2013年 "SUMMERSONIC 2013"8月10日 千葉マリンスタジアム11日 舞洲OCEAN STAGE これ以降、11年間も来日が実現していない王者METALLICA。その最後のライヴ・イン・ジャパンを永久保存した極上オリジナル録音が再入荷です。そのラスト・ライヴとは「2013年8月11日大阪公演」。“SUMMERSONIC 2013”に大トリとして出演した際の超絶級オーディエンス録音です。本作のポイントと言えばlivemetallica.comの公式サウンドボードにも負けないクオリティと、公式音源を遙かに凌駕する臨場感。特に後者は重要で、もしかしたら本当に最後になってしまうかも知れない現場を極上体験できる醍醐味は何物にも代えられません。その重みを実感するためにも、ここでは27年間に渡る彼らの来日史から振り返ってみましょう。『メタル・マスター』発売・1986年11月(初来日:5公演)『メタル・ジャスティス』発売・1989年5月(6公演)『ブラック・アルバム』発売・1991年12月:FINAL COUNTDOWN '91(1公演)*大阪公演なし・1993年3月(6公演)『ロード』『リロード』発売・1998年4月(8公演)『セイント・アンガー』発売・2003年11月(6公演)・2006年8月:SUMMERSONIC 06(2公演)『デス・マグネティック』発売・2010年9月(2公演)*大阪公演なし・2013年8月:SUMMERSONIC 2013(2公演) ←★ココ★ 以上、全38公演に及ぶこれがMETALLICAの来日公演。本作はその最後の1回でした。1986年の初来日以来、最大でも5年半のブランクだったわけですが、現在は来日ナシのまま8年間が経ってしまった。未来を予言する事はできないものの、本当に最後の夜になってしまうかも知れません。そんなメモリアルなショウで記録された本作は極上のオーディエンス録音。録音家本人から譲られた本作だけのオリジナル・マスターで、野外だけに音を反射する壁も天井もなく、PAが吐き出す出音をダイレクトに吸い込んでいる。どうもステージから近い前方ブロックから録音されていたようですが、回り込みもないド直球感と極太の芯、そしてカミソリのようなエッジが美味しく味わえるのです。これだけでも公式サウンドボード超えクオリティなのですが、本作はそれ以上でもある。まず、開演パートがド迫力。このショウはデビュー30周年を強烈に印象づける「Hit The Lights」でスタートするのですが、そのイントロで火が付いた現場が凄まじい盛り上がり。1曲目からいきなりテーパーの目の前でモッシュピットが起こり、クラウドサーファーまで現れる。その狂乱は2曲目「Master Of Puppets」でさらに延焼するのです。ここで恐ろしいのは、それだけのムードをしっかりと伝えながら演奏音自体は極上のままであり、狂乱も完璧に抑え込んでしまっている事。これこそ、公式サウンドボードではあり得ない極上&超リアルな本作の真価なのです。しかし、サウンドがいかに良くてもテーパー自身の身の危険には代えられない。3曲目「Ride The Lightning」で安全なポジションに移動にするのですが、それも全然悪くない。今度は狂乱に変わってビシッとした鋼鉄の安定感が録音を支配。相変わらず盛大な盛り上がりを俯瞰する現場感覚に変わりつつ、極上サウンドが超極上サウンドにアップするから恐れ入ります。そんな奇跡のサウンドで描かれるのは、これまた「超」の付くグレイテスト・ヒッツ。東京公演では幅広いレア曲も聴かれましたが、大阪公演ではド・メタル。その濃ゆさを実感していただくためにも、ここでセットを整理しておきましょう。クリフ時代(9曲)・キル・エム・オール:Hit The Lights/Seek & Destroy・ライド・ザ・ライトニング:Ride The Lightning(★)/Fade To Black(★)/For Whom The Bell Tolls/Creeping Death・メタル・マスター:Master Of Puppets/Welcome Home (Sanitarium)/Battery ジェイソン時代(8曲)・メタル・ジャスティス:Harvester Of Sorrow(★)/...And Justice For All(★)/One/Blackened・ブラック・アルバム:Sad But True/Nothing Else Matters/Enter Sandman・リロード:The Memory Remains(★)トゥルージロ交代後(1曲)・デス・マグネティック:Cyanide(★)※注:「★」印は関東公演で演奏しなかった曲。……と、このようになっています。ご覧の通り『RELOAD』以降は2曲しかなく、『KILL ‘EM ALL』から『BLACK ALBUM』までの極めつけセレクションがズラッと並ぶ。あまりにも定番曲だらけのようにも思えるのですが、オープニングの「Hit The Lights」は大阪初披露ですし、「Ride The Lightning」は伝説の初来日以来27年ぶり、「...And Justice For All」は24年ぶりの解禁(いずれも大阪での話)。鋼鉄エッセンスを茹でて煮込んで粉になるまで煮詰めたようなコアな選曲にも関わらず、現場には驚きとフレッシュな感覚が渦巻いている。まるで、この日のために30年近くをかけてオアズケしてきたようなド級のハイライト感が強烈なのです。メンバーによる終演メッセージで幕を閉じる本作。この夜から8年。その間来日がないだけでなく、今後の可能性さえ見えない。2021年10月には新型コロナ禍を乗り越えての活動再開も予定されていますが、それでも来日の「ら」の字さえ聞こえてきません。このまま「2013年の大阪」が歴史的な夜になってしまうのか……そんな未来予想図は全力で否定したいところですが、一方でそれも必然に思えてしまうほど本作から流れ出るショウが熱いのも事実なのです。Live at Maishima Summer Sonic Osaka Site, Osaka, Japan 11th August 2013 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1 (63:49) 1. Intro. 2. The Ecstasy Of Gold 3. Hit The Lights 4. Master Of Puppets 5. Ride The Lightning 6. Harvester Of Sorrow 7. Fade To Black 8. The Memory Remains 9. Cyanide 10. Welcome Home (Sanitarium) 11. Sad But True Disc 2 (72:09) 1. ...And Justice For All 2. One 3. For Whom The Bell Tolls 4. Blackened 5. Nothing Else Matters 6. Enter Sandman 7. Creeping Death 8. Battery 9. Seek & Destroy 10. Outro. James Hetfield - Guitar, Vocal Lars Ulrich - Drums Kirk Hammett - Guitar Robert Trujillo - Bass