一連のブラック・サバスの奇跡の盤起こし、そして先週のジェフ・ベックの「ワイアード」の驚異的なヴァイナル・リップ・シリーズ(ジェフ・ベックの「TRUTH: ORIGINAL UK LP MONO PRESSING」も同じ人から)。その達人のレッド・ツェッペリン盤が登場です。1969年のファーストアルバムのUS盤がテーマなのですが、今回は69年オリジナルではなく、70年代に入ってからの、俗に言う「Original 2nd Pressing」。George Pirosによるカッティングによるもので、レコードの盤起こしの装置が良いせいもあるのかもしれませんが、69年オリジナル原盤と聴き比べても、遜色ないばかりか、最良の音圧と定位に聴こえます。69年盤のほうがラウドでパンチも強烈でこれはこれで言うまでもなく最強・最高なのですが、この「Original 2nd Pressing」は全体のバランスに落ち着きがあり、これまで聴いてきたどのファーストよりも「ちょうど良い質感とバランス」に聴こえます(これがGeorge Pirosの当時のカッティング作業の賜物なのかは不明ですが)。もしくはハイエンドなイクイップメントとミントの原盤の使用が産み出した奇跡的なマジックなのかもしれませんが(この達人の音盤化のレベルはちょっとその辺の常識では測りきれないものがあるので)、これはもう聴いて頂いた方が早いと思います。勿論、その場合は、ご自宅にある何種類かのファーストと比較して頂きたく思います。(★マニア間で伝わる話としては、この70年代初頭の「Original 2nd Pressing」のほうが、69年オリジナル盤より、見通しの良い明るめのサウンドで聴きやすい、というのがあります。実際、この方がバランスが良いです。オリジナルは何故か音バランス・質感がいびつかつ過剰で、若干ですが聞き苦しい。本当ですよ。)Taken from the US LP(Atlantic SD 8216) Early 1970s reissue LP mastered by George Piros 1. Good Times Bad Times 2. Babe I'm Gonna Leave You 3. You Shook Me 4. Dazed And Confused 5. Your Time Is Gonna Come 6. Black Mountain Side 7. Communication Breakdown 8. I Can't Quit You Baby 9. How Many More Times