TOTOがデビュー作「TOTO」そして「HYDRA」と、2枚のアルバムを引っ提げやって来た1980年の初来日公演より、ツアー2日目の3月3日,名古屋の愛知県勤労会館公演が2枚組でリリース決定です! 本作では完全初登場となるMiracle Man録音オリジナル・マスターをダイレクト使用。ファンの熱狂と極上の名演で彩られた初来日の模様を、高音質オーディエンス・ソースでじっくりと満喫できます!ジェフとスティーヴのポーカロ兄弟、デイヴィッド・ペイチ、そしてスティーヴ・ルカサーといった、若いながらも名うてのセッションマンらが結成したTOTO。1978年のアルバム・デビュー直後から彼らの優れた楽曲は大きな話題となりました。そんな彼らが本来の「凄腕ミュージシャン集団」として真価を発揮したのが2ndアルバム「HYDRA」。1stでも表現されていたメロディアスでキャッチーな楽音から一歩踏み込み、ドラマティックでプログレッシヴ、さらにハードな側面ものぞかせる多彩な作風は、バンド名の由来となったラテン語の"トト"(総合する,網羅する)を体現するかのように、意欲的な作品に仕上がっていました。単に楽曲の良さだけでなく、アレンジ力や演奏力など、サウンド面にこだわる日本のマニアもこの「HYDRA」は高く評価しました。一般的な人気に加え通好みのバンドとしての評価も得た事で、TOTOは人気・実力を兼ね備えた、押しも押されぬトップ・バンドとしての地位を決定付けたのです。その彼らが待望の初来日を果たしたのが1980年3月でした。3月2日の大阪公演を皮切りに、3月13日の東京・渋谷公演まで全10公演が行われたジャパンツアーは各公演とも大盛況のうちに終了しました(各公演のチケットも発売後たちまちソールドアウトになるほどで、バンド人気の加熱ぶりが理解できます)。特に3月12日の東京厚生年金会館でのライヴはテレビ放送もされ、日本中の洋楽ファンに強烈な印象を残しました。しかしこの初来日公演は、意外なことに知られている音源の種類が限られています。東京公演こそ前述したテレビ映像のほか、12日と13日の音源が「HYDRA COMES TOKYO」としてリリースされていますが、東京以外のライヴは全くと言ってよいほど出回っていません。今回新たに発掘された本録音は、その貴重な「東京以外」のライヴである3月3日の名古屋公演。それもMiracle Man録音による優良なオーディエンス・マスター! TOTOのファンならば思わず食指が動いてしまう、そしてその期待を裏切らない、初来日でも決定的な一本です!録音は映画音楽風のオープニングSEからスタート。メンバーの登場とともに場内全体へ広がる拍手と歓声は、これから始まるライヴへの期待感を高めます。ここから1曲目の「Hydra」が導かれる瞬間、喜びに包まれるオーディエンスの様子は聴き所です。テーパーとステージに若干距離を感じる音像ですが、バランスと均整に優れたサウンド、空気感や音の広がりが生み出す臨場感は大変に上質。何より「いかにもライヴ・テープ」といったヴィンテージな質感がたまらない! ギラギラの明度ではないものの、そのアナログらしいまろやかさは聴き易さと味わい深さを両立しています。ボビー・キンボールが登場する「St. George And The Dragon」では、オーディエンスの手拍子がムードを盛り上げます。しかし歓声や話し声が演奏を妨げる場面はほとんど無いのは嬉しいポイント。じっくり聴き込ませる「Mama」や「Angela」,「99」といった楽曲も、ストレスを感じず楽しめるでしょう。1stの「Child's Anthem」や「I'll Supply The Love」はイントロからファンは大喜び。ルカサーの心地よいギター、ペイチとスティーヴ・ポーカロのキーボードが織り成す洗練されたメロディは極上の聴き応えです。ディスク2の冒頭、当時の未発表曲「Tale Of A Man」は本録音のヤマ場。ジェフ・p-カロのドラムが生み出すグルーヴ感や、パワフルなボビーのヴォーカルは凄みを感じるほど。ルカサーのギターソロも必聴でしょう。その後は「Georgy Porgy」に「Rockmaker」,「Girl Goodbye」そして大ヒット曲の「Hold The Line」と1stアルバムからの名曲が連発。そしてアルバム以上にロックする「White Sister」が、セット本編を印象深く締めくくります。アンコールは初期ライヴの定番「Runaway」や、「All Us Boys」がシンプルながら楽しくロックして、約90分間の録音をクロージングします。オープニングからエンディングまで、初期のTOTOらしい魅力がたっぷり。卓越したテクニックとポップ・フィーリングを備えたアメリカン・ロック・サウンドは、リアルタイムで彼らを体験したマニアはもちろん、後追いのファンまで、聴き手を等しく酔わせてくれるでしょう。Aichi-ken Kinro Kaikan, Nagoya, Japan 3rd March 1980 TRULY AMAZING SOUND(from Original Masters) Disc 1 (37:36) 1. Intro 2. Hydra 3. St. George And The Dragon 4. Mama 5. Child's Anthem 6. I'll Supply The Love 7. Angela 8. 99 Disc 2 (53:17) 1. Tale Of A Man 2. Georgy Porgy 3. Rockmaker 4. Keyboard & Guitar Solo 5. Girl Goodbye 6. Hold The Line 7. White Sister 8. Band Introduction 9. Runaway 10. All Us Boys Bobby Kimball - Vocal Steve Lukather - Guitar, Vocal David Paich - Keyboards, Vocal Steve Porcaro - Keyboards, Vocal David Hungate - Bass Jeff Porcaro - Drums Keith Landry - Guitar, Backing Vocals