「真なるWORLD WIDE LIVE」と呼ばれてきた絶対サウンドボード・アルバムがブラッシュ・アップ。SCORPIONS絶頂の輝きを残す2CDでリリース決定です。そんな本作に刻まれているのは「1984年4月28日コスタメサ公演」。その超極上ステレオ・サウンドボード録音です。『LOVE AT FIRST STING』時代は、まさに絶頂中の絶頂。単にアルバムが大ヒットしただけでなく、キャリア最大となる長大なツアーで世界を席巻しました。良い機会でもありますので、その栄光の刹那を全景で振り返ってみましょう。1984年・1月23日ー2月29日:欧州#1(27公演)・3月17日ー7月18日:北米#1(86公演) ←★ココ★・7月30日ー8月12日:アジア/日本#1(9公演)←※SUPER ROCK '84・8月14日ー9月2日:北米#2(13公演)・10月26日ー12月3日:欧州#2(26公演)1985年・1月15日+19日:ROCK IN RIO(2公演)・1月28日ー2月7日:日本#2(8公演)《6月20日『WORLD WIDE LIVE』発売》・6月22日:ネブワース公演・8月24日ー9月2日:北米#3(4公演)←※DAY ON THE GREEN 1985 1986年・8月16日ー9月5日:欧州#3(7公演)これが1984年ー1986年の活動概要。2年9ヶ月に及ぶ長さもさることながら、180公園を越える場数は文句なくキャリアNo.1。いかに世界中がSCORPIONSを求めていたのかがよく分かります。公式ライヴ作『WORLD WIDE LIVE』はそんな絶頂ツアーの象徴なわけですが、複数ライヴから組み上げられた編集作品でもありました。一体どのライヴが使われたのか。良い機会なのでここでチェックしてみましょう。『WORLD WIDE LIVE』採用公演・2月29日:パリ公演(欧州#1)・4月24日:ロサンゼルス公演(北米#1)・4月25日:ロサンゼルス公演(北米#1)・4月26日:サンディエゴ公演(北米#1)・4月28日:コスタメサ公演(北米#1)←★本作★・11月17日:ケルン公演(欧州#2)以上の6公演で、本作のコスタメサ公演はその中の1つ。オフィシャルとは違って1回のライヴだけで通された「真のWORLD WIDE LIVE」なのです。しかも、サウンドまで超極上。公式『WORLD WIDE LIVE』と同等……と言いますか、ある意味でそれ以上。オフィシャル名盤はスケール感を狙ったのか大歓声が豪快にオーバーダブされ、エコーもばりばり。それも80年代らしさではありますが、ややウソっぽい作り物感もありました。しかし、本作は違う。大歓声も記録されつつ、オフィシャルよりも自然なバランスですし、キリッと引き締まった演奏音はタイト。公式の盛り盛りサウンドが脳裏にあると卓直結系のようにも感じますが、しっかり聴き込むとミックスも丁寧に整っていて作品感もばっちりなのです。さらに本作はそんな頂点サウンドボードの「てっぺん」をグイッと引き上げた最高峰更新盤。従来から超極上ではあったのですが、帯域分析してみるとバランスに完全の余地があった。低音を調整して美しく整え、中高音を心持ち強調。もちろん無意味に変えたのではなく、これによってヌケとステレオ感が向上。さらに音楽作品としての完成度が高まったのです。そんなアップグレード・サウンドで描かれるのは、まさに「本物のWORLD WIDE LIVE」。オフィシャルに採用された曲もチェックしつつ、セットを整理してみましょう。禁断の刺青(5曲)・Coming Home/Bad Boys Running Wild(☆)/Big City Nights(★)/Still Loving You/Rock You Like A Hurricaneクラシックス(11曲+α)・ラヴドライヴ:Loving You Sunday Morning/Coast To Coast/Holiday/Another Piece Of Meat/Can't Get Enough(☆)・ブラックアウト:Blackout/Can't Live Without You/Dynamite(★)/No One Like You(★)・その他:Make It Real/ドラムソロ(*)/The Zoo(★)/SixString Sting ※注:「★」印はオフィシャル『WORLD WIDE LIVE』に採用された曲。「☆」は一部が使用されたとされる曲。「*」は公式盤ではカットされていたパート。……と、このようになっています。残念ながら「Can't Get Enough」のリプライズ・パートがないので厳密にはフルショウではないものの、公式にはないドラム・ソロも聴ける。ソロが自体が名演かどうかはさておき、その前後はバンド全体でリフを刻む「曲」として作られています。また、上記の「★」「☆」は海外マニアの検証によるもの。公式盤と本作はかなりサウンドの感触が違う上にオーバーダブもあるようなので、印があっても完全一致しない曲もあります。ともあれ無修正ライブの生々しさと、通しライヴの体験感。作りすぎていた公式『WORLD WIDE LIVE』とは違う「真の黄金時代」をの味噌に流し込んでくれるサウンドボード・アルバムです。「1984年4月28日コスタメサ公演」の超極上ステレオ・サウンドボード録音。公式『WORLD WIDE LIVE』にも採用されたライヴの長尺サウンドボードで、サウンドも公式同等以上。公式盤はオーバーダブやエコー処理で盛大に加工されていましたが、本作は本物の生演奏が丸出しで超リアル。しかも細心マスタリングで磨き上げ、作品然としたバランス感覚も向上した最高峰更新盤。まさに「真なるWORLD WIDE LIVE」となる絶対作です。Pacific Amphitheatre, Costa Mesa, CA, USA 28th April 1984 Disc 1 (42:33) 1. Countdown 2. Coming Home 3. Blackout 4. Bad Boys Running Wild 5. Loving You Sunday Morning 6. Make It Real 7. Big City Nights 8. Coast To Coast 9. Holiday 10. Still Loving You Disc 2 (51:41) 1. Rock You Like A Hurricane 2. Can't Live Without You 3. Drums Solo 4. Another Piece Of Meat 5. Dynamite 6. The Zoo 7. No One Like You 8. Can't Get Enough 9. Six String Sting Klaus Meine - Vocals Matthias Jabs - Guitar Rudolf Schenker - Guitar Francis Buchholz - Bass Herman Rarebell - Drums STEREO SOUNDBOARD RECORDING