マイルスの自叙伝で広く知られるようになった、ジャズ界の新星ウィントン・マルサリスと帝王マイルス・ディヴィスとの唯一の歴史的共演を記したCool Jazz盤の登場から半世紀、この稀少音源の初の完全版にして極上高音質の別マスター発掘!!記念すべき新レーベル第一弾に相応しい強力音盤が独占入荷しまた!!1986年6月27日カナダ、ヴァンクーバーに於けるエキスポ 86に出演したマイルス・デイヴィス・バンドのステージになんとウィントンが飛び入りし、後にも先にもマイルスとウィントンの歴史的な唯一の共演が実現する。このライヴは20年以上前に初めて世に出たのですが、前半から中盤にかけての62分程度しか収められておらず、後半の4曲は後に同年の別のライヴ盤にボーナス・トラックとして初出された。それが今回、近年発掘された既発より音質が良い、特にマイルスのトランペットが際立つ最強音質!もちろんコンサートを90分に渡り完全収録した別マスターに、さらにレーベル独自の丁寧なマスタリングを施した極上高音質による決定版として、初登場しました!!ステージはこの時期のオープニングとなる「ワン・フォー・コール」から快調に始まり、3曲目の当時はニュー・ブルーズと呼ばれていた「スター・ピープル」でそれは起きた!マイルスのブルージーなフレーズによるソロから、この日終始絶好調だったギターのロベン・フォードのソロに入ると、マイルスはキーボードに移行、そして開始4分を過ぎたあたりで一際歓声と拍手が大きくなる。そうウィントンがステージに登場する。おそらくマイルスと何か会話(本作のジャケット写真にはこの場面!が使用されている)した後、なんと1分に渡り堂々とソロを繰り広げる!この時のカラクリは、ステージ袖にいたコロンビア関係者が同じく関係者席で観ていたウィントンにステージに上がるよう促され飛び入りしたようだが、当然マイルスはそういったシチュエーションが大嫌いなので怒っていた。この頃長年在籍したコロンビアからワーナー・ブラザーズに移籍することと関係しているのたろうか?まぁ、どうにしろ帝王マイルスと新世代の旗手ウィントンとの世紀の共演が実現したのだから、そりぁ目出度いのです!しかも、ウィントン効果でその後のマイルス、この時期では最も気合が入ったプレイをしており、本公演はマイルス86年のベスト・パフォーマンスのひとつといわれている。後日プレスにこの時の事を聞かれたウィントン、緊張のあまり頭が真っ白になって何も覚えてないと答えたとか?あれから40年近くが過ぎ、マイルスが亡くなって32年経った今、1961年にジャズ発祥の地のひとつニューオリンズに生まれ、物心ついた頃の70年代はアース・ウインド&ファイヤーのファンだったという「ジャズの無い時代」に育ったウィントンは、60年代生まれで初めてのジャズ・ミュージシャンということで「新世代」と呼ばれ、縦横無尽に駆け巡り、今や現在最高峰のジャズの集約地、ジャズ・アット・リンカーン・センターの芸術監督を務め世界的名声を得ている。June 27, 1986 Expo '86, Vancouver, Canada Miles Davis Octet Miles Davis (tp, org); Bob Berg (ss, ts); Robben Ford (g); Robert Irving III (synth); Adam Holzman (synth); Angus Thomas (el-b); Vincent Wilburn, Jr. (d); Steve Thornton (perc); Wynton Marsalis (tp)* Disc 1 One Phone Call - Street Scenes Speak - That's What Happened New Blues [Star People]* Maze Human Nature Portia Splatch Time After Time Carnival Time Disc 2 Tutu Burn Al Jarreau