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Santana サンタナ/CO,USA 1971

ビルボード一位となったサードアルバム『Santana III』は71年1月から7月までレコーディングをし、9月にリリースされました。宗教シュリ・チンモイ教団への傾倒、そしてジョン・マクラフリンとの交流を含め、ジャズにシフトしていくカルロス・サンタナ。マクラフリンの真似ばっかりしていると囁かれたのは、そんなサードアルバム制作の頃でした。ライブで観客を鼓舞し、ファンが喜ぶサウンドを作ろうとしていたグレッグ・ローリー。二人の間に少しづつ亀裂が生じてきます。そしてベースのデイヴ・ブラウンがドラッグ癖のため脱退。またチェピート・エリアスは脳出血に襲われ、サンタナは一時的な代役(最初はウィリー・ボボ、次にコーク・エスコベード)を加入させ活動を続けることを望みましたが、バンドの他のメンバー、特にマイケル・カラベロはエリアス抜きで公の場で演奏するのは間違っていると感じていました。サンタナはカラベロにバンドを脱退するよう望んだことで事態は頂点に達します。そんな最中の『Santana III』ツアー音源、71年9月28日デンバー・コロシアムでのサウンドボード・ライブです(「Toussaint L'Overture」で音割れがあります)。なんとカルロス・サンタナが不在です。病気とかではなく、喧嘩してサンタナ以外のメンバーでツアーをすることになったのです。遜色はないとはもちろん言えないです。17歳のニール・ショーンがいて確かに存在感のあるギターだし、観客も歓声をあげていたそうです。そしてグレッグのオルガンも前に出て、ボーカルもグレッグがリードなのですから問題はありません。トム・ラトレーのベース、カラベロとコーク・エスコべートのパーカッション、マイケル・シュリーブのドラム、どれもこれも素晴らしいです。そして何より演奏曲が最強。「No One To Depend On」、ティト・プエンテのカバー「Para Los Rumberos」のサード・アルバムからの新曲、またマイルス・デイビスのカバー演奏「In A Silent Way」は、サンタナ不在でもセットリストに組み込まれているのが皮肉です。数回のライブの後、サンタナはバンドと再会しますが、カラベロ、エリアス、マネージャー兼プロモーターのスタン・マーカムが去り、パーカッショニストなしで演奏することになります(この頃のライブ音源はリークしていません)。しかしジェームス・ミンゴ・ルイスはそんなバンドのライブを見て、是非自分をと臨時のパーカッション代役となります。そして71年12月にペルーのリマで行われたサンタナのライブでは暴動が起こり、機材が没収され、バンドは国外追放される事態に。72年になると次のアルバムのためにスタジオに新しいプレイヤーが続々と加わり、不安を募らせたグレッグ・ローリーとニール ショーンはアルバム完成後バンドを去り、グレッグは一度シアトルの自宅に戻りますが、後にニールと共にジャーニーの創設メンバーとなります。やがてそのジャーニーはスティーブ・ペリーの台頭により、グレッグ・ローリーのバンドでの存在感が徐々に薄くなっていきます。そしてジャーニーを脱退、グレッグは後任にシンセ使いのジョナサン・ケインを推薦します。ジョナサンが作った「Faithfully」は、後にプリンスが自身の名曲「Purple Rain」とサウンドが似ていることに気が付き、リリースしても良いかどうかジョナサンに電話をして確認をしています。Denver Coliseum, Denver, CO September 28, 1971 01. Batuka 02. No One To Depend On 03. Taboo 04. Se A Cabo 05. Waiting 06. Incident At Neshabur 07. Black Magic Woman / Gypsy Queen 08. Oye Como Va 09. In A Silent Way 10. Toussaint L'Overture 11. Evil Ways 12. Para Los Rumberos 13. Soul Sacrifice

Santana サンタナ/CO,USA 1971

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