ここ数年JEMSチームの尽力によってマイク・ミラードが遺したオーディエンス・マスターの数々が明かされており、世界中のマニアにとって夢のような状況が続いています。おかげでレッド・ツェッペリンやピンク・フロイド絶頂期のステージを最高のクオリティで捉えてくれた別格オーディエンスの数々のマスターからのCD化も実現してきた訳ですが、そうした大物グループのステージ以外にもミラードが様々なアーティストを録音してくれていたことが判明したのは大きな成果でした。こうした発掘の中でも大ベストセラーとなったのがリンダ・ロンシュタット一連の77年LA公演。77年といえば永遠の名作『エディー』の年であり、ミラードの録音歴における絶頂期でもあった。おまけに彼女のライブ会場もLAという事からも絶品録音が生み出される条件が揃っていた、いや確約されていたと言っても過言ではない。ミラードはZEPと同じように複数の公演をリンダでも録音してくれていたのですが、その中でも素晴らしい音質故に大ベストセラーと化したのが『LOS ANGELES 1977 MIKE MILLARD 1ST GEN』でした。彼の録音だからこそ実現できるオンな音像と「出るところは出て、引っ込むところは引っ込む」絶妙な臨場感も兼ね備えている。これほどのクオリティであれば一般の音楽ファンですらすんなり聞き通せるレベル。そうなるとSold Outも当然だった訳ですが、これほどの別格音源盤が入手困難になってしまっては本末転倒。むしろいつでも手に入るエバーグリーンなオーディエンス・アルバムでなければならない。そうでなくとも入手できなかったマニアの皆様から再リリースの要望が多く寄せられていた名盤ときた。言うまでもなく基本が極上音源ですのでストレートな再発はたやすい。ところが今回はそんな別格ミラード録音だからこそ「GRAF ZEPPELIN」に監修を依頼。再リリースに相応しいオーバーホールを敢行してくれたのです。とはいえ「GRAF ZEPPELIN」をして「完璧な録音」と言わしめただけのことはあり、トータルな微調整に留まっています。それでも彼が傑作オーディエンスに最後の一手を加えてくれたことは間違いなく、ただでさえ初心者からマニアまで万人向けの素晴らしい録音がいよいよ安心して聞きこめる状態へと進化。何と言ってもリンダの正に絶頂期のステージをミラードが完璧な音質で捉えてくれたのは本当に幸運だったとしか言いようがない。単に音像がオンというだけでなく、リンダの唯一無比な歌声、さらに名手たちによるバッキングのすべてがサウンドボードも真っ青のバランス。絶頂期にあり、これがユニバーサル・アンフィシアター12夜連続公演の最終日とは信じがたいほど疲れ知らず、むしろエンジン全開なリンダの歌声が最高にクリアーな音質で楽しめるというのは格別。この後さらに人気が上昇してアリーナ・シンガーへと進化する直前のシアター公演を極上音質で捉えてくれたミラードの功績はあまりに大きい。そしてエルヴィス・プレスリーが亡くなって2か月後というタイミングもあり、彼女は「Love Me Tender」をカバーしているのも77年ならでは。もはや音質も内容も完璧なミラードの傑作オーディエンス・アルバムが「GRAF ZEPPELIN」監修の下で待望の再登場。位相修正 音も近く音圧もあり申し分のないサウンド EQは、若干の調整に留め、10khz以降の調整のみ Live at Universal Amphitheatre, Los Angeles, CA, USA 3rd October 1977 ULTIMATE SOUND (76:03) 01. Lose Again 02. That'll Be The Day 03. Blue Bayou 04. Silver Threads And Golden Needles 05. Willin' 06. Faithless Love 07. It Doesn't Matter Anymore 08. When Will I Be Loved 09. Crazy 10. Poor Poor Pitiful Me 11. Desperado 12. Love Me Tender 13. Simple Man Simple Dream 14. Love Is A Rose 15. Someone To Lay Down Beside Me 16. Band Introductions 17. Tumbling Dice 18. You're No Good 19. Heart Like A Wheel 20. Heatwave Linda Ronstadt - Vocals Waddy Wachtel - Guitar, Vocals Kenny Edwards - Bass, Vocals Andrew Gold - Guitar, Vocals Rick Marotta - Drums Dan Dugmore - Guitar, Pedal Steel Guitar