長かった。遂に、遂にこの時が来ました。“THE END”が公表されてから約3年……いえ、2011年11月11日に再結成の記者会見が行われてから6年。遂に初の極上フルサウンドボード・アルバムが登場です。もちろん、この6年の間に『LIVE... GATHERED IN THEIR MASSES』がありました。『THE END: LIVE IN BIRMINGHAM』もありました。しかし、それらはオフィシャル品はあくまでも“作品”であり、最善・最良を願うばかりにスタジオで差し替えられ、ミックスを整えられていた。“本生のサバス”ではなかったのです。しかし、本作こそは“本物の生”。ステージでつま弾き、歌い、呼吸していたBLACK SABBATH。彼らのライヴを無加工にさらけ出した流出ステレオ・サウンドボードなのです。超極上な流出ステレオ・サウンドボードそんな本作に収められているのは「2016年9月19日ハリウッド公演」。すでに永遠の眠りに就いた彼らの最後のツアー“THE END”の一幕です。現在、待望のサウンドボード流出に世界中のファンが色めき立っているだけに、すでに耳にされている方もいらっしゃるかも知れませんが、本作はその話題マスターとはちょっと違います。実は、ネットを騒がせているマスターは片チャンネルが位相反転で収録されており、そのために音が打ち消し合ってモコモコと妙に遠いサウンドになっているのです。ところが、本作はその位相反転がない正常マスター。この差は超絶に圧倒的! ネット音源を聴いた方は「あの音で“超極上”は言い過ぎ」と思われるでしょうが、本来のサウンドはまったく違う。クリアにサッと晴れ渡ったサウンドは、イコライジングやリマスターでは絶対、到達し得ない次元。ネット公開マスターを聴いていた方ほど、その凄まじい変異ぶりに驚かれると思いますが、本作こそが“本当の音”なのです。それにしても、ネット公開マスターはなぜ位相反転させていたのか?!?!?そして、そのクオリティは完全にオフィシャル級ながら、オフィシャルとはまったく違う“卓直結感”が全開。ギターもベースも荒縄のごとく轟き、オジーは呼吸音さえも脳内再生。なかなか聴けないアダム・ウェイクマンのキーボードやリズムギターさえも鮮やかです。大歓声が1キロ先にいるようなバランスに現場の臨場感など微塵もありませんが、その代わりにバンドとのシンクロ感は異常にもほどがある。これほど鮮烈なド直結サウンドボードは、2005年ギリシャ公演の『ROCKWAVE FESTIVAL 2005』以来。文字通り「10年一度」以上、干支が1周してようやく巡り会えた“SABBATHと完全一体”アルバムなのです。絶好調のフルショウ+超貴重サウンドチェックそんなサウンドで描かれる本生100%ステージがまた意外なほどの絶好調。アイオミ/ギーザーの安定ぶりは予想の範囲内ですが、気になるのは無修正のオジー。昔から外すのも当たり前で、近年ではヘロヘロでも仕方ない……と半ばあきらめ気味でしたが、このショウは実に実に素晴らしい! いつになく安定していて良く伸びる。最終盤の「Children Of The Grave」こそギリギリではあるものの、ボロボロがデフォルトの難曲「Snowblind」「Dirty Women」でも踏ん張ってくれます。単に極上サウンドボードというだけでも嬉しいのに、まさかの名演ぶり。このショウはオーディエンス録音もないので不安でしたが、問答無用に“THE END”最高峰の1本に決定です!!さらに、本作には当日のサウンドチェックも収録しています。“THE END”ではサウンドチェックもいくつか出回っていましたが、それらはVIPチケット客のオーディエンス録音ばかり。しかし、本作は本編ライヴと同じ超極上のサウンドボード録音なのです。実のところ、これはオジー期を超えたBLACK SABBATH全史でも超珍しい。まさに世紀の大発掘なのです。しかも、中身も超リアルで素晴らしい。VIPチケット客を迎えるMCがメンバーを紹介(プロレスみたいで可笑しい)しながら楽器隊が1人ひとりチェック。アダムが「Mr. Crowley」を弾いたり、バンドで「Symptom Of The Universe」をジャムったり、本編ライヴでは演奏しない「Sweet Leaf」も披露したりとサービス満点。そして、御大オジーも登場。歌入りの「Iron Man」も演奏します。とにもかくにも、オジー・サバス12年ぶりとなるフル・サウンドボード。2011年に再始動し、2017年に終わった“最後のBLACK SABBATH”、その唯一無二の1本です。ところが、そこに詰まっていたのは貴重ぶりと吹っ飛ばすような超極上のクオリティと名演でした(しつこいようですが、ネットのマスターでこのサウンドボードを甘く見てはいけません)。問答無用に“THE END”最高傑作なだけでなく、公式ライヴ作品では味わえない本生の現実感とシンクロ感もたっぷり。BLACK SABBATHが眠りに就いてしまった今となっては、もうこれほどのサウンドボードには出逢えないかも知れません。12年ぶりにして、最後かも知れない超傑作サウンドボード。Live at Hollywood Bowl, Hollywood, CA. USA 19th September 2016 STEREO SBD!!(これとパープル87は強いですね) Disc 1 (58:59) 1. Intro 2. Black Sabbath 3. Fairies Wear Boots 4. After Forever 5. Into the Void 6. Band Introductions 7. Snowblind 8. War Pigs 9. Behind the Wall of Sleep 10. Bassically / N.I.B. Disc 2 (79:52) 1. Hand of Doom 2. Rat Salad incl. Drum Solo 3. Iron Man 4. Dirty Women 5. Children of the Grave 6. Paranoid Soundcheck 7. MC Intro 8. Keyboard & Guitar 9. Drums 10. Bass & Symptom Of The Universe 11. Sweet Leaf 12. Iron Man 13. Guitar & Bass STEREO SOUNDBOARD RECORDING