モーダルでファンキー、現在もヘッド・ハンターズのレギュラー・メンバーとして活躍するニューオリンズ出身の実力派アルト・サックス奏者ドナルド・ハリソンが、僅か4回のみ参加したマイルス・ディヴィス・グループでの幻のライヴがアップデート決定版にて入荷!!常に現状維持には満足しないマイルスが、新たな音を求めて今後の自身のグループにフィットする新しいギタリストとサックス奏者を探す旅に出た激動の1986年。サックスに限ると、最初はボブ・バーグにドナルド・ハリソン、次にバーグとゲイリー・トーマス、さらにトーマスとケニー・ギャレット、最終的にはギャレットに落ち着く。本作はそのサックス激戦時代の最初のラインナップとなるドナルド・ハリソンが参加した4回?の内、最初のコンサートとなる1986年12月13日カナダ、オンタリオのバーリントン・プリマス・シアター公演を、オリジナル・マスターよりレーベル独自の丁寧なマスタリングを施したアップデート決定版で入荷しました!!ファンの間では、最後にレギュラーメンバーに定着したのがケニーではなくドナルドのほうが良かったと囁かれる今日この頃?当時のマイルスは、キャノンボールとコルトレーンを擁したオリジナル・クインテット時代を想起した現代版を意識したような、キャノンボールを彷彿とさせる、次々と高音をヒットさせアグレッシヴにアルトを吹き倒すハリソンに対して、やはり意識せずにはいられないバーグの燃え方がそれまでとは明らかに違い、そうマイルスが意図した通り2人の激しいせめぎ合いが発生し楽曲のパワーが倍増している。こうなるとマイルス燃えないわけがなく、聴いてるほうがおいおい大丈夫かと心配になるくらい最初から脳天ブチギレなハイトーンを連発。さらにブルーズ「スター・ピープル」やスローナンバーでも尽きることのないフレーズが溢れ出す。う〜ん、素晴らしい!もう少しハリソンを深掘りすると、「ヒューマン・ネイチャー」でのギターのウェーバーのソロ終盤に絡んでいくハリソンの高音ヒットなアルト、「リンクル」での強烈に鳴り響くアルト、「トーマス」「バーン」「メイズ」「ポーシア」のラスト4曲での的を得たソロ、ジャズの聖地ニューオリンズ出身でジャズの伝統を有したモーダルでファンキー、メロディアスでリリカル、しかもパワーも半端ないハリソン、現在聴くと本当に良いアルト奏者だったんだなぁと思うのは私だけ?まさにあのキャノンボール全盛期を思い起こしてしまう!!その後ハリソンは、自己のバンドでも高い評価をされ、バンドからはエスペランス・スポルティング、クリスチャン・スコット等の逸材を輩出している。現行ドナルド・ハリソンが参加したマイルス・ディヴィス・グループのライヴは4公演中2公演が日の目を見ているが、本公演はコンサートを完全収録(もう1公演はラスト4曲が未収録)しており、さらに最新のリマスターにより音質も極上高音質となりファン必聴のアップデート決定版となっています!!