1979年のネブワース・フェスティバル2日目公演を、独自に入手したカセットマスターよりダイレクト収録。フルセットのプロショット映像とサウンドボードがあるため、今は、あまり語られることのないこの日のオーディエンス録音ですが、アナログ時代から何種類もの良質なオーディエンス録音が存在しているのはマニアならご承知の通り。その中でも79 (Antrabata Reference Master)とKnebworth 1979 で使用されているオーディエンスマスターは、極上レベルの音質で146分収録しており、この日のAUD音源の決定版とされています。本盤は、この2タイトル同じマスターながら全体では156分と10分近く長く収録されており、収録時間の長さに関しては既発を遥かに上回っています。その長い部分に関しては、ほとんどが曲間やアンコール待ちの歓声部分であり、ライン録音が存在している公演としては、それ程の意味が無いのかもしれませんが、マニアには無視できない一本と言えるのではないでしょうか。この既発2種と今回のテープ・トランスファー音源を比較すると、その全てが今回のタイトルが長いわけではなく、パートによっては今回のほうが短かったりする箇所もあります。これは大元のマスターからコピーされたテープが複数存在し、テープダビングの際に生じた欠落と推測されます。(ちなみに今回の当店入手のマスターはマクセルの90分テープ2本でした。)肝心の音質ですが、今回の作品は、イコライズにより迫力を増したブライトな音色の既発と違い、いかにもテープマスターといったアナログ風のマイルドなサウンドであり、この辺は、メタリックな音を好むか、ナチュラルな音を好むかで評価が別れると思います。端的に言ってしまえば、「既発より長く収録された、大元マスターからの枝分かれダビング・テープのニュートランスファー」であり、それ以上もそれ以下も無い内容ですが、マニアにとっては充実な質・量を有した、嬉しい一本であることは間違いないでしょう。既発をご記憶の方ならお判りと思いますが、楽音は終始大変近く、音質は十分に良好ですので、ビギナーでも156分たっぷりと、気持ち良く楽しめるお薦めの一枚です。Live at Knebworth Festival, Stevenage, England 11th August 1979 Disc:1 (68:12) 1. Introduction ●ARMSより22秒長い / TARAより1分長い 2. The Song Remains The Same 3. Celebration Day 4. Black Dog 5. Nobody's Fault But Mine 6. Over The Hills And Far Away 7. Misty Mountain Hop 8. Since I've Been Loving You ★8:14テープチェンジ ●ARMSと一緒 / TARAは欠落多し 9. No Quarter 10. Hot Dog 11. The Rain Song ★最後でテープチェンジ ●ARMSより11秒長い / TARAと一緒 Disc:2 (58:52) 1. White Summer/Black Mountain Side 2. Kashmir 3. Trampled Underfoot ●ARMSは繋がっており、1分長い 4. Sick Again ★4:51 一時停止 ●ARMSは繋がっており、5秒長い TARAは切れ箇所が違い長い部分もあるが、全体として20秒短い 5. Achilles Last Stand ★9:00 一時停止●ARMSは繋がっており、10秒長い 6. Guitar / Bow Solo 7. In The Evening 8. Stairway To Heaven ★最後でテープチェンジ ●TARAより歓声が5分長い Disc:3 (29:30) 1. 歓声 2. Rock And Roll ●TARAより歓声が6分長い 3. Whole Lotta Love 4. Communication Breakdown ★2:35 音切れ ●TARAより最後の歓声が30秒長い