「ランディ・ローズの遺作」としても知られる伝説の名録音がブラッシュアップ。「GRAF ZEPPELIN」マスタリングによる最高峰サウンドCDで登場です。そんな本作に刻まれているのは「1982年2月23日エルパソ公演」。その一部始終を現場体験できるオーディエンス録音です。ランディ時代は細かいメンバーチェンジの多い時期でもありましたので、まずは大まかな活動概要からショウのポジションを確認してみましょう。1980年《Bデイズリー、Lカースレイク、Lブリッジウォーター》・9月3日ー11月8日:英国(37公演)←※TRIBUTE 1981年《Rサーゾ、Tアルドリッジ、Lブリッジウォーター》・4月22日ー9月13日:北米#1(93公演+英国1)←※TRIBUTE・11月1日ー12月2日:欧州(11公演)《Rサーゾ、Tアルドリッジ、Dエイリー》・12月30日+31日:北米#2a(2公演)1982年・1月1日ー3月18日:北米#2b(45公演)←★ココ★《3月19日ランディ・ローズ死去》これがオジーのソロ・デビューからランディ死去までの歩み。象徴盤『TRIBUTE』ではリンゼイ・ブリッジウォーターがキーボードを弾いていましたが、1981年暮れにはオリジネイター:ドン・エイリーがツアーに合流。以降、ランディ死去までの約3ヶ月半は「ランディ時代の最強ラインナップ」とも言えるスーパーバンドが現出しました。もちろん、当店ではその特別すぎる時期も数々の名作でアーカイヴ。良い機会でもありますので、ここで「北米#2」にフォーカスしてコレクションを整理してみましょう。「北米#2b」の詳細・1月1日ー6日(3公演)*1月7日『NEW MEXICAN REVELAITON(アルバカーキ)』・1月9日ー13日(4公演)*1月15日『HOWLING BLIZZARD(ミネアポリス)』・1月17日ー20日(3公演)*1月22日『MILWAUKEE 1982』・1月23日ー2月8日(11公演)*2月9日『KALAMAZOO 1982』・2月11日ー21日(9公演)*2月23日:エルパソ公演 ←★本作★・2月24日ー3月18日(9公演)《3月19日ランディ・ローズ死去》※注:「*」印は当店コレクションで実際に聴けるライヴ。これが最強ラインナップのライヴアルバム。年末の「北米#2a」は記録が見つかっていないので省略し、年明け以降でまとめました。本作のエルパソ公演は全47公演の全米ツアー中37公演目にあたる後半のステージで、ランディ死去の24日前でもありました(ちなみに、日本の某音楽評論家が取材した日でもあります)。ランディの最終公演ではありませんが、現存する最末期の音の記録。これが冒頭でご紹介した「ランディの遺作」の意味なのです。本作は、そんな歴史的記録の最高峰盤。実のところ、ごく最近になって「Master Tape」と称する新マスターが登場していますが、本作はそれとは異なる。新マスターは話題にはなっているものの、実際に聴いてみると「本当にマスター?」と首をかしげる音だった。いろいろと疑念もあるのですが、一番なのは音のうねり。ピッチも音量も不安定に揺れ続け、まるで電池切れのプレイヤーのような聞き苦しいサウンドだったのです。ただし、この原因は録音時の電池切れではない。例によってモノラル録音がステレオ・テープに記録されていたようですが、左右の位相が大幅にズレていたのでしょう。補正しないままモノラルにミックスダウンすると発生するタイプの劣化だったのです。と、ここまではネットで話題の新マスターの話。コレクター諸兄に警鐘を鳴らす為にあえて書いただけで、本作とは関係ありません。本作はそんな不甲斐ない新マスターではなく、従来のベスト・マスターをブラッシュ・アップしたもの。従来ベストと言えば、当店の『TEXAS MADMAN』となるわけですが、本作は既発リマスターではなく一度大元に立ち返り、「GRAF ZEPPELIN」が細密マスタリングを施した最高峰更新盤でもあります。実際、そのサウンドは過去最高。1/1000秒の狂いも許さぬピッチ・位相修正によってビシッと安定し、帯域分析を経たバランス調整の精度もかつてない。実のところ、本作でもモノラルにミックスダウンされている(これにより左右チャンネル個別の劣化やヒスノイズが軽減されます。そもそもモノラル録音なのでダウングレードにもなりません)のですが、精密な位相補正を施した上でモノ化していますので、ネットの新マスターのようなうねりや揺れも発生しないのです。そんな最高峰サウンドで描かれるのは(現存する)ランディ最後の勇姿。セットはお馴染みなものですが、特別なステージでもありますので改めて整理しておきましょう。血塗られた英雄伝説(7曲)・Mr. Crowley/Crazy Train/Revelation (Mother Earth)/Steal Away (The Night)/Suicide Solution/Goodbye To Romance/I Don't Know その他(6曲)・ダイアリー・オブ・ア・マッドマン:Over The Mountain(★)/Believer/Flying High Again・サバス曲:Iron Man/Children Of The Grave/Paranoid ※注:「★」印は『TRIBUTE』で聴けない曲。……と、このようになっています。実のところオジーの調子は万全とは言えないのですが、ランディは好調。流れるメロディは淀みなく、リフの刻みもシャープ。ランディはギタリストとしてのピークで亡くなったのではなく、ピークに向かう最中、上り坂の途中で倒れたというのがハッキリと分かる熱演なのです。音源史に残る「ランディ遺作」。ネットの新マスターには大いに胸が躍りつつも極めて残念な音でした。この録音の本来のサウンドは、あんなモノではありません。その真価を後世に語り継ぐための2022年最新ブラッシュアップ・アルバム。(リマスター・メモ)新規で大元音源からリマスター。位相修正のうえMono化(元々モノラル録音)しセンターにズッシリと音像は定位。*前回盤では音像が片側に若干偏っていました。現存するランディ・ローズ最後の記録となる「1982年2月23日エルパソ公演」のオーディエンス録音。最近「Master Tape」と称したネット音源が酷いクオリティでガッカリしましたが、本作はまったく別。歴史的に定評あるベスト・マスターを「GRAF ZEPPELIN」が細密マスタリング。マニア間で語り継がれてきた「ランディの遺作」を過去最高クオリティで。Live at County Coliseum, El Paso, Texas, USA 23rd February 1982 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND(UPGRADE) (73:23) 01. Diary Of A Madman 02. Over The Mountain 03. Mr. Crowley 04. Crazy Train 05. Revelation (Mother Earth) 06. Steal Away (The Night) 07. Suicide Solution 08. Guitar Solo 09. Drums Solo 10. Goodbye To Romance 11. I Don't Know 12. Believer 13. Flying High Again 14. Iron Man 15. Children Of The Grave 16. Paranoid Ozzy Osbourne - Vocals Randy Rhoads - Guitar Rudy Sarzo - Bass Tommy Aldridge - Drums Don Airey - Keyboards