運命を大きく変えた『KISS UNPLUGGED』に向けて動き出していた1995年のKISS。そんな彼らのアンプラグド・コンベンションを現場体験できる傑作映像がリリース決定です。そんな本作が撮影されたのは「1995年6月25日フェニックス公演」。その絶景オーディエンス・ショットです。1995年と言えば、ノーメイクKISSでの来日が実現した事でも思い出深いところですが、全世界的に見るとエレクトリックの通常ツアー“KISS MY ASS Tour”と、アコースティックの“KONVENTION Tour”を同時並行させていました。その辺の状況を理解する為にも、ノーメイク時代最後の1年をスケジュールで振り返ってみましょう。・1月24日ー31日:日本(5公演)*2月3日:パース公演・2月4日:パース公演*2月5日:アデレード公演・2月6日:アデレード公演*2月7日:メルボルン公演・2月8日+9日:メルボルン(2公演)*2月10日:ブリスベン公演・2月11日:ブリスベン公演*2月12日:シドニー公演・2月13日:シドニー公演 ー4ヶ月後ー*6月16日ー25日:北米#1(7公演)←★ココ★*7月2日ー8月4日:北米#2(18公演)《8月5日ー9日:リハーサル》*8月9日『KISS UNPLUGGED』収録《11月『CARNIVAL OF SOULS』制作開始》*12月15日:Mark & Brian Christmas show出演※注:「*」印はアンプラグド公演、「・」は通常エレクトリック公演。これが1995年のKISS。ざっくり「日本→豪州→北米」という流れで、日本は通常エレクトリック“KISS MY ASS Tour”だったものの、豪州はエレクトリック“KISS MY ASS”/アコースティック“KONVENTION”を交互に行うスタイルで各都市をツアー。そして、6月以降の北米では完全に“KONVENTION Tour”に移行しました。北米ツアーも細かく見るとオフを挟んで「北米#1」「北米#2」があり、ハイライトが“MTVアンプラグド”出演という流れ。そんな中で本作のフェニックス公演は「北米#1」の最終日にあたるステージでした。そんな現場を目撃できる本作は、まさに絶景のオーディエンス・ショット。イベントそのものが「ロック・コンサート」というより、いかにも「コンヴェンション」という雰囲気でして観客は盛り上がってはいても立ち上がらない。そのため、遮蔽物ゼロでステージを直視できる。しかも、安定感もハンパではない。明らかに三脚を使用したカメラワークは手ブレもまったくなく、ポールがコチラに気づいて手を振ったりする。会場後方からのワンカメ撮影なのですが、もしかしたら関係者ショットなのかも知れません。そんな絶景で画かれるのは、通常コンサートではあり得ない激レア曲たっぷりのフルショウ。彼らのアコースティック・ギグと言えば、何はさておいても『KISS UNPLUGGED』こそが基準。ここでは、完全版である『KISSOLOGY VOLUME THREE』収録バージョンと比較しながら整理してみましょう。70年代(23曲)・地獄からの使者:Nothin' To Lose/Love Theme From Kiss(★)/Black Diamond(★)・地獄のさけび:Comin' Home/Got To Choose/Goin' Blind/All The Way(★)・地獄への接吻:C'mon And Love Me/Rock Bottom/Rock And Roll All Nite・地獄の軍団:God Of Thunder/Do You Love Me/King Of The Night Time World(★)・地獄のロックファイアー:Mr. Speed(★)/Hard Luck Woman/Calling Dr. Love(★)/I Want You(★)・その他:Plaster Caster/Christine Sixteen(★)/Larger Than Life(★)/Goodbye(★)/See You Tonite(★)/Sure Know Something 80年代以降(7曲)・暗黒の神話:I Love It Loud(★)/I Still Love You・リヴェンジ:Domino/God Gave Rock 'n' Roll To You(★)・その他:A World Without Heroes/Heaven's On Fire/Let's Put The X In Sex(★)※注:「★」印は“MTVアンプラグド”で演奏しなかった曲。……と、このようになっています。とにかく「★」印の雨あられ。本作は2時間で約30曲も演奏されるのですが、その約半分となる14曲が『KISS UNPLUGGED』と被っていないのです。しかも、その中身が特濃。「Love Theme From Kiss」「All The Way」「Mr. Speed」といった初期のレア曲だけでも目眩がしますが、ポールのソロ「Goodbye」やジーンのソロ「See You Tonite」、さらには『ALIVE II』の「Larger Than Life」、ベスト盤『SMASHES, THRASHES & HITS』のオマケだった「Let's Put The X In Sex」まで飛び出すのです。『KISS UNPLUGGED』を期にオリジナル再編へと大きく舵を切ったKISS。本作は、そのターニング・ポイント向けて助奏していくようなアコースティック・ギグに立ち会える映像作品です。気楽なアンプラグドかつ、熱心なフリークが集うコンヴェンションだからこそのレア曲がたっぷりと楽しめる1枚。コンヴェンションのアンプラグド・ギグを体験できる絶景ショットがリリース。「Love Theme From Kiss」「Larger Than Life」「Goodbye」「See You Tonite」「Let's Put The X In Sex」等々、MTVアプラグドで演奏しなかったレア曲も山盛りです。Hyatt Regency, Phoenix, Arizona, USA 25th June 1995 AMAZING SHOT!!(120:08) 1. Intro 2. Plaster Caster 3. Mr. Speed 4. Comin' Home 5. Larger Than Life 6. Sure Know Something 7. A World Without Heroes 8. C'Mon And Love Me 9. Christine Sixteen 10. Hard Luck Woman 11. Nothin' To Lose 12. Got To Choose 13. God Of Thunder 14. Domino 15. Goodbye 16. See You Tonite 17. Rock Bottom 18. Love Theme From Kiss 19. Calling Dr. Love 20. Let's Put The X In Sex 21. I Love It Loud 22. Do You Love Me 23. Black Diamond 24. I Want You 25. Goin' Blind 26. I Still Love You 27. All The Way 28. King Of The Night Time World 29. Heaven's On Fire 30. God Gave Rock 'n' Roll To You 31. Rock And Roll All Nite Paul Stanley - Guitar, Vocal Gene Simmons - Bass, Vocal Bruce Kulick - Guitar Eric Singer - Drums, Vocal COLOUR NTSC Approx.120min.