オフィシャル作品『HOUSE OF YES: LIVE FROM HOUSE OF BLUES』と同じメンバーながら、まるで違うセットリストをたっぷりと楽しめる『KATOWICE 1998』(以下2CD)。『HOUSE OF YES』の補完盤と言ってもいい公式クオリティの大傑作です。しかし、公式『HOUSE OF YES』がCDとDVDだったのに対し、『KATOWICE 1998』はあくまでサウンドボードのライヴCDのみ。そこで、その映像版となり得るフル・プロショットをお贈りします。本作が撮影されたのは「1998年5月16日ブエノスアイレス公演」。ここで“OPEN YOUR EYES AND 30TH ANNIVERSARY TOUR”全体の概要で見てみましょう。 ・1997年10月-12月:北米ツアー#1(43公演)・1998年2月-4月:欧州ツアー(45公演)←2CD ・1998年5月:中南米ツアー(13公演)←【本作】 ・1998年6月-8月:北米ツアー#2(41公演) ・1998年10月:日本ツアー(5公演) このようになっています。ポーランドの2CDとアルゼンチンの本作では地球の反対側ですが、時期は近く約1ヶ月半後のショウです。それだけにショウの内容・バンドのポテンシャルも似ており、まさに「本編の映像版」として機能する1枚なのです。そして気になるのがクオリティ。これがまた素晴らしい。90年代の南米は、マルチカメラのプロショットと言えども厳しいものが多く、“南米クオリティ”という言葉さえ生み出したほど。本作も当時の南米テレビ放送だけに、やや丸みのあるアナログ画質は「オフィシャルDVDでリリース可能」とまでは言えないのですが、マスターのジェネが素晴らしい。線ノイズもテープのヨレもまったくなく、発色も鮮やか。音声も2CDには及ばないまでも、肉薄するほどに素晴らしいサウンドボードで、さまざまなバンドがひしめく南米物でもトップ・クラスのクオリティなのです。兎にも角にも、“90年代最強”とも言われるイゴール・コロシェフ&ビリー・シャーウッド時代のフルライヴ、それも『HOUSE OF YES』とはまったく曲だらけのヒストリカルなセットリストをマルチカメラのプロショットで目撃できる。コレに尽きます。2CD『KATOWICE 1998』のイマジネーションを広げ、オフィシャル映像『HOUSE OF YES』を補完する1本。どうぞ、たっぷりとお楽しみください。 Live at the Obras Sanitarias Stadium, Buenos Aires, Argentina 16th May 1998 (136:11) 1. Firebird Suite 2. Siberian Khatru 3. Rhythm Of Love 4. America 5. Open Your Eyes 6. And You And I 7. Heart Of The Sunrise 8. Mood For A Day 9. Cactus Boogie 10. Clap 11. From The Balcony 12. Wonderous Stories 13. Igor Koroshev Solo 14. Long Distance Runaround 15. Whitefish 16. Owner Of A Lonely Heart 17. The Revealing Science Of God 18. I've Seen All Good People 19. Roundabout Jon Anderson - Vocal Steve Howe - Guitar Billy Sherwood - Guitar, Keyboard Chris Squire - Bass Alan White - Drum Igor Khoroshev- Keyboard PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx. 136min.