もちろん『バッジホルダー』の日のミラード録音です。そうなればどんなに状態が悪くともマスターをありのままで聞いてみたい…あるいは持っていたいと思うのはマニアなら当然のこと。そこで「dadgad」リマスターと同時に公開されたフラット・トランスファーなバージョンがリリース。確かにこの日は『エディー』や最終日と共に素晴らしい録音状態を誇った日。そのフラット・トランスファーなバージョンをナチュラルな状態で聞けるのは格別ですし、実際ナチュラルな質感は素晴らしいの一言。それと同時に一切の手が加えられていない状態でもありますので、本録音の持病であった「Since I've Been Loving You」から「No Quarter」にかけて頻発する音飛びも当然そのままの状態で収録となっています。何より今回のマスター発掘で明らかとなった「Stairway to Heaven」以降のテープ劣化によって生じたクオリティ・ダウン。これが一聴して解るほど音がこもってしまっており、なるほどこのままリリースするのは厳しい状態。このパートを聞けばいかに「dadgad」が頑張って失われたハイエンドを蘇らせてくれ、なおかつ通しで聞ける状態にまでレストアしてくれたことをこれまた実感してもらえる格好の資料となるしょう。よって「ミラードマスター本来の状態」というより、いかに今回の「dadgad」リマスターが秀でているかを証明する形となったのがこのフラット・トランスファー。 そしてゴールドスタイン録音のパートに関しても「dadgad」がいかに見事な手腕をみせてくれたのかを思い知らせてくれる比較用の資料でもあり。ここまで違いが大きいと聞き比べが面白いことこの上ない。L.A. FORUM 1977 3RD NIGHT: MIKE MILLARD & BARRY GOLDSTEIN MASTER TAPES : FLAT TRANSFER Disc:1 (69:50) 1. Intro 2. The Song Remains the Same 3. Sick Again 4. Nobody's Fault but Mine 5. Over the Hills and Far Away 6. Since I've Been Loving You 7. No Quarter Disc:2 (61:38) 1. MC 2. Ten Years Gone 3. The Battle of Evermore 4. Going to California 5. Black Country Woman 6. Bron-Y-Aur Stomp 7. White Summer/Black Mountain Side 8. Kashmir 9. Trampled Under Foot Disc:3 (64:14) 1. MC 2. Moby Dick 3. Guitar Solo 4. Achilles Last Stand 5. Stairway to Heaven 6. Whole Lotta Love 7. Rock and Roll