ブルース・キューリックが正式加入して送り出された1985年の『ASYLUM』。その制作セッションから生まれたデモ/アウトテイクを網羅した決定盤が登場です。そんな本作に永久保存されているのは、全21トラック・約67分に及ぶスタジオ録音。当店では『CREATURES OF THE NIGHT』『HOT IN THE SHADE』『REVENGE』など、歴代名盤を補完するデモ・アルバムをご紹介してきましたが、本作はその「ASYLUM版」です。1985年は、KISS(とりわけジーン・シモンズ)にとって、とてつもなく多作な時期でした。本作はそのことを雄弁に物語る高品質な未発表素材の宝庫。その一部はやがて『ASYLUM』へと結実し、しかし多くはアーカイヴの奥に眠ったまま、約40年の時を経てようやく姿を現したのです。独自の関係者ルートによって発掘されたこれらの音源は最高峰更新クオリティを誇り、ほとんど「丸ごと一枚の新しいKISSアルバム」とでも言うべき充実ぶり。曲名に馴染みの薄いアルバム未収録曲も多いのですが、それらも作りかけではなく、当時リリースされていたら世界を揺るがす大ヒットになっていたかも知れない名曲がずらりと並んでいる。本作は録音されたソース通りの曲順ですが、ここでは理解しやすいよう「ASYLUM収録曲」「VAULT収録曲」「エリック・カー作曲」「その他アルバム未収録曲」の4セクションに分けてご紹介していきましょう。ASYLUM収録曲(3曲・4テイク)「Secretly Cruel(2テイク)」アルバム『ASYLUM』は10曲収録でしたが、デモ/アウトテイクで発掘されているのは3曲です。まずは「Secretly Cruel」。ほぼ完成間際まで仕上がったアレンジの2テイクですが、互いに異なるアプローチを聴かせており、完成版へと至る最後の詰めの段階を覗き見ることができます。「Trial By Fire」アルバム収録曲の、素晴らしくロウなデモ。磨き上げられる前の生々しいエネルギーがそのまま刻まれた、聴きごたえ抜群のテイクです。「Any Way You Slice It」 こちらもアルバム収録曲の生々しいデモ・バージョン。完成版と聴き比べれば、曲が仕上がっていく過程がくっきりと浮かび上がります。VAULT収録曲(5曲)「Nine Lives」アルバムには入らなかったものの、完全に仕上がっていた名曲。本来なら『ASYLUM』に収録されていてしかるべき完成度。なぜ落選したのか首をかしげたくなる隠れた逸品で、後にジーンの『VAULT』ボックスで陽の目を見ました。「It's Gonna Be Allright(1985 Version)」数奇な運命を辿った一曲。ジーンのソロ・アルバムのセッションで初めて登場し、続いて『CREATURES OF THE NIGHT』で最初に録音された曲となり、そしてここ1985年の『ASYLUM』セッションでも再び録音されました。にもかかわらず、神のみぞ知る理由で、今回もまたアルバム入りは叶わなかったのです。執念すら感じさせる、味わい深いナンバーです。「I Have Just Begun To Fight(1985 Version)」すでに1970年代に録音されていた曲の1985年版。長い年月を越えて再録音されただけに、時代ごとの表情の違いを愉しむのも一興です。「Take It Like A Man(1985 Version)」『LICK IT UP』セッションから帰ってきた曲。しかし今回もまた、アルバム入りは果たせませんでした。何度もチャンスをうかがいながら採用に至らなかった、不思議と巡り合わせの悪い一曲です。「We Won't Take It Anymore(1985 Version)」こちらも『LICK IT UP』セッションからのリサイクル曲で、また異なる姿で再録音されたバージョン。曲が形を変えながら生き続けていく様が見て取れます。アルバム未収録曲(7曲・8テイク)「100%」「Hello, Hello」「What You See Is What You Get」「Keep Your Tail Between Your Legs」ほぼ完成していながら未発表に終わったアルバム・トラック候補の4曲。完成度の高さゆえに、なぜお蔵入りになったのか惜しまれる。ヒットの可能性すら感じさせる粒ぞろいの秘宝です。