1984年「Built To Destroy」に伴う3度目の日本ツアーより、1月21日の渋谷公会堂公演と、23日の武道館公演をマスター・クオリティー・オーディエンス・レコーディングにて、それぞれコンプリート収録。両公演ともに初登場オリジナル・マスター・カセットよりダイレクト収録で、どちらも、この時代としては上々のレベルで捉えられており、全体を通して聴き応え満点。特に21日の音源は最初のCaptain Nemoのギターのクリアーさにファンは狂喜するハズ。また全体の音像はやや詰まった感じながら、パーツのひとつひとつはしっかり聴き取れるのがポイント。そして武道館公演はワイドでよりスマートな音像で、ギター同様にドラムもしっかり録音されているので、メリハリのあるサウンドが特徴。楽音のボリュームは21日の方が太くダイレクトにしっかりと録音されており、逆に23日はややステージからの距離を感じさるものの、全体のバランスが良く、より完成度の高い優れたものに。長いツアーを経て、演奏のまとまりはピークに達しているようで、どの曲でもマイケルのギタープレイを始めとして、実に高品質なパフォーマンスを披露している懐かしい1984年ライブ・ドキュメント。