ストーンズライブ近年における絶頂期の一つであった『LICKS』ツアーの目玉であるシアターギグのサウンドボード・アルバムということから2017年のリリース当初の反響も凄まじく、なおかつ売り切れて久しい。レア曲のオンパレードでありながら音質も最高ということで未だに再販を求める声が絶えません。今でこそ『LICKS』ツアー2002年シアターギグからウィルターン・シアターがリリースされていますが、そこでは聞かれない「Worried About You」、さらに2003年レパートリーを象徴する曲の一つであるキースの「The Nearness Of You」など、同じ『LICKS』ツアーのシアターギグでも2002年と2003年では明らかに雰囲気が違う。それもまたこの時期が近年の絶頂期の一つである所以かと。それに何と言ってもキースお得意のロックンロール・フレーズが炸裂する「Neighbours」に至っては明らかに演奏の勢いがウィルターン・シアターを上回っている。どちらも最高音質なステレオ・サウンドボードという条件が揃って『LICKS』ツアーのシアターギグの聞き比べが出来るようになったとは、何と贅沢な時代でしょうか。実際どちらも見事までに2002年と2003年それぞれのシアターギグを代表する存在となっている。おまけに公式で『LICKS』ツアーのリアタイ・リリースと言えばあの中途半端なコンセプトのライブアルバム『LIVE LICKS』だった訳で、同ツアーからのドキュメントとしては映像込みかつDVD時代の恩恵を受けた『FOUR FLICKS』の方が圧倒的に充実していたことはマニアなら常識。当時からしてマニアの間でも俄然人気を誇ったのがシアターギグであり、何よりもシアター音源だけのライブアルバムというのが求められていたのです。そこからシアターギグを見事に再現してくれた『PARIS OLYMPIA 2003』が好評を博したのも当然でしょう。2017年のリリース当時と違って皮肉なことにウィルターン・シアターがリリースされたことで比較対象としての『PARIS OLYMPIA 2003』の需要が余計に高まってしまった。むしろウィルターンとは違った魅力が今なお色褪せていないのです。それに加えて今回のオランピア衝撃のイヤモニ録音バージョン『PARIS OLYMPIA 2003 In Ear Monitor Recording』のリリースという絶好のタイミング。「Hand Of Fate」に「Dance」など、今となっては演奏されることはないであろうレア・レパートリーを惜しげもなく披露してくれたことからマニアの間でも高い人気を誇る2003年のオランピア。今なお完璧な音質で貴重な『LICKS』ツアーのシアターギグを再現してくれる名盤の再発ですので今回はジャケも一新。再発を心待ちにしていたマニアはもちろん、今回のリリースで初めて触れられる方にも満足を保証する最高のサウンドボード・アルバムが待望の再登場!Olympia, Paris, France 11th July 2003 STEREO SBD Disc 1 (61:40) 1. Intro. 2. Start Me Up 3. Live With Me 4. Neighbours 5. Hand Of Fate 6. No Expectations 7. Worried About You 8. Doo Doo Doo Doo Doo 9. It's Only Rock 'n Roll 10. Stray Cat Blues 11. Dance 12. Everybody Needs Somebody To Love 13. That's How Strong My Love Is Disc 2 (51:56) 1. Going To A Go Go 2. Band Introductions 3. The Nearness Of You 4. Before They Make Me Run 5. Love Train 6. Respectable 7. Rip This Joint 8. Honky Tonk Women 9. Tumbling Dice 10. Brown Sugar 11. Jumping Jack Flash STEREO SOUNDBOARD RECORDING