マイルスのバンド史上最もエキサイティングなパフォーマンスを展開していたチック・コリアとキース・ジャレットの2人が同時に在籍していた短期間に、大規模会場天下のマジソン・スクウェア・ガーデンにおそらくジャズ・ミュージシャンとしてはほぼ初めてライヴを行ったマイルス・バンドの歴史的コンサートが、覆われていたベールが剥がれたクリアーな高音質で蘇った決定版が入荷!!すでに脱退を表明していたチック・コリアを引き継ぐべく1970年6月のフィルモア・イーストからマイルス・グループにキース・ジャレットが加入し、8月のワイト島までの約2ヶ月間、ほんの数回のコンサートに終わった幻のダブル・キーボードによるラインナップの1970年7月25日ニューヨークのマジソン・スクウェア・ガーデンに於ける歴史的コンサートが、20年以上前にリリースされた盤にみられたこもった音質、荒い編集など、その貴重度から「出ただけでOK」といわれたものが、もちろん本マスターを使用して、最新のテクノロジーを駆使して時間をかけた丁寧なマスタリングを施し、最初の「ディレクションズ」のホランドによる ダンダダダン もちゃんと聴き取れ、しかも覆われていたベールを剥がしクリアーな高音質に生まれ変わった必聴/必携盤が入荷しました!!モジュレーターを通したり、音を変換して凶暴なまでにエレピで暴れまくる、一発キメテてる?チックと、やはり体をくねらせて音を変換しながらオルガンをのたうち回らせるキースの天才2人が、ライバル心を剥き出しに真っ向からぶつかり合う様は、大音量のロック・バンドをも凌駕する。その嵐の真っ只中をかい潜って威風堂々ブローをかますマイルスはどうだ!もちろんジャックもホランドもアイアートも負けじと突っ込んでくる。皆ロック、ブルーズ、ファンク、現代音楽までその時の気分でお構いなしにガンガンぶちこんでいく。こうなるとまさに異種格闘技戦だ!しかしマイルスのカリスマ性と知性とリーダーシップによってギリギリのところで統制され、それまで誰も聴いたことのない新しい音楽を生み出して行く。もちろんそのクオリティの高さは言うまでもない。そう、コルトレーンとエヴァンスを擁したオリジナル・クインテット、トニー、ハービー、ショーターらを擁した黄金のクインテットしかり、全てがマイルスがいたからこそあれほどのレベルに達したのだ!なかでも、このチックとキースを擁したマイルス・バンドの革新性はダントツだ!これまでは埃を被ったレコードのように細かなノイズ、モコモコしたこもりなど、あ〜大会場の隠し録りだからこんなものだろうだったこのマジソン・スクウェア・ガーデン公演。もちろん極上高音質とまでは言わないが、ここまでクリアーに進化したのはとても感慨深い。改めて聴くと、やはり厳しい眼で忖度なく正当な評価を下す本場ニューヨーカーの前でのマイルスは他とは燃え方が違う!