メイデンもプリーストも失速していた90年代に、シーンの盟主として君臨していた2大バンドMETALLICA/MEGADETH。両雄が同じ土俵で並び立つカップリング・プロショットがリリース決定です。そんな本作に収められているのは同年・同会場の2公演。「1998年4月24日ソウル公演(METALLICA)」と、約半年後の「1998年11月14日公演(MEGADETH)」のマルチカメラ・プロショットです。1997年に『RELOAD』『CRYPTIC WRITINGS』をリリースしていた両雄はツアーを実施。単に本数が多いだけではなく、それまでツアーしたことのない国・地域も精力的に巡っていました。特にアジアへの進出は目覚ましく、日本でもキャリア最大級のツアーが実現。MEGADETHは『CRYPTIC WRITINGS』1枚で二度目の来日が実現しましたし、METALLICAは最多公演数を記録しました。そして、もう1つ両雄に共通していたのは、来日直前に韓国公演が実現した事。現在では日本公演とセットも珍しくない韓国公演ですが、メタル系が実現し始めたのが90年代後半。1998年は両雄にとって初の韓国上陸でもあったのです。そんな「ヘヴィメタルがやって来た!」の衝撃もあってか、両雄の初韓国公演はテレビ放送も実現。本作は、そんなTV放送プロショットをセットした2枚組です。そんな本作はクオリティ面もリアルなプロショット。時代柄アナログ放送ですし、当時の韓国はロック放送に不慣れなのか正直言って南米クラス。そのせいもあってか、現在流通しているマスターはデジタル加工でツルツルになったものがほとんどなのですが、本作は違う。そうした加工前が施される前のマスターでして、某大手動画サイトではファンデーションで塗りつぶしたようにツルッとした肌感もリアルに描かれ、髪の毛の1本1本から衣装にシワに至るまで、非常にリアルなのです。そんな映像美で描かれるのは、他国とはちょっと違った韓国での両雄。正直なところ、METALLICAとMEGADETHでは集客力が違い、普段はフェスでもない限り同じステージに立つことはありません。しかし、本作では両雄とも「初韓国」であり、完全に同じ土俵。METALLICA側から見れば、比較的小さな“オリンピック体操競技場(15,000人)”が珍しいですし、MEGADETH側から見れば、100分を超える長尺セットは見応えたっぷり。当店では、2大バンドのガチンコにこだわったタイトルを何作もご紹介してきましたが、ほとんどのケースでMEGADETHは前座扱いですし、単独プロショットでも80分がせいぜい。ここまで対等な対決はありませんでした。では、そのセットはどんな内容なのか。この時期の両雄と言えば、大傑作プロショット『WOODSTOCK '99: DIGITAL MASTER EDITION』が象徴ですので、比較しながら整理しておきましょう。METALLICA ・キル・エム・オール:The Four Horsemen (Acoustic)(★)・ライド・ザ・ライトニング:For Whom The Bell Tolls/Creeping Death・メタル・マスター:Master Of Puppets/Battery・メタル・ジャスティス:One・ブラック・アルバム:Sad But True/Nothing Else Matters/Wherever I May Roam/Enter Sandman・ロード:King Nothing/Bleeding Me/Until It Sleeps(★)・リロード:Fuel/The Memory Remains(★)・その他:So What/Low Man's Lyric (Acoustic)(★)/Kill/Ride Medley(★)MEGADETH・キリング・イズ・マイ・ビジネス:Mechanix(★)・ピース・セルズ:Wake Up Dead(★)/Peace Sells・ソー・ファー・ソー・グッド:In My Darkest Hour/Anarchy In The U.K.(★)・ラスト・イン・ピース:Holy Wars... The Punishment Due/Hangar 18(★)・破滅へのカウントダウン:Countdown To Extinction(★)/Foreclosure Of A Dream(★)/Sweating Bullets/Symphony Of Destruction・ユースアネイジア:Reckoning Day/A Tout Le Monde・クリプティック・ライティングス:A Secret Place/She-Wolf/Almost Honest/Use The Man/Trust・その他:Angry Again/Paranoid(★)※注:「★」印は名盤『WOODSTOCK '99: DIGITAL MASTER EDITION』で観られなかった曲。常に一歩先を行き、メタル史最大の巨人にまで登り詰めたMETALLICA。天才でありながら相手が巨大すぎて追いつけていないMEGADETH。そんな同根の両雄が並び立ち、対等の条件でぶつかり合う貴重な2枚組。合わせて3時間36分の娯楽超大作。2大バンドが並び立つガチンコ・タイトルがリリース。同年・同会場に実現した初韓国公演をカップリングしたマルチカメラ・プロショットで、両雄合わせて3時間36分に及ぶ重金属パラダイスです。Olympic Gymnastics Arena, Seoul, South Korea 24th April & 14th November 1998 PRO-SHOT Disc 1: METALLICA (1:46:23) Olympic Gymnastics Arena, Seoul, South Korea 24th April 1998 1. Intro 2. So What? 3. Master Of Puppets 4. King Nothing 5. Sad But True 6. Guitar Solo #1 7. Fuel 8. The Memory Remains 9. Bleeding Me 10. Bass & Guitar Jam 11. Nothing Else Matters 12. Until It Sleeps 13. For Whom The Bell Tolls 14. Guitar Solo #2 15. Wherever I May Roam 16. One 17. Kill/Ride Medley 18. Low Man's Lyric (Acoustic) 19. The Four Horsemen (Acoustic) 20. Creeping Death 21. Enter Sandman 22. Battery 23. Outro James Hetfield – Vocals, Guitar Kirk Hammett – Guitar Jason Newsted – Bass, Backing Vocals Lars Ulrich – Drums Disc 2: MEGADETH (1:49:20) Olympic Gymnastics Arena, Seoul, South Korea 14th November 1998 1. Intro 2. Holy Wars... The Punishment Due 3. In My Darkest Hour 4. Wake Up Dead 5. Hangar 18 6. Reckoning Day 7. A Secret Place 8. Countdown To Extinction 9. Angry Again 10. She-Wolf 11. Guitar Solo 12. A Tout Le Monde 13. Almost Honest 14. Foreclosure Of A Dream 15. Use The Man 16. Trust 17. Sweating Bullets 18. Symphony Of Destruction 19. Drum & Bass Jam 20. Peace Sells 21. Jam 22. Anarchy In The U.K. 23. Paranoid 24. Mechanix Dave Mustaine - Vocals, Guitar Marty Friedman - Guitar, Backing Vocals David Ellefson - Bass, Backing Vocals Jimmy DeGrasso - Drums PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.216min.(*total)