ボブ・ディラン登場以前のパートをこれまたサウンドボードで収めたCD『NEW ORLEANS 1976 SOUNDBOARD: OPENING ACTS』。今回決定版がリリースされる1976年ウェアハウスのサウンドボードはディランが登場する前のレビューの模様も捉えており、実際『FRIENDS & OTHER STRANGERS』などはそうしたパートもダイジェストで収録していたのですが、実際にはCDまるまる一枚分の長さに及んでいたのです。もっともこれらのパートまで網羅するとなるとCD三枚組というボリュームが確定してしまう事から、同タイトルを始めとしてディラン登場前のパートを収録したアイテムはどれもダイジェスト収録に留まっていました。というのも日本人にはなじみのない曲ばかり。それだけならまだしも、全体の演奏が非常にグダグダ(苦笑)。これで前座のパートから三枚組で収録してしまうと、むしろ我々にはリスニングのハードルが上がってしまう結果となってしまうのではないか。そこで前座のパートを収めたサウンドボードをCDという形でリリースさせることに決めました。俳優のデニス・ホッパーが登場して詩を朗読する場面などは過去のアイテムでも収録されたことがなく、その点が貴重ではある反面、曲ではないので日本人にはきつい。とはいえディラン登場前のレビューの模様をサウンドボードで伝えてくれる貴重な資料であることもまた事実でして、ギターのT・ボーン・バーネットがウォーレン・ジヴォンの「Werevolves of London」を作者がリリースする前にカバーしているという、正に貴重な場面もサウンドボードならではの素晴らしい音質で楽しめる。基本的にはユルユルな演奏の連続で(苦笑)なるほどディランの前座という域を超えるものではなかったのですが、今までニューオリンズのサウンドボードからこのパートが完全な形でリリースされたことはなく、資料としてはやはり非常に価値の高いものであるのも確か。(63:16) The Warehouse, New Orleans, Louisiana, USA 3rd May 1976 Evening Show 01 Sleazy - Bob Neuwirth 02 Flint Hill Special - David Mansfield 03 Werewolves Of London - T-Bone Burnett 04 Too Good To Be Wasted - Rob Stoner 05 Mad Man - Steven Soles 06 Tears On My Pillow - Donna Weiss 07 A Lady Is Still A Lady - Bob Neuwirth 08 They Had To Move Away - Bob Neuwirth 09 Alabama Dark [fragment] - Bob Neuwirth 10 Is There Life On Mars ? - Mick Ronson 11 If (poem by Rudyard Kipling) - Dennis Hopper 12 The Battle Of New Orleans - Bob Neuwirth 13 Rollin' Across The U.S.A. - Kinky Friedman 14 Dear Abbie - Kinky Friedman 15 Asshole From El Paso - Kinky Friedman SOUNDBOARD RECORDING