THE BAND GEEKSとタッグを組み、YESミュージック限定の新ツアーを起動させたジョン・アンダーソン。その最新ツアーをレポートする極上ライヴセットが登場です。そんな本作に収められているのは、1つのショウの2つのオーディエンス記録。「2023年4月14日ウェストベリー公演」の超極上録音をDISC 1-3に、最前列映像をDISC 4に配した4枚組です。ジョンのソロ活動をレポートするのは久々で、新型コロナ・パンデミック後では今回が初。まずは、再始動後の近況をスケジュールで整理しておきましょう。2021年・7月30日ー8月28日:米国#1(12公演)2022年・4月6日ー16日:米国#2(5公演)・7月7日ー8月6日:米国#3(13公演)2023年・4月14日ー5月16日:米国#4(12公演)←★ココ★これが現在までに公表されている2021年ー2023年のスケジュール。『OLIAS OF SUNHILLOW』の続篇計画も話題を呼んでいますが、ステージではYESミュージックへの傾斜が加速。昨年の『危機』50周年ツアー(米国#3)に続き、今年も全曲YESツアーを実施しています。そして、今回バックを務めているTHE BAND GEEKSは、BLUE OYSTER CULTのリッチー・カステラーノが主催する、インターネット番組“THE BAND GEEK PODCAST”のハウスバンド。当時はPODCAST限定でしたが、現在ではYoutubeでもクラシック・ロックの名曲群を披露して大人気となっています。そんなTHE BAND GEEKSのレパートリーにはYESナンバーもあり、それを見たジョンがあまりにも本家そっくりな演奏に感動して今回のツアーが実現。本作のウェストベリー公演は、その注目のコラボレーションが姿を現した「米国#4」の初日でもありました。CD3枚組:卓直結サウンドボードにしか聞こえない衝撃のフル録音そんなショウを伝える本作のメインは、衝撃サウンドのフル・ライヴアルバム。これがもう、信じられないスーパー・サウンドなのです。生々しい声援や唱和も吸い込んではいるものの、肝心の演奏は完全サウンドボード級。ヘッドフォンで耳を澄ませてもホール鳴りがまったく感じられず、芯もディテールも超絶ならセパレート感もステレオ感もエッジもIEMs傍受かミックス卓から直接録音したとしか思えない。使用マイク(Sennheiser ME 104)も公開されているのでオーディエンス。。。のはず。。。ですが。。。これまでも幾度か「これのどこがオーディエンス?」と思う録音に出逢ってきましたが、ここまで「流出サウンドボードそのもの」と感じるサウンドはありませんでした。2023年の人類は、遂に空間録音でこんな音を残せるようになってしまったのですね……。その完全無欠サウンドで描かれるのは、YESミュージックで埋め尽くされたフルショウ。本作ではCD3枚でショウを完全収録していますが、さらに超・美味しいボーナス・トラックも1曲追加している。その中身をご説明するためにも、ここでセット内容を整理しておきましょう。サード・アルバム(4曲)・Yours Is No Disgrace/Perpetual Change/Starship Trooper/I've Seen All Good People その他(9曲)・70年代:Heart Of The Sunrise/Roundabout/Close To The Edge/And You And I/Ritual (Nous Sommes Du Soleil)/Awaken/The Gates of Delirium(★)・80年代:Rhythm Of Love/Owner Of A Lonely Heart※注:「★」印はレディング公演(4月23日)のボーナス・トラック。……と、まさに「THE BEST of YES」。80年代の「Rhythm Of Love」「Owner Of A Lonely Heart」も取り上げていますが、他はすべて70年代プログレの真髄。シンフォニック・ロックの大曲がこれでもか!と披露されています。初日ウェストベリー公演のフルショウは2時間20分を超えるわけですが、本作のDISC 3にはさらに4公演目レディングの「The Gates of Delirium」もボーナス収録しています。実は、この曲をジョンが歌うのは2001年の“THE SYMPHONIC Tour”以来、22年ぶり。20分以上のフル演奏で、こちらも本編ウェストベリー録音に匹敵するスーパーサウンドで楽しめます。DVD:最前列でかぶりつく超・特等席映像そんなフル・ライヴアルバムだけでも奇跡の名作なのですが、本作はまだまだ終わらない。初日ウェストベリー公演を目撃できるフル映像も同梱しているのです。しかも、これまた衝撃の最前列ショット! ステージ左側(ギターのアンディ・グラツィアーノ側)からナナメ角度ではありますが、前方客は一切ナシ。目の前にはカメラ・ピットが広々と開け、それこそ無観客のリハーサルを見ているかのようにステージを独り占めできるのです。しかし、その熱気は確実に有観客のコンサート・ライヴ。主役のジョンはとにかく楽しそうで、ノリにノって78歳とはエンジェリック・ヴォイスを披露。2時間超えの長丁場だというのに、声と張りと通りは近年でもベストかも知れません。そして、そんなジョンを支えるTHE BAND GEEKSも素晴らしい。ジョンも「本当に(往年の)YESにソックリなんだ!」とテンション高めに語っていましたが、その言葉にウソ偽りなし。演奏力もコーラスも完璧ですし、ギターの安定感など全盛期の彼ら自身も超えるかも知れません。特にベースでバンマスのカステラーノ。クリス・スクワイアが乗り移ったような硬質なドライヴング・ベースを轟かせ、ハーモニーも実に美しいのです。今や本家YESも黄金時代を知るのはスティーヴ・ハウのみ。今さら「どのYESが本物か?」といった不毛な議論に関わる気はないものの、ジョンもまた本物感たっぷりな新プロジェクトを立ち上げたのです。本作は、そんな注目のフルショウを超絶クオリティのライヴアルバムと最前列ショットでお腹いっぱい楽しめる4枚組。「2023年4月14日ウェストベリー公演」の超極上録音をDISC 1-3に、最前列映像をDISC 4に配したオーディエンス4枚組。メインのフル録音はホール鳴りがまったく感じられない超絶クオリティで、芯もディテールも超絶ならセパレート感もステレオ感もエッジもIEMs傍受かミックス卓から直接録音したとしか思えない。映像篇も最前列から超ズームでステージを独り占め。本家以上に本物感たっぷりなYESミュージックの夕べをフル体験できる絶対作です。The Space at Westbury, Westbury, NY, USA 14th April 2023 ULTIMATE SOUND Disc 1(64:41) 1. Firebird Suite 2. Yours Is No Disgrace 3. Perpetual Change 4. Close to the Edge 5. Heart of the Sunrise 6. Starship Trooper Disc 2(64:35) 1. Awaken 2. And You and I 3. I've Seen All Good People 4. Ritual (Nous Sommes du Soleil) 5. Rhythm of Love Disc 3(40:09) 1. Owner of a Lonely Heart 2. Roundabout The Santander Performing Arts Center, Reading, PA, USA 23rd April 2023 3. The Gates of Delirium DVD 1. Yours Is No Disgrace 2. Perpetual Change 3. Close To The Edge 4. Heart Of The Sunrise 5. Starship Trooper 6. Awaken 7. And You And I 8. I've Seen All Good People 9. Ritual (Nous Sommes Du Soleil) 10. Rhythm Of Love 11. Owner Of A Lonely Heart 12. Roundabout COLOUR NTSC Approx.142min. Jon Anderson - Lead Vocals, Guitar Richie Castellano - Bass, Vocals Chris Clark - Keyboards, Vocals Andy Graziano - Guitar, Vocals Robert Kipp - Keyboards, Vocals Andy Ascolese - Drums