関係者流出マスター・シリーズから黄金時代のサウンドボード・アルバムが登場。絶頂を伝える“DESTROYER Tour”のアップグレード・マスターがリリース決定です。そんな本作に刻まれているのは「1976年7月10日:ジャージーシティ公演」。その極太サウンドボード録音です。1976年は3つのツアーが交錯する時期で、関係者流出マスター・シリーズでも様々な傑作をご紹介してきました。そんな中で本作はどんなポジションになるのか。いつものように、当時のスケジュールから始めましょう。“ALIVE! Tour”・1月23日ー3月28日:北米#1(35公演)←※DETROIT 1976シリーズ “DESTROYER Tour”・4月11日ー5月4日:北米#2(13公演)・5月13日ー6月6日:欧州(17公演)←※ALIVE! IN PARIS・7月3日ー9月12日:北米#3(35公演)←★ココ★ “ROCK & ROLL OVER Tour”・11月24日-12月30日:北米#4(22公演)これが1976年のKISS。“ALIVE! Tour”と“DESTROYER Tour”の切り替え時期は資料によって違ったりもしますが、いずれにせよ本作のジャージーシティ公演が記録されたのはメインレッグの「北米#3」。ここは『TORONTO 1976』『DEFINITIVE ANAHEIM 1976』などの名盤も数多いので、日程をフォーカスして位置関係を確認してみましょう。「北米#3」の詳細・7月3日ー8日(3公演)・7月10日:ジャージーシティ公演 ←★本作★・7月11日ー8月11日(17公演)・8月13日『HOUSTON 1976』・8月15日+17日(2公演)・8月20日『DEFINITIVE ANAHEIM 1976』・8月22日ー9月4日(6公演)・9月6日『TORONTO 1976』・9月8日ー12日(3公演)……と、このようになっています。本作はツアー4公演目にあたり、他作よりもグッと序盤のコンサートでした。このショウはモノクロのプロショットが残された事でも知られており、本作も元を質せば同じサウンドボード音声。ただし映像マスターから抜き出したものではなく、独自の関係者ルートからもたらされたオリジナル・マスターなのです。このところ、70年代の衝撃マスターが止めどもなく溢れ出てきており、本稿に目を留めた方ならその精度の高さを実感されていると思います。本作もまた、その精度で画かれた過去最高峰マスター。オフィシャルやFM放送系とは違うミックス卓直径津系なので大歓声などのコンサート体験感は望めませんが、それもまた擦れっ枯らしのサウンドボード・マニアにとっては美味。芯もムキ出しの演奏音と脳髄が完全一致するシンクロ感が絶大で、まるで自分がPAシステムに組み込まれたようなサイボーグ感覚の没入感に溺れられるのです。そのド直結サウンドで画かれるのは、ちょっと意外な“DESTROYER Tour”のフルショウ。上記のように「北米#3」には名盤『DEFINITIVE ANAHEIM 1976』『TORONTO 1976』が君臨しているわけですが、セットが微妙に違うのです。それでは早速、比較しながら整理してみましょ 地獄の軍団(6曲)・Detroit Rock City/King Of the Night Time World/Shout It Out Loud/Do You Love Me/God Of Thunder/Flaming Youth(★) その他(9曲)・地獄からの使者:Cold Gin/Strutter/Nothin' To Lose/Deuce/Firehouse/Black Diamond・その他:Let Me Go, Rock And Roll/Watchin' You(★)/Rock And Roll All Nite ※注:「★」印はサウンドボードの名盤『DEFINITIVE ANAHEIM 1976』『TORONTO 1976』で聴けない曲。大筋で他2作にも通じるものの、ツアー初期のせいかそこでは聴けなかった「Flaming Youth」「Watchin' You」も披露されているのです。もちろん「Watchin' You」は伝統作『ALIVE!』でも聴けたわけですが、貴重なのは「Flaming Youth」。「北米#3」の途中で演奏されなくなり、次に復活するのは39年後の2015年になってから(アコースティック・ギグは除く)。オリジナル4人による生演奏自体が激レアなレパートリーを極太サウンドボードで楽しめるのです。“DESTROYER Tour”でもセットが固まる前だった初期ショウ。その全貌を脳みそに直接流し込んでくれるド直結サウンドボード・アルバムです。全世界を震撼させ続けている関係者ルートの最新作。「1976年7月10日:ジャージーシティ公演」の極太サウンドボード録音。モノクロのプロショットも有名ですが、本作は独自の関係者ルートからもたらされたオリジナル・マスター。オフィシャルやFM放送系とは違うミックス卓直径津系で、芯もムキ出しの演奏音と脳髄が完全一致するシンクロ感が絶大。名盤『DEFINITIVE ANAHEIM 1976』『TORONTO 1976』では聴けない「Flaming Youth」「Watchin' You」も美味しいツアー初期のフルショウを脳みそに流し込んでくれるサウンドボード・アルバムです。Live at Roosevelt Stadium, Jersey City, NJ, USA 10th July 1976 SBD(UPGRADE) (79:10) 1. Pre-Show 2. Detroit Rock City 3. King Of The Night Time World 4. Let Me Go, Rock 'N' Roll 5. Cold Gin 6. Guitar Solo 7. Shout It Out Loud 8. Strutter 9. Nothin' To Lose 10. Do You Love Me 11. Watchin' You 12. Drum Solo 13. Bass Solo 14. God Of Thunder ★3:00~3:50マスターテープに起因する劣化あり 15. Flaming Youth 16. Deuce 17. Firehouse 18. Black Diamond 19. Rock And Roll All Nite Paul Stanley - Guitar, Vocal Gene Simmons - Bass, Vocal Ace Frehley - Guitar Peter Criss - Drums, Vocal SOUNDBOARD RECORDING