来日公演関連で名高いレーベルより、2023年再来日公演の記念すべき初日となった3月20日大阪フェスティバルホールでのライブを、マルチ・ステレオIEMマトリクスにてフル収録。まずメンバーがステージ上で使用していた、複数のモニタリング用非圧縮のマルチ・イヤーモニター・ソースによるライン音源と、デジタル・オーディエンス・マスターをミックスした、おなじみのマルチIEMマトリクス・ソースによるもので、同レーベルより先行リリースされたタイトル同様のIEMマトリクス音源ながら、あちらはオーディエンス音源の比率が高く、各楽器の定位感も希薄であったのに対して、本タイトルは卓流出のステレオ・サウンドボード音源と同レベルのクオリティー。しかもライヴならではの空気感・臨場感や迫力に満ちた秀逸なサウンドの先行リリースに対して、こちらは煩わしいオーディエンス・ノイズなどは皆無で、ジャクソンのヴォーカル・ギター・ピアノを中心に、バンドが繰り出す全ての音を最高の粒立ちと分離、ステレオ定位で捉え、しかも永久保存プレス盤にて。そしてそのライブ内容も、ジャクソンの憂いのあるボーカルは前回2017年から全く衰えもなく、新旧さまざまなナンバーを披露してくれる中で、「Rock Me on the Water」のようなナンバーの間奏でのスライド・ギターが、デヴィッド・リンドレーでないという現実を思い知らされてしまうのが今回の来日。そして彼を偲ぶべく、前年のツアーでも取り上げられていない「Call It a Loan」では、演奏を始める前に「彼とは数え切れないほど一緒に演奏してきたけど、これは彼と一緒に作った数少ない曲」とMCし、リンドレーへの思いを込めて歌い上げるところはやはり感動的。なお全体の演奏としてはこの日が初日というだけでなく、今年最初のライブ演奏ということもあってか、イントロがバンドと合わなかったりというシーンも微笑ましくもあり、各地での公演も含めて往年のファンは全て必聴といえる来日メモリアル・アイテム。Live at Festival Hall, Osaka, Japan 20th March 2023 : ORIGINAL MASTER / Multiple Stereo IEM Matrix Recording Disc 1 : -1st set- 01. Opening 02. Before the Deluge 03. I'm Alive 04. Never Stop 05. The Barricades of Heaven 06. Fountain of Sorrow 07. Rock Me on the Water 08. Downhill From Everywhere 09. Call It a Loan 10. Here Come Those Tears Again 11. Linda Paloma Disc 2 : -2nd set- 01. Until Justice Is Rea 02. The Dreamer 03. The Long Way Around 04. Sky Blue and Black 05. In the Shape of a Heart 06. Doctor My Eyes 07. Late for the Sky 08. The Pretender 09. Running on Empty –encore- 10. The Load-Out / Stay 11. Take It Easy 12. Our Lady of the Well