チャリティ・ブームに沸いた80年代に、超豪華共演イベントを毎年拓いていた伝説の“THE PRINCE'S TRUST CONCERT”。その10周年を祝う歴史的な夜を完全収録したサウンドボード・アルバムが復刻です。その歴史的なショウが実現したのは「1986年6月20日ウェンブリー・アリーナ」。一部始終を記録したステレオ・サウンドボード録音です。そもそも“THE PRINCE'S TRUST CONCERT”とは1976年にチャールズ皇太子(当時)が設立した慈善団体。多彩な活動で知られていますが、1982年からチャリティ・コンサートも開くようになり、特に10周年の1986年から1990年までの5年間はフェス形式に進化。チャリティ・ブームの中にあっても超大物アーティストが多数出演する超豪華イベントとして名を馳せました。本作は、そんなフェス化の起点ともなった10周年の1986年版の完全サウンドボード・アルバム。実のところ、このショウは当時からプロショット映像版がオフィシャル作品として知られてきました。しかし、残念ながら公式版はダイジェスト収録。契約の関係で収録できないアーティストをカットされていました。本作は、そんな中途半端な公式盤とはまったくの別物。2012年に当店の独自ルートで発掘された関係者流出マスターであり、ショウの開演から終演まで1曲たりとも欠けのない完全ライヴアルバムなのです。しかも、そのクオリティも超極上。オフィシャル版とは多少感触が異なりますが、鮮やかさやリアリティでは本作の方がむしろ上。ミックス卓直結と思しき無加工感が丸出しで、生演奏も歌声も現代のIEMs傍受かと思うほどに生々しく吹き出してくるのです。そのサウンド・クオリティ以上に衝撃なのは、何と言っても完全収録の事実。オフィシャル版ではカットされていた曲も含め、超大物が音を重ね合った歴史的ステージの全演奏曲が楽しめるのです。では、どんな曲が演奏されたのか。ショウの流れと共にご紹介していきましょう。DISC 1:オープニング(13曲)・BIG COUNTRY:Wonderland(★)/Fields Of Fire(★)/Look Away(★)/Chance(★)/In A Big Country・スザンヌ・ヴェガ:Tom's Diner(★)/Cracking(★)/Small Blue Thing(★)/Marlene On The Wall・LEVEL 42:Lesson In Love(★)/Leaving Me Now(★)/Something About You(★)/Hot Water ※注:「★」印はオフィシャル映像版で観られなかった曲。本作はCDの2枚組。ざっくり言いますと「DISC 1=前座」「DISC 2=超豪華共演の本編」という構成になっています。DISC 1はさらに二分でき、最初のパートは3組による「オープニング・アクト」です。実は、公式からの増量が一番多いのがこのパートだったりします。当日のオープニングを務めたのは3組(BIG COUNTRY/スザンヌ・ヴェガ/LEVEL 42)だったのですが、1986年にリリースされた初回オフィシャル版(60分仕様)はすべてカット。90年代の拡張版(90分仕様)でも各バンド1曲ずつ(=計3曲)しか収録されませんでした。もちろん、完全版たる本作では当日演奏された全13曲を全網羅。このパートだけでも約66分という大ボリュームなのです。DISC 1:セットチェンジ(2曲)・エルトン・ジョン(Your Song)・フィル・コリンズ(In The Air Tonight) オープニング3組のステージが終わった後は、本編に向けてセットチェンジ・タイム。ここでは無為に観客を待たせているのではなく、エルトン・ジョンやフィル・コリンズが登場し、ピアノの弾き語りで場を繋いでいます。2人は持ち歌を1曲ずつ披露しており、当日もこのパートは2曲だけ。DISC 1はココまでです。 DISC 2:オールスター本編(10曲)・ティナ・ターナー(Better Be Good To Me)/エリック・クラプトン&ティナ・ターナー(Tearing Us Apart)/ミッジ・ユーロ(Call Of The Wild)/マーク・ノップラー&スティング(Money For Nothing)/ポール・ヤング(Every Time You Go Away)/ジョーン・アーマトレイディング(Reach Out)/ハワード・ジョーンズ(No One Is To Blame)/ロッド・スチュワート(Sailing)/エルトン・ジョン(I'm Still Standing)/ジョージ・マイケル&ポール・ヤング(Every Time You Go Away)エルトンとフィルが繋いでいる間にステージの準備も完了。DISC 2からはいよいよハウスバンドが登場してのショウ本編が始まります。ほぼ出ずっぱりのハウスバンドをバックに超大物が1曲ずつ歌い継いでいくスタイルなのですが、このハウスバンド自体も超豪華。エリック・クラプトン/マーク・ノップラー/ミッジ・ユーロがギターを弾き、ベースにジョン・イルズリー&マーク・キング、ドラムにフィル・コリンズというリズム隊、キーボードもエルトン・ジョン&ハワード・ジョーンズ。もう目も眩む豪華絢爛のスーパー・バンドなのです。