遂に日本上陸を果たしたサミー・ヘイガーのVAN HALENナンバー復刻ツアー“THE BEST OF ALL WORLDS Tour”。その第一報となる極上オリジナル録音が到着です。そんな本作に吹き込まれているのは「2024年9月20日:Niterra日本特殊陶業市民会館フォレストホール」公演。その極上オーディエンス録音です。VAN HALENナンバーをフィーチュアした特別ツアーは北米でも大好評となったわけですが、その途中でジェイソン・ボーナムが脳卒中を起こした母親(ボンゾの奥方であるパット・フィリップス)のためにツアーを離脱。メンバーを入れ替えての来日となりました。その辺の状況を知る意味でも、まずは彼らの活動概要を俯瞰してみましょう。2024年・2月22日ー25日:北米#1(3公演)・5月17日+18日/6月15日:北米#2(3公演)“THE BEST OF ALL WORLDS Tour”*7月13日ー8月25日:北米#3a(24公演)《ジェイソン離脱→ケニー参加》*8月27日ー31日:北米#3b(4公演)*9月20日ー23日:日本(3公演)←★ココ★ ・10月4日ー13日:北米#4(4公演)2025年・4月27日:インディゴ公演 これが現在までに公表されている2024年/2025年のスケジュール。通常のソロ公演も多い中、「*」印が“THE BEST OF ALL WORLDS Tour”にあたります。北米の最終盤でジェイソンからケニー・アロノフへ交代し、CHICKENFOOTのツアー・メンバーそのものという布陣になりました。結果的に日本にもその布陣で上陸したわけです。その初日を真空パックした本作は「極上」を画に描いたような名録音。ひと言で現すなら「まるで90年代のFM放送」でしょうか。ヘッドフォンで聴くとホール鳴りもしっかり感じるのですが、それさえも計算されたエフェクトのように均整の美を湛えている。何より、その鳴りを突き破ってくる芯が力強く、ディテールもクッキリ。オーディエンスにしては鮮やかすぎ、直結系サウンドボードにしては美しい……そんな鳴りとエッジの両立やバランス感覚がラジオっぽさを感じさせるのです。そんな懐かしさまで滲むハイクオリティ・サウンドで描かれるのは、甦ったVAN HALENの名曲群。ただしそれだけでもないので、ここで濃すぎるセット内容も整理しておきましょう。VAN HALEN(15曲)・5150:Good Enough/5150/Summer Nights/Best Of Both Worlds/Why Can't This Be Love・F@U#C%K:Poundcake/Runaround/Top Of The World/Right Now・その他サミー時代:The Seventh Seal/Can't Stop Lovin' You(★)/When It's Love・デイヴ時代:Panama/Ain't Talkin' 'Bout Love/Jump その他(7曲+α)・ソロ:There's Only One Way To Rock/Eagles Fly/Mas Tequila/Heavy Metal/I Can't Drive 55・その他:Satch Boogie※注:「★」印は「北米#3」レッグでは演奏しなかった曲 ……と、このようになっています。サミー時代のVAN HALENをたーっぷりと演奏しつつ、さらにデイヴ時代、サミーのソロも散りばめられている。ポイントなのは、そうしたレパートリーもほとんどがVAN HALEN時代にも演奏していたこと。例外は「Mas Tequila」「Heavy Metal」とジョー・サトリアーニのソロ・タイムでもある「Satch Boogie」だけ。こうした構成は基本的には「北米#3」に準じるわけですが、思いっきりサプライズだったのが「Can't Stop Lovin' You」。「北米#3」ではCHICKENFOOTやカバーをメドレー演奏してから「Jump」に雪崩れ込んでいたのですが、日本ではメドレーはカット。サミー自身にとっても17年ぶりとなる名バラードに差し替えられたのです。しかも、これが大正解。シンプルに人気曲ですし、VAN HALENの純度が高まった事でショウのコンセプトがより明確になった。何より感動的。本番前に1時間ほどリハーサルしただけとは思えない出来映えなのです。今回の来日はサミーのソロ名義であり、布陣はCHICKENFOOTでした。しかし、中身は紛れもなく「あの続き」。1989年の“OU812 Tour”、1995年の“BALANCE Tour”から29年ぶりとなる、三度目のVAN HAGARだったのです。そんな感無量の初日を何度でも味わえる極上級のオリジナル・ライヴアルバム。「2024年9月20日:Niterra日本特殊陶業市民会館フォレストホール」公演の極上オーディエンス録音。鳴りの美しさと芯の力強さを併せ持ったオリジナル録音で、その聴き応えはまるでFM放送かのよう。海外ツアーでは演奏されなかった「Can't Stop Lovin' You」も美味しいVAN HALENパラダイスを極上フル体験できます。 Niterra Forest Hall, Nagoya, Japan 20th September 2024 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc:1 (69:57) 1. Introduction\ 2. Good Enough 3. Poundcake 4. Runaround 5. There's Only One Way to Rock 6. Panama 7. 5150 8. Summer Nights 9. Ain't Talkin' 'bout Love 10. Top of the World 11. Best of Both Worlds 12. Satch Boogie Disc:2 (60:42) 1. The Seventh Seal 2. Right Now 3. Why Can't This Be Love 4. Band Introductions 5. Eagles Fly 6. Mas Tequila 7. Heavy Metal 8. I Can't Drive 55 9. Can't Stop Lovin' You 10. Jump 11. When It's Love Sammy Hagar - lead vocals, guitar Michael Anthony - bass, backing vocals Joe Satriani - lead guitar Kenny Aronoff - drums, percussion