歴史的大名盤『ALIVE!』を送り出し、ブレイクスルーの真っ直中にいた1975年のKISS。その栄光の現場を本生100%体験できる強力ライヴアルバムが登場です。そんな本作に吹き込まれているのは「1975年10月3日アッパーダービー公演」。その一部始終を伝える絶品オーディエンス録音です。1975年と言えば、3つのツアー“HOTTER THAN HELL Tour”/“DRESSED TO KILL Tour”/“ALIVE! Tour”が切り替わる時代。わずかな時期の違いで録音の意味合いも大きく変わってしまいます。まずは、当時の活動概要をスケジュールを俯瞰し、本作のポジションを確かめてみましょう。1975年“HOTTER THAN HELL Tour”・1月7日ー2月22日:北米#1(14公演)“DRESSED TO KILL Tour”・3月19日ー8月28日:北米#2(65公演)“ALIVE! Tour”・9月10日ー12月31日:北米#3a(50公演)←★ココ★ 1976年・1月23日ー3月28日:北米#3b(35公演)←※DETROIT 1976“DESTROYER Tour”・4月11日ー5月4日:北米#4(13公演)・5月13日ー6月6日:欧州(17公演)・7月3日ー9月12日:北米#5(35公演)“ROCK & ROLL OVER Tour”・11月24日-12月30日:北米#6(22公演)これが1975年/1976年のKISS。本作のアッパーダービー公演は、“ALIVE! Tour”にあたる「北米#3a」の7公演目。このレッグはプロショット『LARGO 1975』が象徴でもあるのですが、本作はその約2ヶ月前でもありました。そんなショウを真空パックした本作は、絶品の名録音。輪郭も鮮やかな芯が透き通った大気を切り裂き、レーザー光線のように真っ直ぐ手元に届く。4人とも素晴らしく捉えられているのですが、特にエースのギターは絶大。ピッキング・ニュアンスまで克明でゼロ距離感覚で浮き上がる。音色的にサウンドボードと間違えたりはしませんが、他3人よりもググッと前に出てくるギター・アルバムでもあるのです。さらに素晴らしいのは、オーディエンスのバランス感覚。名会場“タワーシアター”が沸き立つ大歓声も吸い込んではいるのですが、それが骨太な演奏/ヴォーカルより遠く遠くに感じられる。間近な嬌声や話し声もなく、広大な盛り上がりのスペクタクルは味わえつつ、演奏のダイレクト感を一層引き立ててくれるのです。そんな瑞々しい骨太サウンドで描かれるのは、遂に成功の切符を手にした勢いが溢れ出すフルショウ。セットはお馴染みではありますが、微妙な違いもありますので、大定番の『LARGO 1975』や『DETROIT 1976』シリーズとの比較で整理しておきましょう。KISS(7曲)・Deuce/Strutter/Firehouse/Nothin' To Lose/100,000 Years/Black Diamond/Cold Gin その他(6曲)・HOTTER THAN HELL:Got to Choose(★)/Hotter Than Hell/C'mon And Love Me/Let Me Go, Rock And Roll・DRESSED TO KILL:She/Rock And Roll All Nite ※注:「★」印は『LARGO 1975』や『DETROIT 1976』シリーズで聴けなかった曲。……と、このようになっています。定番プロショットにないとは言っても「Got to Choose」が激レアなわけではなく、むしろ本作最大のポイントはフルショウの体験感。本生100%サウンドでブレイクスルーに沸く生演奏を浴びられる快感にある。現場だからこそのほんのりとした空間感覚と、現場だからこその熱量。歴史的な現場の「真っ直中にいる」という実感は、サウンドボードやプロショットでは味わえない醍醐味なのです。“ALIVE! Tour”の入門としては『LARGO 1975』や『DETROIT 1976』シリーズのようなプロショットがお薦めではありますが、さらに一歩踏み込んだ「現場体験」を求めるなら本作こそが最適解。「1975年10月3日アッパーダービー公演」の絶品オーディエンス録音。輪郭も鮮やかな芯が透き通った大気を切り裂き、レーザー光線のように真っ直ぐ手元に届く。特にエースのギターは絶大で、ピッキング・ニュアンスまで克明でゼロ距離感覚で浮き上がる。ブレイクスルーに沸く“ALIVE! Tour”を本生100%サウンドで現場体験できる新名盤です。Tower Theatre, Upper Darby, PA, USA 3rd October 1975 TRULY PERFECT SOUND UPGRADE!! (79:30) 1. Intro 2. Deuce 3. Strutter 4. Got to Choose 5. Hotter Than Hell 6. Firehouse 7. She 8. Guitar Solo 9. Nothin' to Lose 10. C'mon and Love Me 11. Bass Solo 12. 100,000 Years 13. Drum Solo 14. Black Diamond 15. Cold Gin 16. Rock and Roll All Nite 17. Let Me Go, Rock 'n' Roll