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John Lennon Yoko Ono ジョン・レノン オノ・ヨーコ/ビートルズ後のジョン Japanese TV Special 2001

重い。2022年の3月にはあまりにも重いメッセージが心に響くドキュメンタリー傑作がリリース決定です。そんな本作の主役は、ジョン・レノンとオノ・ヨーコ。2人に焦点を当てた日本のTV特番“知ってるつもり”をデジタル化したDVD。先日はリンダ・マッカートニーの生涯を通して「ビートルズ後のポール」を描いた『THE LIFE OF LINDA McCARTNEY』が大好評となりましたが、本作はその「ジョン編」となるものです。リンダ特集は1999年でしたが、本作が放送されたのはその2年後。2001年11月のことでした。なぜ、2001年にジョンとヨーコだったのか。それは番組が始まった瞬間から明かされる。当時はアメリカ同時多発テロの直後であり、アメリカ全土が抱腹に燃え上がっていました。そんな中の9月13日、ニューヨーク・タイムズの日曜版にたった一行の一面広告が掲載されました。それが……「Imagine all the people living life in peace」震源地であるニューヨークに住んでいたオノ・ヨーコによるメッセージによってラジオ局へ「Imagine」のリクエストが殺到。政府がオンエアの自粛を求める事態になったのです。そして、この番組が放送されたのはその2ヶ月後。2001年のジョンの誕生日(10月9日)に実施されたトリビュート・コンサート「DREAM POWER」を受けたものでもありました(ちなみに、この序盤パートでは「Imagine」は希望の曲として流されますが、対照的に不穏の象徴として使われているのがAC/DCの「Hells Bells」。ジョンとAC/DCが対比というのもちょっと面白い演出です)。番組独自のインタビューも盛り込んだ傑作ドキュメンタリー リンダ編をご覧になった方ならピンと来ると思いますが、番組の構成はドキュメンタリーVTRとゲストのトークを交互に繰り返すスタイル。トーク・コーナーではリンダ編にも出演していた○藤早苗氏や久石○氏の他、故内田裕○氏も登場しますが、やはり素晴らしいのがドキュメンタリー。「Imagine」のメッセージから始まった番組は、2人の出逢いへと時計の針を戻します。アヴァンギャルドな作品を通して共鳴していった2人の出逢いと関係、「Imagine」のヒントになった詩集、そして崩壊していった末期ビートルズと解散、そして全世界からのバッシング……。リンダ編でも描かれたシチュエーションをジョン&ヨーコの視点で語っていくのです。リンダ編と同じシチュエーションでありつつ、印象が違うのはやはり本人のキャラクターによるものでしょう。この番組では当時の記録だけでなく、2001年当時のヨーコも登場。番組独自のインタビューが挿入されている。本人の視点が興味深いだけでなく、相変わらずのヨーコ節も炸裂するのです。例えば、バッシングに対しても「ジョンが私にセックス・アピールを感じたなんてことはもうガマンできないのよ。イギリス人とか西洋人とかはね」とコメント。英国王室よろしく沈黙の美学として描かれていたリンダとは対照的です。生い立ちまで踏み込んで描かれる2人の関係 世間の無理解に直面しながらも絆を深めていったジョンとヨーコ。その心理を描くため、ここで番組は2人の生い立ちまで遡ります。2歳で父が家を出て、5歳で母の愛を失ったジョン。裕福ながら家柄に生まれながら、両親のいない家の孤独の中で育ったヨーコ。その孤独を埋めるように音楽や芸術にのめり込み、それでも埋め切れなかった乾きを癒やし会う2人。一見すると変わり者同士の不可解な関係に、血の通った愛情が感じられるのです。そして番組の時計は再び「ビートルズ後」に戻り、反戦活動や音楽活動の再開、ショーンの出産、日本での生活と辿っていく。ようやく幸福に包まれたジョンとヨーコでしたが、1980年12月8日を迎えてしまうのです。時計の針はそこで止まらず、イラン・イラク戦争(1980年)や湾岸戦争(1991年)が描かれ、2001年の同時多発テロにまで戻る。不穏と緊迫感の中でナレーションが語り出す。「21世紀を迎え、新時代の希望の中で幕を開けた2001年。ジョンがこの世を去って21年目。20世紀繁栄を誇ったニューヨークに、想像もしなかったあの悪夢が襲いかかるのである。アメリカ国民は怒りに沸き立ち、報復への準備を始めた。だがその時、人々の中から沸き上がったのは……」ここで流れるのが「Imagine」。あの癒やしのメロディが優しく、じんわりと心に染み込み、番組は締めくくられていくのです。この番組から、さらに21年。米国のアフガニスタン撤退に伴ってタリバンが復権し、ロシアがウクライナに軍事侵攻。あれほど危険に感じた2001年も遙かに超える、第三次世界大戦の危機に直面しています。北京五輪の開会式で「Imagine」が流れてからまだ1ヶ月も経っていませんが、遙か彼方の想い出のようにさえ感じます。恐怖と不安がヒリヒリと肌を焼いているからこそ、本作の、そして「Imagine」のメッセージが重く、優しく響くのです。愛と平和を求め続けたジョンの祈り。ジョンとヨーコの歩みを描いたドキュメンタリーがリリース。2001年の同時多発テロ直後に制作された平和メッセージの特番で、第三次世界大戦の危険が囁かれる現在ではあまりに重く、優しい傑作映像です。Featuring exclusive interview of Yoko Ono Broadcast Date: 25th November 2001 1. Intro 2. 9.11 / Imagine 3. Talk 4. Videography 1 5. CM 6. Videography 2 7. CM 8. Videography 3 9. Talk 10. Videography 4 11. CM 12. Videography 5 13. Talk PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.52min.

John Lennon Yoko Ono ジョン・レノン オノ・ヨーコ/ビートルズ後のジョン Japanese TV Special 2001

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