もちろん、彼らをバックにしたシンガー達も超大物揃い。その豪華さは上記をご覧頂ければご理解頂けるでしょう。余談ですが、このパートはオフィシャル拡張版(90分仕様)ですべて観られたものの、初回版(60分仕様)ではミッジ・ユーロやジョーン・アーマトレイディング、ハワード・ジョーンズがカット。「Every Time You Go Away」もクラプトンのソロが観られないというとんでもない編集でした(当然、本作はすべてが完全ノーカットです)。DISC 2:ハイライト(4曲)・ポール・マッカートニー:I Saw Her Standing There/Long Tall Sally・デヴィッド・ボウイ&ミック・ジャガー:Dancing In The Street(★)・オールスター・セッション:Get Back 歴史的なショウを締めくくる最後のパートこそ、本作最大の聴きどころ。オフィシャルではポール・マッカートニーが3曲演奏していました(最後の「Get Back」はオールスター・ジャム)が、実はその間に目玉となるデヴィッド・ボウイ&ミック・ジャガーの「Dancing In The Street」も披露されていたのです。オフィシャルでは契約の都合でカットされたわけですが、ノーカットの本作はもちろん収録。ポールがミック&ボウイをコールするだけで沸騰する会場の盛り上がりは凄まじく、“LIVE AID”ですら実現しなかった両雄の大共演がサウンドボードで脳みそに直接流し込まれる。本作の価値はあくまで「歴史的な夜の完全体験」にあるわけですが、その価値の大半が濃縮された1曲と言っても過言ではありません。以上、全29曲・約2時間33分に及ぶ秘宝ステレオ・サウンドボード。あの“LIVE AID”の翌年、隣の会場で実現した歴史的コンサートの完全ライヴアルバムです。出演者の豪華ぶりでは“LIVE AID”に匹敵し、豪華共演が絶え間なく連続する濃度では上回ってさえいた奇跡の夜。「1986年6月20日ウェンブリー・アリーナ」で開催された“THE PRINCE'S TRUST”10周年コンサートのステレオ・サウンドボード録音。関係者流出の完全版マスターで、オフィシャル版では未収録だった11曲もノーカットで楽しめる。ロック史の超お宝であるデヴィッド・ボウイ ミック・ジャガー共演の「Dancing In The Street」まで超極上サウンドボードで脳みそに流し込んでくれます。Live at Wembley Arena, London, UK 20th June 1986 STEREO SBD(from Original Masters) Disc 1 (77:34) 1. Introduction 2. God Save The Queen 3. Wonderland (Big Country) 4. Fields Of Fire (Big Country) 5. Look Away (Big Country) 6. Chance (Big Country) 7. In A Big Country (Big Country) 8. Tom's Diner (Suzanne Vega) 9. Cracking (Suzanne Vega) 10. Small Blue Thing (Suzanne Vega) 11. Marlene On The Wall (Suzanne Vega) 12. Lesson In Love (Level 42) 13. Leaving Me Now (Level 42) 14. Something About You (Level 42) 15. Hot Water (Level 42) 16. Opening 17. Your Song (Elton John) 18. In The Air Tonight (Phil Collins) Disc 2 (75:18) 1. Better Be Good To Me (Tina Turner) 2. Tearing Us Apart (Eric Clapton & Tina Turner) 3. Call Of The Wild (Midge Ure) 4. Money For Nothing (Mark Knopfler) 5. Everytime You Go Away (Paul Young) 6. Reach Out (Joan Armatrading) 7. No One Is To Blame (Howard Jones) 8. Sailing (Rod Stewart) 9. I'm Still Standing (Elton John) 10. Every Time You Go Away (Paul Young & George Michael) 11. I Saw Her Standing There (Paul McCartney) 12. Long Tall Sally (Paul McCartney) 13. Dancing In The Street (David Bowie & Mick Jagger) 14. Get Back (Paul McCartney plus Everyone) 15. Outroduction STEREO SOUNDBOARD RECORDING