「Daily Planet」(1985 Version)ジーンが1975年に書いた曲で、ソロ・アルバムや『ROCK AND ROLL OVER』をはじめ、折に触れてアーカイヴから引っ張り出されてきた楽曲。しかしKISSとしてのこの曲の道のりは、この『ASYLUM』セッションで終着点を迎えます。ジーンはその後、この曲をBLACK 'N BLUE、SILENT RAGE、SLEEZE BEEZへと提供していきました。「Russian Roulette」このタイトルは2009年の『SONIC BOOM』で再び登場することになりますが、本曲はそれとはまったく別の独立した楽曲。1980年代中盤のジーン・シモンズらしさが詰まった、典型的かつ味わい深いコンポジションです。「Nobody's Perfect」(2テイク)「Rotten To The Core」というタイトルでも知られたこの曲は、最終的にこちらも『SONIC BOOM』に「(Yes I Know) Nobody's Perfect」として、やや異なる形で収録されました。本作にはインストゥルメンタルと歌入りの2テイクを収録。曲の原型をじっくり辿れます。エリック・カー作曲(4曲)「Nasty Boys」「(You Make Me) Crazy」「Can You Feel It?」「Midnight Stranger」本作の締めくくりを飾るのは、愛すべきエリック・カー作曲による4つの珠玉テイク。いずれもジーンとポールの楽曲が優先された結果、惜しくもアルバムから外されてしまった曲です。「Nasty Boys」「(You Make Me) Crazy」「Can You Feel It?」は『ROCKOLOGY』に、「Midnight Stranger」は『UNFINISHED BUSINESS』に収録されました。エリックはその後、自身がマネジメントとプロダクション会社Streetgangを通じて手がけていた女性バンド、HARI KARIにこれらの曲を提供しようと考えていたそう。ドラマーとしてだけでなく、ソングライターとしてのエリックの才能が詰まった、ファンにとってかけがえのない4曲です。以上、全21テイク。多作を極めたジーン・シモンズを中心とするKISSが生み出した、1985年の秘宝集です。本来なら『ASYLUM』に入っていてしかるべき完成度を誇る「Nine Lives」、何度も録音されながら採用を逃し続けた「It's Gonna Be Allright」、そして愛すべきエリック・カーが遺した4つの珠玉トラックなどなど。約40年の時を越えてアーカイヴから甦った「ほとんど丸ごと一枚の新しいKISSアルバム」。『ASYLUM』セッションから生まれたデモ/アウトテイクを網羅した決定盤。独自の関係者ルートから発掘した最高峰クオリティで集成しており、本来『ASYLUM』入りすべき完成度の「Nine Lives」、何度も録音されながら落選し続けた「It's Gonna Be Allright」、愛すべきエリック・カーが遺した名曲群など秘宝満載。約40年の時を越え甦る、「ほとんど丸ごと一枚の新しいKISSアルバム」です。(66:46) 1. Nine Lives 2. Secretly Cruel 3. Secretly Cruel (Take 2) 4. It's Gonna Be Allright (1985 Version) 5. Trial By Fire 6. 100% 7. Any Way You Slice It 8. Hello, Hello 9. Daily Planet (1985 Version) 10. What You See Is What You Get 11. I Have Just Begun To Fight (1985 Version) 12. Russian Roulette 13. Nobody's Perfect (Instrumental) 14. Nobody's Perfect 15. Take It Like A Man (1985 Version) 16. Keep Your Tail Between Your Legs 17. We Won't Take It Anymore (1985 version) 18. Nasty Boys 19. (You Make Me) Crazy 20. Can You Feel It? 21. Midnight Stranger





























