『MADISON SQUARE GARDEN 1970 8MM』や『L.A. FORUM 1977 8? UPGRADE』も好評を賜っている70年代の8ミリ・アーカイヴ。さらなる新発掘マスターが緊急リリース決定です。そんな本作に収められているのは約23分に及ぶ秘宝のカラー映像。「1975年2月10日ランドバー公演」で撮影された8ミリ・フィルムです。熱心なコレクター諸兄なら会場と日時から約2分半の「Heartbreaker」映像を思い出されるかも知れませんが、実は別物。ライヴ自体は同じですが、まったくの別ポジションから撮影された別フィルム。しかも、従来フィルムの9倍という長さを誇る新発掘フィルムなのです。今回フィルム最大の特徴は、ステージを全景で捉えていること。やや紫がかった色彩は従来フィルムに通じるものの、映し出される光景は丸っきり違う。従来版がステージ直下のアリーナ席から捉えていたのに対し、本作は俯瞰。発掘者によると「キャピタル・センターのスカイ・スイート#1」なるポジションで撮影されたそうですが、普段の言い方をすれば「ステージ右寄りの2階席から見下ろし気味に撮影」している。しかも全景だけにステージの見たいところを見放題で、ギターソロの最中に手持ち無沙汰にしているプラントも、ロゴが光り輝くステージセットも、袖から照らすライティング・システムに至るまでよく分かるのです。そして何より、素晴らしいのは長さ。「Heartbreaker」以外の映像は今回が初登場なのです。本稿に目を留められた方ならご存知と思いますが、70年代の8ミリ・フィルムは撮影時間が短く、1カット数秒から数十秒が限界。そのため細切れの映像をかき集め、内容から演奏曲を推察して音声をシンクロさせるのが定番手法です。本作もその定石に則って制作されているわけですが、その手法よってさらに長くなった。実のところ、今回発掘された8ミリの長さは「14分」だったのですが、当日のオーディエンス録音と照らし合わせてみるとリールの速度が狂っていると判明。キチンと速度を揃えてシンクロさせたところ、「23分」もあったのです。そうして甦ったランドバー公演は、まさに感無量。発掘・公開したマニアによると、サウンドボードではなくオーディエンス録音をシンクロさせたのは、光景に自然にマッチしたからだそう。実際、その言葉に誇張はなく、ほんのりとしたホール鳴りのヴィンテージ感も、わずかな距離感も極めてリアル。まるで8ミリの撮影者が音声も録音したかのような自然さでシンクロしているのです。しかも、安定している。従来版フィルムのドアップも迫力モノではありましたが、本作は遠景でじっくり撮影しているためにブレがほとんどなく、非常に見やすい。それがスカイ・スイートの特等席体験にもなっているのです。そう、この体験感こそが本作の命なのです。とかく70年代の8ミリ・フィルムと言うと資料的な価値が注目されますが、本作はその次元を超え、歴史的なショウの「現場にいる」感にまで昇華されているのです。1秒でも貴重な70年代の8ミリ・フィルムが、何と1374秒も新発掘。そのすべてを当時のオーディエンス録音とシンクロさせ、47年後の現代に甦らせた1枚です。単なる歴史資料の域を超え、胸を焦がす現場体験の次元にまで引き上げたヒストリカルな映像傑作。新発掘の8ミリ・フィルムがリリース1975年2月10日ランドバー公演で撮影されたもので2分半だった従来版とはまったく異なる約23分の2階席ショットです。特等席から42年前の現場に立ち会える胸アツの1枚です。Landover 1975 8mm Live At Capital Centre, Landover, MD, USA 10th February 1975 COLOUR NTSC Approx.23min. 01. In My Time Of Dying 02. The Song Remains The Same 03. The Rain Song 04. Kashmir 05. No Quarter 06. Trampled Under Foot 07. Moby Dick 08. Dazed And Confused 09. Stairway To Heaven 10. Whole Lotta Love 11 Black Dog 12. Heartbreaker