『ALIVE!』で遂にブレイクスルーを果たした1975年のKISS。あまりの熱狂に中断騒ぎが起こり、さらに激レア曲「Ladies In Waiting」も披露された事件ライヴアルバムが登場です。そんな本作に吹き込まれているのは「1975年12月18日ウォーターベリー公演」。“ALIVE! Tour”の一幕で記録された伝説オーディエンス録音です。“ALIVE! Tour”は1975年/1976年をまたぐツアーですので、まずは活動概要で本作のポジションを探っていきましょう。1975年 “HOTTER THAN HELL Tour”・1月7日ー2月22日:北米#1(14公演)“DRESSED TO KILL Tour”・3月19日ー8月28日:北米#2(65公演)“ALIVE! Tour”・9月10日ー12月31日:北米#3a(50公演)←★ココ★ 1976年・1月23日ー3月28日:北米#3b(35公演)←※DETROIT 1976他 “DESTROYER Tour”・4月11日ー9月12日:北米#4/欧州(65公演) “ROCK & ROLL OVER Tour”・11月24日-12月30日:北米#5(22公演)これが1975年/1976年のKISS。“ALIVE! Tour”と言えば、プロショット三連作『DETROIT 1976』が代表作ですが、本作のウォーターベリー公演はそれとは異なるツアー前半の「北米#3a」でした。さらに日程をフォーカスしてみましょう。「北米#3a」の詳細・9月10日ー12月31日(6公演)*10月3日『PHILADELPHIA 1975』・10月4日ー11月29日(10公演)*11月30日『LARGO 1975(DVD)』・12月2日ー12月14日(6公演)*12月18日:ウォーターベリー公演 ←★本作★・12月19日ー31日(7公演)独自ルートで新発掘された大元カセット・マスター ……と、このようになっています。そんな現場を真空パックした本作は、力強くも聴きやすい傑作録音。サウンドボードと間違えるタイプでもないのですが、だからと言って遠さやスカスカ感とも無縁。密度たっぷりの芯がホール鳴りを突き破って耳元に届き、その突進力が細かなディテールも一緒に連れてきてくれる。それだけ力強いと爆音がちになってもおかしくないのですが、本作にその心配は無用。オーバービークの歪みも起こさず、アンサンブルの機微もしっかりと捉えられているのです。しかも、本作はそんな名録音の最高峰更新盤でもある。録音自体は10年ほど前に発掘されたのですが、これまでのマスターは流通の過程でデジタル圧縮を経由しており、mp3特有の歪みが宿命でした。しかし、本作は違う。当店独自の関係者ルートによってもたらされた大元カセット起こしであり、そうした劣化は一切ナシ。機微の機微まで瑞々しく残されており、名録音本来のサウンドを現代まで運んでくれるのです。激レア曲とショウの中断事件も生々しい伝説ライヴアルバム そんなマスター・サウンドで描かれるのは、激レア曲&中断がダブルで美味しい事件現場。その激レア曲とは「Ladies In Waiting」。プロショット『LARGO 1975』『DETROIT 1976』でも観られたために誤解されがちですが、実は指折り数えるほどしか演奏していない激レア曲。それを本生100%のオーディエンス・サウンドで体験できるわけです。そして、それ以上に特別なのがショウの中断騒ぎ。まず最初の中断はエース・フレーリーのギター・ソロの後。イスの上に立ち上がって騒ぐ観客を見つけた現地消防署の署長がステージに登場。警告のMCを入れるのです。この時はちょっとした注意喚起で済んだのですが、本格的にヤバくなったのが本編セット最後となる「Black Diamond」の後。アンコール待ちの間に「ライターや待ちとを片付けろ」「会場に火を付けるな」とのアナウンスが流れ、完全に中断。途中録音が止まるシーンもあるので正確にどれくらい中断したのか分かりませんが、結局アンコールが「Cold Gin」だけになってしまったのです。 (テープが尽きただけで予定の残り2曲「Rock and Roll All Nite」「Let Me Go, Rock 'n' Roll」が演奏された可能性もありますが、音の記録は残っていません)。激レア曲と事件の体験感でコア・マニアに愛されてきた伝説の名録音。その大元カセット起こしです。オーディエンス録音だからこその旨みがこれでもか!「1975年12月18日ウォーターベリー公演」の伝説オーディエンス録音。これまではmp3を経由したデジタル圧縮マスターしかありませんでしたが、本作は独自ルートで発掘された大元カセット起こし。劣化ゼロの瑞々しいサウンドは圧倒的で、力強くも端正な演奏音がたっぷり楽しめる。数回しか演奏していない激レア曲「Ladies In Waiting」だけでなく、地元の消防署長によってショウが中断されるシーンも生々しいドキュメント・アルバムです。The Palace Theatre, Waterbury, CT, USA 18th December 1975 PERFECT SOUND(from Original Maters) UPGRADE (60:48) 1. Intro 2. Deuce 3. Strutter 4. C'mon And Love Me 5. Hotter Than Hell 6. Firehouse 7. She 8. Ace Frehley Guitar Solo 9. Ladies In Waiting 10. Nothin' To Lose 11. 100,000 Years 12. Peter Criss Drum Solo 13. Black Diamond 14. Cold Gin Paul Stanley - Guitar, Vocal Gene Simmons - Bass, Vocal Ace Frehley - Guitar Peter Criss - Drums, Vocal