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Martin Barre Band マーティン・バレ/UK 2019

50周年を祝う『50 YEARS OF JETHRO TULL』をリリースし、現在も精力的な活動を続けているマーティン・バレ。その最新・極上プロショットが登場です。そんな本作が撮影されたのは「2019年8月24日シュルーズベリー公演」。2006年から恒例になっている音楽祭“SHREWSBURY FOLK FESTIVAL”に出演した際のマルチカメラ・プロショットです。マーティンにとっての50周年とは、すなわちJETHRO TULLの50年に他ならない。現在イアン・アンダーソンも50周年ツアーを行っていますが、マーティンもソロ・バンドを率いてJETHRO TULLの名曲群を演奏するワールド・ツアーを実施中。日本ではマーティンの情報はなかなか入ってきませんが、その活動ぶりはイアンも凌駕する大規模なものなのです。まずは、そんな彼の近況をイメージする意味でも、進行中のスケジュールから見てみましょう。 ●2019年・1月19日+25日:英国(2公演)・2月15日-3月10日:北米(21公演)・4月12日-5月18日:北米(27公演)・6月2日:INTERNATIONAL GUITAR FESTIVAL出演・6月19日-23日:北米(5公演)・6月29日+30日:イタリア(2公演)・8月2日-24日:欧州(5公演) ←★ココ★ ・10月13日-27日:北米(10公演)・11月20日-12月1日:豪州(9公演)・12月19日+20日:北米(2公演)●2020年・2月6日+7日:英国(2公演)・4月1日-8日:The Blue Cruise・4月10日-18日:北米(4公演)・9月15日-26日:北米(8公演) これが現在までに公表されている2019年/2020年のマーティン。10月現在でイアンも50公演近くこなしていますが、マーティンは既に60公演超え。すでに1年先までブッキングされており、来月には73歳を迎えるとは思えない活動ぶりです。そんな中で本作の“SHREWSBURY FOLK FESTIVAL”は、夏の欧州ツアー最終日にあたるコンサートでもありました。そんなショウはマルチカメラで収録されて放送。本作は、そのプロショットをDVD化したものなのです。そして、気になるクオリティは「超」の付く極上。大ベテランの最新放送と言うと、画質・音質は良くてもカメラワークが淡泊で結局は地味になりがちですが、本作は(まったく!)違う。8人編成の大所帯(クライヴ・バンカーやデヴィッド・パーマーも参加!)の見どころをキッチリ押さえるカットは割りは細かく、センスもバツグン。それ以上なのが、イメージ・カット。恐らくはショウの間に流されるスクリーン映像なのでしょうが、曲のイメージにピッタリの映像が随所に織り込まれている。時にサイケな模様な事もありますが、ロンドンの街並みであったり、歴史的事件の記録映像であったり、自然の風景だったり、かつてのJUTHRO TULLであったり……。その多彩な映像とカメラワーク、さらには色鮮やかな照明が相まってとてもカラフル。大ベテランの滋味と言うより、現在売り出し中の若手バンドかのように賑やかで、作り込まれた作品館員溢れた映像作品なのです。そんな映像美で描かれるショウは一転、深い滋味が溢れてこぼれるJETHRO TULL史。ここでセットを整理し、その徹底ぶりを見てみましょう。 ●THIS WAS(3曲)・A Song for Jeffrey/My Sunday Feeling/Some Day the Sun Won't Shine for You(アコースティック)●STAND UP(3曲)・Back to the Family/For a Thousand Mothers/Nothing Is Easy ●BENEFIT(2曲)・To Cry You a Song/Teacher ●AQUALUNG(4曲)・Hymn 43/Aqualung/Cheap Day Return(アコースティック)/Locomotive Breath ●WAR CHILD(2曲)・War Child/Bungle in the Jungle ●SONGS FROM THE WOOD(2曲)・Songs From the Wood/Hunting Girl ●その他(3曲)・Life Is a Long Song(アコースティック)/Heavy Horses[HEAVY HORSES]/Jump Start[CREST OF A KNAVE]……と、このようになっています。80年代ナンバーは「Jump Start」の1曲だけで、後は徹底的に60年代・70年代。しかも、これでは分かりませんが曲順も凄い。1968年の「A Song for Jeffrey」から始まり、しっかり時系列に演奏していくのです。途中、アコースティック・セットを挟む関係で「Some Day the Sun Won't Shine for You」が中盤になったり、ハイライトに「Locomotive Breath」に置くなど、一部例外もなくはないものの、ほぼほぼ歴史通りに『THIS WAS』から『SONGS FROM THE WOOD』を辿っていく音楽旅なのです。しかも、単に名曲の羅列でもない。特に新鮮なのは中盤に配されたアコースティック・セット。ここでは女性デュオとしても活動しているベッカ・ラングスフォードとアレックス・ハートがリード・ヴォーカルを務めるのですが、これが非常に巧い上に声が良い。特にベッカは2011年にデビューというキュートな風貌ながら、ウォッシュボードをかき鳴らしながら開けた口から出るのは堂々たる姉御声。戦前ブルースの女傑メンフィス・ミニーに憧れているそうですが、それも納得のディープなブルース・フィールを滲ませてくれます。一方のアレックスはフォーク系の歌声であり、2人のハーモニーで甦るJETHRO TULLナンバーがとにかく新鮮。本作のメインで歌うダン・クリスプも憂いのブリティッシュ・ヴォイスが素晴らしいロック・ヴォーカルなのですが、もっとこの2人の女声で聴きたくなるほどです。イアン・アンダーソンと袂を別ちつつ、JETHRO TULLの名曲群を語り継いでいるマーティン・バレ。その50周年ツアーを作品然とした美麗プロショットで体験できる1枚です。いかに素晴らしい名曲を大量に残してきたか、それを本人自身が見せつけるような映像作品。流しても名曲の連続であり、見入っても心にしみ入る大傑作。 West Midlands Showground, Shrewsbury, UK 24th August 2019 PRO-SHOT Martin Barre 50 Years of Jethro Tull 1. Intro 2. A Song for Jeffrey 3. My Sunday Feeling 4. Back to the Family 5. For a Thousand Mothers 6. Nothing Is Easy 7. To Cry You a Song 8. Teacher 9. Hymn 43 10. Aqualung 11. Some Day the Sun Won't Shine for You 12. Cheap Day Return 13. Life Is a Long Song 14. War Child 15. Bungle in the Jungle 16. Heavy Horses 17. Songs From the Wood 18. Hunting Girl 19. Jump Start 20. Locomotive Breath Martin Barre - Guitars Dan Crisp - Vocals, Guitar Alan Thomson - Bass Darby Todd - Drums Clive Bunker - Drums Dee Palmer - Keyboard Alex Hart - Vocals, Guitar Becca Langsford - Vocals, Percussion PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.91min.

Martin Barre Band マーティン・バレ/UK 2019

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