purple ディープ・パープル/England,UK 1971 Upgrade

最強の即興集団から多彩な楽曲指向へ……大きく舵を切ろうとしていた1971年のDEEP PURPLE。そんな転換の季節を極上体験できる伝説録音がブラッシュ・アップ。「GRAF ZEPPELIN」の細密マスタリングで磨き上げられたサウンド2CDで登場です。そんな本作に刻まれているのは「1971年9月29日ボーンマス公演」。その極上オーディエンス録音です。新名盤『DANISH YODEL: REEL TO REEL』が同時リリースとなりますが、本作は同じ1971年でありながら数ヶ月の違いで意味合いがまるで違っています。その意味をご説明する為にも、まずは当時のスケジュールからご紹介致しましょう。・1月1日+2日:オランダ(2公演)《2月シングル『Strange Kind of Woman』発売》・1月29日ー3月8日:英国(21公演)・4月7日ー6月25日;欧州#1(29公演)←※DANISH YODEL《7月9日『FIREBALL』発売》・7月2日ー8月12日:北米#1(25公演)・9月4日ー10月11日:欧州#2(15公演)←★ココ★・10月22日ー24日:北米#2(3公演)《ギランの肝炎によりツアー中断→12月『MACHINE HEAD』制作》これが1971年のDEEP PURPLE。同時リリースの『DANISH YODEL: REEL TO REEL』は『ファイアボール』の発売前でしたが、本作のボーンマス公演はリリース後。「欧州#2」の10公演目にあたるコンサートでした。そして、この違いがショウ内容を大きい。『DANISH YODEL』の解説でも触れましたが、1971年は「即興マシンDEEP PURPLE」が絶頂を迎えた時期。その一方、もう1つの側面「作曲集団」としての才能も大きく開花しようとしていました。『ファイアボール』発売前と言えば、新曲は「Strange Kind Of Woman」程度で基本的には“IN ROCK Tour”に準じるセット。それに対し、本作は『ファイアボール』ナンバーだけでなく、「Highway Star」「Lazy」まで登場。現在に至るまで演奏され続けている70年代の大代表曲が一気に誕生した刹那だったのです。その溢れる創作力は、『DANISH YODEL: REEL TO REEL』と本作のセットを見比べれば一目瞭然。ここで整理してみましょう。ファイアボール(4曲)・Strange Kind Of Woman/No No No(★)/The Mule(★)/Fireball(★)その他(5曲)・イン・ロック:Child In Time/Speed King・マシン・ヘッド:Highway Star(★)/Lazy(★)・カバー:Lucille※注:「★」印は『DANISH YODEL: REEL TO REEL』時点では演奏していない曲。……と、このようにセットの半数以上が様変わり。仮歌詞の「Highway Star」を初め、「Lazy」も初期バージョンではありますが、『MADE IN JAPAN』の原形がすでに出来上がり、一気にカラフルなショウに変貌しているのです。しかも、この新曲ラッシュが副次的な効果も生んでいる。曲パートが増えた分だけインプロヴィゼーションが従来よりもコンパクトになった(それでも10分台がザラですが)わけですが、当時は即興力のピークでもあった。そのポテンシャルは濃度に転化。後年のようなお約束の流れも出来ていない自由なムードが色濃く残っており、短い中で美味しい閃きフレーズが充満。長い時間をかけた没入感は薄れたものの、その分だけ凄まじい集中力でもあるのです。前置きが長くなってしまいましたが、本作はそんなターニング・ポイントを極上体験できる代表音源。その最高峰更新盤なのです。古くはBondage Musicレーベルの名盤『AUTUMN OF 1971』でも知られる名録音ですが、本作のベースになっているのは当店の『BOURNEMOUTH 1971』でお馴染みのアップグレード・マスター。それを「GRAF ZEPPELIN」が磨き直した銘品なのです。本稿に目を留めた方なら「GRAF ZEPPELIN」マスタリングの精度をご存知と思いますが、本作で特に大きいのはノイズ処理。プチノイズを1つひとつ丁寧に除去しているだけでなく、高周波のヒスや低域のハムノイズも綺麗に処理している。もちろん、現在はアプリケーションの機能で一発処理もできるのですが、それでは雑すぎて演奏音まで歪んでしまいかねない。演奏音に影響しないギリギリの「寸止め処理」が必要なのです。しかも厄介なことに、ヴィンテージ録音は「寸止めライン」がランダムに変化し続ける……。この1点だけでも、マスタリングに注がれた異様な作業量がご想像頂けるのではないでしょうか。『IN ROCK』モードから『MACHINE HEAD』モードへ。その変化はグラデーションではあるものの、決定的に転換した「点」もありました。本作は、そんなターニング・ポイントを現場体験できるライヴアルバムなのです。極みの即興力と、芳醇な作曲力が両立しつつも切り替わった「1971年の秋」。リマスター・メモ ★15khz付近の高周波ノイズ除去 ★ハムノイズ除去 ★一部の帯域ダウンする箇所をEQ補正。「1971年9月29日ボーンマス公演」の極上オーディエンス録音。伝説録音の最高峰盤で、『BOURNEMOUTH 1971』でお馴染みのアップグレード・マスターを「GRAF ZEPPELIN」が磨き直した銘品。高周波のヒスや低域のハムノイズも綺麗に処理されたサウンドは過去最高を更新しており、セット入りしたばかりの「No No No」「Fireball」「The Mule」やまだ未完成の初期バージョン「Highway Star」「Lazy」も美味しいフルショウを現場体験できます。Live at Winter Gardens, Bournemouth, UK 29th September 1971 PERFECT SOUND(UPGRADE) Disc 1 (47:33) 1. Intro. 2. Highway Star(仮歌詞)*-初演? 3. Strange Kind Of Woman 4. No No No 5. Child In Time Disc 2 (48:54) 1. MC 2. The Mule incl. Drums Solo 3. Lazy 4. Fireball 5. Speed King 6. Lucille Ian Gillan - Vocal Ritchie Blackmore - Guitar Roger Glover - Bass Jon Lord - Keyboards Ian Paice - Drums

Deep Purple ディープ・パープル/England,UK 1971 Upgrade

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