スラッシュメタル最大のプロジェクトとなった“THE BIG 4 TOUR”。公式映像では観られなかった大共演版「Helpless」も楽しめる“絶景+ステレオ・サウンドボード”映像が登場です。そんな本作が撮影されたのは「2011年7月9日アンネヴィル」。欧州を代表する巨大メタルフェス“SONISPHERE”のフランス編に出演した際のオーディエンス・ショットです。“THE BIG 4”と言えば、何よりも2010年ブルガリア公演の公式映像が有名ですが、その翌年にも実施されました。良い機会でもありますので、“THE BIG 4”の全体像を振り返り、ショウのポジションを確かめてみましょう。2010年編・6月16日:ポーランド ・6月18日:スイス・6月19日:チェコ・6月22日:ブルガリア *Am I Evil?共演(公式映像)・6月24日:ギリシャ・6月26日:ルーマニア・6月27日:トルコ 2011年編・4月23日:インディゴ(米国)*Am I Evil?共演 ー約2ヶ月後ー・7月2日:ドイツ *Helpless共演 ・7月3日:スウェーデン *Am I Evil?(プロショット)・7月6日:イタリア *Die, Die My Darling共演・7月8日:英国 *Am I Evil?共演・7月9日:フランス *Helpless共演 ←★本作★ ー約2ヶ月後ー・9月14日:ニューヨーク(米国)以上、全14公演。プロショット映像は2種残されており、公式作品が2010年のブルガリア、もう1つのTVプロショットが2011年のスウェーデン公演(当店の『THE BIG 4: SWEDEN 2011』でお楽しみ頂けます)でした。そのどちらも「Am I Evil?」の大共演が目玉でしたが、全公演で共演があったわけでもなければ、必ずしも「Am I Evil?」だったわけでもありません。他にも「Helpless」の時が2公演、「Die, Die My Darling」が1公演。本作のアンネヴィル公演は「Helpless」で共演が実現した最後期のショウでした。特徴ですので共演話から始めてしまいましたが、本作最大のポイントはそこではない。素晴らしい絶景と臨場感、そして強力無比なサウンドにあります。まずは、絶景。ステージ中央を見すえながらやや距離のある後方席から撮影されているのですが、その広々とした見渡しが素晴らしい。9年前の映像ということもあって現在ほど強力な手ブレ防止機能は望めないものの、撮影者自身による根性で安定感をキープし続ける。ショウのハイライトではあまりの盛り上がりに抑えきれなくなるシーンもあったりしますが、それが返ってリアルな興奮を描き出し、グーになった両手に力が入りすぎて痛くなるのです。そして、音声。実はこれが完全オフィシャル級ステレオ・サウンドボードなのです。海外マニアが制作した映像だけに断言は出来ませんが、恐らくはDL販売している公式サウンドボードをシンクロ……いえ、マトリクスさせているのではないでしょうか。ぶ厚い大合唱が起きつつも、それらを完全に制圧しながら耳元に届く極太な芯。ド密着でも味気なくはなく、観客の息吹も盛り上がりもたっぷりの極上サウンドボード。もう、音声だけでプレスCD化したいほどの強力無比なサウンドなのです。そんなクオリティで描かれるのは世紀の“THE BIG 4”イベントにあっても絶大な威厳を見せつける王者のフルショウ。このツアーと言えば、公式映像『THE BIG FOUR: LIVE FROM SOFIA, BULGARIA』が基準でしょうから比較しながら整理してみましょう。クリフ・バートン時代(10曲)・KILL EM’ ALL:Hit the Lights/Seek & Destroy ・RIDE THE LIGHTNING:Ride the Lightning(★)/The Call of Ktulu(★)/For Whom the Bell Tolls/Fade to Black/Creeping Death・MASTER OF PUPPETS:Master of Puppets/Welcome Home (Sanitarium)/Damage, Inc.(★)それ以降(8曲)・AND JUSTICE FOR ALL: The Shortest Straw(★)/One/Blackened・BLACK ALBUM:Sad But True/Enter Sandman・RELOAD:The Memory Remains(★)・DEATH MAGNETIC:All Nightmare Long・その他:Helpless(★)※注:「★」印は公式映像『THE BIG FOUR: LIVE FROM SOFIA, BULGARIA』では観られない曲。 ……と、このようになっています。2010年編と2011年編はセットが異なり、本作は2011年編のセット。特に「The Call of Ktulu」は『DEATH MAGNETIC』時代に乱発された公式映像のどれでも観られなかった美味しい1曲です。もっとも、そのほとんどは『THE BIG 4: SWEDEN 2011』でも観られたわけですが、やはり大きく違うのは「Helpless」の大共演でしょう。大共演は曲だけでなく参加メンツも日替わりでして、この日はANTHRAXの面々が参加。MEGADETHやSLAYERは出てこないものの、その代わり(?)登場するのはDIAMOND HEADのブライアン・タトラー。正真正銘のオリジネイターとの記念共演が楽しめるわけです。とにかく極上画質でありながら凄まじい臨場感の映像と、公式裸足の熱いステレオ・サウンドボード。その組み合わせによって灼熱のフルショウをたっぷり2時間10分に渡って楽しめる映像作品です。記念碑的なANTHRAX&ブライアン・タトラーとの大共演もオマケにしてしまう激アツの傑作映像。 Live at Snowhall Parc, Amnéville, France 9th July 2011 AMAZING SHOT (with STEREO SBD) 1. The Ecstasy of Gold 2. Hit the Lights 3. Master of Puppets 4. The Shortest Straw 5. Seek & Destroy 6. Welcome Home (Sanitarium) 7. Ride the Lightning 8. The Memory Remains 9. All Nightmare Long 10. Sad But True 11. The Call of Ktulu 12. One 13. For Whom the Bell Tolls 14. Blackened 15. Fade to Black 16. Enter Sandman 17. Helpless 18. Damage, Inc. 19. Creeping Death COLOUR NTSC Approx.130min.