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Simon and Garfunkel サイモン・アンド・ガーファンクル/NY,USA 1970

フォーレスト・ヒルズのライブで終止符が打たれた」というような記述がよくみられたものですが、そのラストライブの模様を捉えた音源というのが古くからトレーダー間に出回っています。ただし音源はサウンドボードではなくオーディエンス録音で、しかも音質が悪い。ステージのPAから発せられる音ではなく、まるでフォーレスト・ヒルズの場内スピーカーから音を拾ったような団子状の録音。おまけに絶唱「Bridge Over Troubled Water」の途中でテープ終了からの録音まで終了という憂き目に。なるほど以前から音源が出回っていたのにもかかわらず、一切商品化されなかったのも頷けるような音質なのですが、音像自体は大きく捉えられており、しかも音数の少ないデュオの演奏形態が功を奏してマニアなら聞き込めてしまう状態なのが不幸中の幸いかと。とはいえラストライブの貴重な記録と言う事実は動かしがたく、1960年代を代表し、なおかつ日本で絶大な人気を誇ったデュオ最後のステージが聞けるという点は音の悪さを我慢しても一聴の価値がありあり。もちろん二人もこの時点ではっきり解散を決め込んでいたという訳ではなく、むしろこの日の雰囲気は人気の絶頂にあった彼らのステージをテニス・スタジアムで和やかにオーディエンスが楽しむ様子が伝わってきます。実際、とても落ち着いた雰囲気でステージが進行しているのですが、そうした中にトラディショナル「Rose Of Aberdeen」やオールディーズ「Why Must I Be A Teenager In Love」といったカバー曲が披露されているのを見ても、解散を意識するというよりは原点に立ち返ろうとする意識が見え隠れしているのではないでしょうか。そして歴史的名作アルバム「明日に架ける橋」のリリースから半年が経過し、収録曲がファンの間にすっかり浸透。それらの中でも「The Only Living Boy In New York」のリアタイ・ライブ演奏というのは極度に貴重で、音源として確認できているのは4月のコペンハーゲン(こちらもオーディエンス録音)とこの日だけ。「明日に架ける橋」のリリースで頂点にいた彼らがテニス・スタジアムのステージでひっそりと下ろした活動の幕。確かに粗い音質ではあるのですが、今回はピッチをアジャストしてさらに落ち着いて聞き込めるようになっています。泣いても笑っても、これが現存する彼らのラストライブ唯一の記録。Forest Hills Tennis Stadium, Queens, NY, USA 18th July 1970 (61:19) 01. The Boxer 02. 59th Street Bridge Song (Feeling Groovy) 03. America 04. El Condor Pasa (If I Could) 05. Rose Of Aberdeen 06. Fakin' It 07. For Emily (Whenever I May Find Her) 08. Leaves That Are Green 09. Scarborough Fair 10. Put My Little Shoes Away 11. Why Must I Be A Teenager In Love 12. Homeward Bound 13. Punky's Dilemma 14. So Long, Frank Lloyd Wright 15. The Only Living Boy In New York 16. A Poem On The Underground Wall 17. I Am A Rock 18. Bridge Over Troubled Water

Simon and Garfunkel サイモン・アンド・ガーファンクル/NY,USA 1970

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