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Rolling Stones ローリング・ストーンズ/PA,USA 2005

「It’s Only Satisfaction」。マニアであれば、このおかしな曲名を見ただけでいつのライブだか解ってしまうのではないでしょうか。。それが2005年10月10日のフィラデルフィア公演。マニアには有名なショーですし、2005年のアメリカ・ツアー史上における伝説的な一日と化しています。それは一重にキースがショーの締めくくりで大きな勘違いを冒してしまったことが原因だった。今では「It’s Only Satisfaction」と検索しただけでもあのハプニングの動画がヒットしてしまうほど。このハプニングにばかり焦点が当てられる2005年10月10日ではありますが、実はオープニングからそれを予見するようなハプニングが起きています。「Start Me Up」ではミックが歌を派手に間違えたにもかかわらず、それでもなお強引に続けたせいで危う演奏がぐちゃぐちゃに混乱しかけていたのです。ある意味では最後に訪れるハプニングを予見していたのではと思えるほど。さらには「You Got Me Rocking」のエンディングでロニーがスライドギターのタイミングを見失いかけたりと、ショー序盤の段階でもかなりのミスが起きていたのです。そして「It’s Only Satisfaction」事件がとどめのごとく起きてしまったことで、このショーはミスばかりが取り沙汰されていた感がありました。2005年の「A BIGGER BANG」ツアーは開始当初スロースターター気味で、この日に散見されたミスもそうした調子を引きずっていた故とみられていたものです。ところがどうでしょう、10年以上の歳月が経過した今になって聞き返してみればライブ全体を通しての演奏は激アツ。むしろ勢いに溢れたストーンズのテンションが時として空回りした結果がああしたミスだったのではないか。いずれにせよ、この素晴らしいオーディエンスショット映像でなおさら力のこもったストーンズの演奏を体感できる一押しの内容。この映像に関してもリアルタイムで幅広く出回っていたものであり、それを元にしてワンアングル・バージョンと二つのカメラの映像をミックスさせたバージョンが存在していましたが、今回は前者を採用。ちょうどこの時代から機材の発達によってオーディエンスショットの複数編集がマニアの間で流行り出したのですが、まだまだセンス面が追い付いていない時代ですので、遠くからのアングルが二つ交互に登場すると却って鑑賞にストレスを感じてしまう。その点フィラデルフィア初日の映像はワンカメでも安定度抜群の映像ですので、今となってはむしろこちらの方が観やすいのではないでしょうか。ステージを正面から捉えたアングルはとにかく安定感が抜群。ここで何よりも驚かされるのは、キースのあまりにもキビキビとしたキレのあるステージ・アクション。当時はそれが当たり前でしたが、今こうして観るとビックリするくらい新鮮。それに拍車をかけたのが、この日はキースの娘がライブ鑑賞に会場を訪れていたという事実。どうりでキースのテンションが高く、ショー開始直後からキビキビ動いていた訳ですね。一方これは当時も話題を呼んだことではありますが、この映像はショーがBステージに移ると、まるでプロショットのようなクローズアップに進化するのも見応えがある。おまけにミックとキースが楽しそうに言葉を交わす場面まで捉えられているとなれば、これは音源と同様にリリースするのが当たり前というもの。それ以上に当時は幅広く出回っていた有名オーディエンスショットです。2005年製が今となっては再生できなくなってしまった人も少なくないのでは。その点においても今回の映像化はマニア待望だと呼べるでしょう。何より伝説の「It’s Only Satisfaction」ハプニングが安定のアングルで観られるというのがあまりに魅力的。確かにこの時期は同曲がフィナーレとして演奏されることも多かったことから、キースが勘違いしてしまったのもやむなしと言った感じではあります。ここでのドタバタに対してもミックはキースの方を睨むこともなく、しれっと「Satisfaction」を歌い出して軌道修正してみせるのだから頼もしい。反対にキースは照れを隠しきれない様子であり、演奏中にダリル・ジョーンズに耳打ちされている様子まで捉えられています。彼がキースに今日は「Satisfaction」で終わるよ!と伝えていたのでしょう。 そしてこの日の舞台となったワコビア・センター(現ウェルズ・ファーゴ・センター)はあの1972年「PHILADELPHIA SPECIAL」の舞台となったフィラデルフィア・スペクトラムが老朽化したことから建てられた後継会場でもあったのです。そこで繰り広げられた名演と迷演の「It’s Only Satisfaction」ショーを最高のオーディエンス・ショット映像で収録。とにかく、そうしたミスだけでなく、全体に力が溢れた演奏ぶりを安定感抜群の映像で追体験してください。これはもう2005年の「PHILADELPHIA SPECIAL」と呼ぶに相応しい激アツ・ライヴ! Live at Wachovia Center, Philadelphia, PA. USA 10th October 2005 AMAZING SHOT!!!! 1. Intro 2. Start Me Up 3. You Got Me Rocking 4. She's So Cold 5. Tumbling Dice 6. Oh No, Not You Again 7. Angie 8. Rain Fall Down 9. Rocks Off 10. Get Up Stand Up 11. Band Introductions 12. The Worst 13. Infamy 14. Miss You 15. Rough Justice 16. Get Off Of My Cloud 17. Honky Tonk Women 18. Out Of Control 19. Sympathy For The Devil 20. Brown Sugar 21. Jumping Jack Flash 22. You Can't Always Get What You Want 23. Satisfaction COLOUR NTSC Approx.120min.

Rolling Stones ローリング・ストーンズ/PA,USA 2005

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