PINK FLOYD初のコンセプト作品にして、ブラス&合唱入り「THE MAN & THE JOURNEY」を現場体験できる伝説録音が遂にCD化。彼らが伝統会場から出禁を食らった事件ナイトをベスト・マスター2CDでリリース決定です。フロイド初のコンセプト公演「THE MAN & THE JOURNEY」そんな本作に刻まれているのは「1969年6月26日ロンドン公演」。伝統の名会場“ロイヤル・アルバート・ホール(以後、RAH)”で記録された絶品オーディエンス録音です。1969年は公式『ウマグマ』の製作時期でもありますし、「THE MAN & THE JOURNEY」と言えばサウンドボード名盤『LIVE IN AMSTERDAM 1969が象徴でもある。そんな中で本作のポジションはいかなるものなのか、活動概要を俯瞰しながら確認してみましょう。《1月ー2月『モア』制作》・1月10日ー25日:欧州#1(5公演)・2月12日ー3月27日:欧州#2(23公演)・4月12日ー7月4日:欧州#3(29公演)←★ココ★・7月20日ー8月9日:欧州#4(7公演)・9月13日ー12月6日:欧州#5(26公演)←※AMSTERDAM 1969 これが1969年のPINK FLOYD。そもそも「THE MAN & THE JOURNEY」は『夜明けの口笛吹き』から『モア』までの楽曲を主軸にしつつ、「THE MAN」「THE JOURNEY」の二部作に再構成されたたコンセプト作品。当時正式なレコード化はされず、1969年の“THE MAN AND THE JOURNEY Tour”でのみ上演されました。実のところ、“THE MAN & THE JOURNEY Tour”がいつからいつまでなのか資料によって(かなり)バラバラですし、期間中も常に「THE MAN & THE JOURNEY」をフル演奏していたわけでもありません。上記はそんな資料の1つを基にしたもので、あくまで日程で仕切っているだけ。公演数など細部は不確実ではありますが、ショウのタイミングは知ることができると思います。『LIVE IN AMSTERDAM 1969』は秋口の「欧州#5」でしたが、本作のRAH公演はその約3ヶ月前。公式『ウマグマ』と同じ「欧州#3」の一幕でした。さらに日程をフォーカスしてみましょう。「欧州#3」の詳細・4月12日ー26日(3公演)*4月27日バーミンガム公演 ←※ウマグマ*5月2日マンチェスター公演 ←※ウマグマ・5月3日ー6月24日(20公演)*6月26日:ロンドン公演 ←★本作★・6月28日ー7月4日(3公演)ベスト・マスターの最高峰を更新した2CD そんなショウを伝える本作は、実に素晴らしいヴィンテージ・オーディエンス。現存ベストの2ndジェネ・マスターから精緻にデジタル化されており、トリートメントも非常に入念。もちろん、サウンドボード『LIVE IN AMSTERDAM 1969』を超えるようなものではありませんが、ゴワゴワ感のまるでない鳴りは瑞々しく、微細部まで艶やかなディテールはダビング痕がほとんど見られない。実のところ、冒頭2曲「THE MAN」パートの「Daybreak」と「Work」が録音漏れのために完全形ではないのですが、それ以外に欠点らしい欠点も見当たらない。サウンドだけなら1969年でも屈指の名録音なのです。しかも、本作はそんなベスト・マスターを「GRAF ZEPPELIN」が仕上げた最高峰更新盤。ネット公開されたマスターからしてかなりキッチリ磨かれていたのですが、厳密に探るとアラもありました。特にピッチは1/1000秒の狂いも許さない「GRAF ZEPPELIN」の精度で生まれ変わっています。ノーマン・スミス指揮のブラスやパイプオルガンも登場する豪華版 そんな細密サウンドで描かれるのは「THE MAN & THE JOURNEY」の激レア・バージョン。最大の聴きどころは、「THE JOURNEY」パートのラストである「The End Of The Beginning」。楽曲的には「神秘」の「Celestial Voices」ですが、ここではリックが通常のオルガンではなくRAHのパイプオルガンを演奏し、さらにロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラによるブラスや女声合唱団も参加。しかも、指揮を執ったのは『夜明けの口笛吹き』『神秘』のプロデューサーであり、当時『ウマグマ』も手掛けていたノーマン・スミス。荘厳壮麗なバージョンに仕上がっているのです。しかも、この日の「The End Of The Beginning」は曰く付きでもありました。ハイライトで大砲が鳴らされるのですが、それがRAHの座席や生地を損傷させてしまった。さらに、ニックのローディがドラムを固定するためにステージ床に釘打ちしたことも問題となり、PINK FLOYDはRAHから出演禁止を言い渡されてしまう。本作は、そんな「The End Of The Beginning」の号砲もクリア・サウンドでばっちり捉えているのです(ちなみに、彼らの出禁は8ヶ月後には解除されたようです)。サウンドボード『LIVE IN AMSTERDAM 1969』があまりにも象徴的なせいか、ほとんどCD化されることのなかった隠れた名録音です。現存ベストの2ndジェネ・マスターを「GRAF ZEPPELIN」が仕上げ、ブラスやパイプオルガンも美しい「THE MAN & THE JOURNEY」がたっぷりと楽しめる。まさに文化遺産級の新名盤。レーベル初登場音源!既発関連アイテムもどうやら殆どない実質初登場ライブ!The Man and The Journey Tourという非常に実験的な色合いの強い時期の貴重なライブ音源ですが、今回盤は、たんに貴重なだけでなく音質もまずまず良好で、十分に「聴ける」モノラルAud!あいにく出だしの2曲が未収ですが、組曲終盤でリックライトは会場のパイプオルガンを弾き、さらに合唱隊とブラスも加わる非常に珍しいライブテイクが聞き物(しかも指揮があのノーマン・スミス!)さらにThe End Of The Beginning CDタイム9:00付近での大砲の音も凄い!「1969年6月26日ロイヤル・アルバート・ホール公演」の絶品オーディエンス録音。現存ベストの2ndジェネ・マスターを「GRAF ZEPPELIN」が仕上げた最高峰盤で、艶やかで瑞々しい名録音。ノーマン・スミス指揮のブラスや女声合唱団、パイプオルガンも参加したゴージャス版「THE MAN & THE JOURNEY」が楽しめる文化遺産アルバムです。 Royal Albert Hall, London, UK 26th June 1969 PERFECT SOUND Disc 1 (26:40) The Man 01. Afternoon 02. Doing It 03. Sleeping 04. Nightmare 05. Labyrinth Disc 2 (56:23) The Journey 01. The Beginning 02. Beset By Creatures Of The Deep 03. The Narrow Way 04. The Pink Jungle 05. The Labyrinths Of Auximines 06. Footsteps / Doors 07. Behold the Temple Of Light 08. The End Of The Beginning* ★合唱隊とブラス隊の加わった非常に珍しい演奏。9:00付近での大砲の音も凄い! 09. Tuning 10. Set The Controls For The Heart Of The Sun