ツアー開始当初から激賞の嵐となった今回の来日公演ですが、日程を消化するに連れて客席からのリクエストが白熱、それに対してジャクソン・ブラウンも喜んで応えるというパターンがエスカレートした結果、東京二日目に至ってはライブの構成そのものが大きく変わるという結果にまで発展。おまけにファンのリクエストに応えた結果として往年の名曲マシマシ。ただでさえ評判の来日公演はここへきて決定的な盛り上がりを見せたのです。それがSNSを介して広まると世界中のマニアをも驚かせる結果に。誰もが聞きたかった東京二日目 つまり3月28日の東京公演のリリースは必然だったのです。すべての公演を終えた今、我々だけでなく世界中のマニアにとっても注目の的となったこの日。その間にも公演が行われた訳ですが、そんな中でもどの日よりも誰もが聞きたくて仕方がない日。ありがたいことに、そんな世界中のマニアの願いを叶えるかごとく、提供された独占入手のオーディエンス・マスターが正に3月28日の公演だったのです。既に最速先行リリースの名盤『OSAKA 2023』が“西日本最強テーパー”氏の見事な仕事ぶりで大ベストセラーと化していますが、今回はAブロックから敢行されたこれまた素晴らしい音質のオーディエンス録音。ジャクソンの歌声を中心としたバランスのオンでクリアーな音像。また私を含め、当日おられた方なら記憶に新しいかと思われますが、ライブ終盤以外はそこにいた全員がジャクソンの一挙一動を食い入るかの如く見入っており、非常に静かな会場となっていた。結果的にリクエスト大会となったこの日ですが、周囲でそうした声を間近に拾うこともなく、あるいはライブ終盤の合唱すら問題ないという見事なもの。世界中のマニアを驚愕させたセットリスト それにしても必殺のセットリスト。そもそも二曲目の定番だった「I'm Alive」の代わりにエイティーズ・クラシックの「World In Motion」が演奏された時点で特別な一日となることは約束されたようなものでした。その象徴がライブ前半にて惜しげもなく披露されて会場からどよめきが起こったクラシック「For A Dancer」。さらに「These Days」に「For Everyman」ときたらもはや『FOR EVERYMAN』ナイトと化したありさま。そして極めつけはリクエストによって演奏されたファースト・アルバムのオープニング・ナンバー「Jamaica Say You Will」。これをまたジャクソンが余裕たっぷりな様子でリクエストに応えてくれたものだから、私を含めてその場にいた人たちはあまりの多幸感に酔いしれたものです。何しろそれまで伝えられていた日本公演の構成とは大きく変わっており、その場にいた誰もが「これほどまでに変えてくれるの?」という驚きと興奮を隠しきれないほどだったのです。そんな魔法の一日を最高の音質で捉えた最高のオーディエンス・アルバム。ツアー初日であった『OSAKA 2023』と聞き比べると構成が大きく変化したことに驚きを禁じえませんし、そのビフォー&アフターぶりを聞き比べるのも楽しすぎる。そして文字通り西の『OSAKA 2023』に対して双璧を成す一枚。早くも伝説と化した感のある東京二日目をさっそく! Live at Orchard Hall, Tokyo, Japan 28th March 2023 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1 (79:52) 1. Intro 2. Before The Deluge 3. World In Motion 4. Walls and Doors 5. Never Stop 6. The Barricades of Heaven 7. For A Dancer 8. Words about David Lindley 9. Fountain Of Sorrow 10. Rock Me On The Water 11. Jamaica Say You Will 12. Downhill From Everywhere 13. These Days 14. For Everyman Disc 2 (79:58) 1. Intro 2. Until Justice Is Real 3. The Dreamer 4. The Long Way Around 5. Your Bright Baby Blues 6. Sky Blue and Black 7. Doctor My Eyes 8. Late For The Sky 9. Band Introductions 10. The Pretender 11. Running on Empty 12. The Load-Out / Stay 13. Take It Easy 14. Our Lady of the Well Jackson Browne - vocals, guitar, piano Mason Stoops - guitar Greg Leisz - guitar, steel guitar Bob Glaub - bass Jason Crosby - piano, violin Mauricio Lewak - drums Aletha Mills - backing vocals Chavonne Stewart - backing vocals