ディラン1996年ポートランド公演のアッパー版『THE MAINE EVENT: DEFINITIVE DAT MASTER: Portland 1996 1st Night』のリリースと90年代の絶頂たる96年ツアーから久々のリリースを記念し96年ツアーからのレア音源を用意…というよりもポートランド前日のプロヴィデンス公演というつながりある音源をご用意いたしました。そもそもこの時期のディランは4月16日のスプリングフィールドから何と8夜連続公演の真っ最中という超ハードスケジュールをこなしていたのですが、それ故に今回のポートランド初日があれほどまでハイテンションな演奏へとつながったのかもしれません。当然この日もディラン以下絶好調。オープニングの「Drifter's Escape」からしてウインストン・ワトソンのドラムがバンドを煽りまくるという典型的な96年モードでのスタート。何と言っても驚くべきは音質の良さ。ポートランドと比べてちょっと観客が盛り上がりすぎというか、騒がしいきらいが否めず、挙句の果てに「This Wheel's On Fire」では結構な大きさで喋り声が入ってしまうのが惜しい。それにしても演奏は相変わらずハイテンション。先のオープニングはもとより「All Along The Watchtower」や翌日を予見させる「This Wheel's On Fire」など、ライブ前半だけでもキレッキレ。しかしこの日はアコースティック・コーナーがまた素晴らしい。以前から何度か演奏されていたデッド・カバー「Friend Of The Devil」は前年のジェリー・ガルシアの死を受けてこの日から頻繁に演奏されるようになったのですが、何せグレイトフル・デッドの国だけに観客は大喜び&大合唱。その盛り上がりが何とも気持ちいい。またライブ後半では非常にレアな「Joey」を披露。96年のワトソン在籍時で演奏されたのはこの日だけ。そして極めつけはポートランド三日間では歌われなかった名曲「I Shall Be Released」という最高のフィナーレ。おまけにこの日の前座は懐かしの歌姫ジュエルが務めたのですが、彼女が飛び入りしてディランと堂々のデュエット。この貴重な場面がまた素晴らしい音質で捉えられている。 このようにポートランドの前日からしてディラン以下エンジン全開であったことを伝えてくれる極上音源。The Strand, Providence, RI, USA 18th April 1996 PERFECT SOUND Disc:1 (64:04) 01. Drifter's Escape 02. Senor (Tales Of Yankee Power) 03. All Along The Watchtower 04. I'll Be Your Baby Tonight 05. This Wheel's On Fire 06. Silvio 07. Tangled Up In Blue 08. Love Minus Zero/No Limit 09. Friend Of The Devil Disc:2 (45:46) 01. Maggie's Farm 02. She Belongs To Me 03. Joey★レア 04. Alabama Getaway 05. I Shall Be Released(with Jewel) Bob Dylan - vocal, harmonica, & guitar Bucky Baxter - pedal steel guitar & electric slide guitar John Jackson - guitar Tony Garnier - bass Winston Watson - drums & percussion