創始者ジャン・クエネムンドの死を乗り越え、再始動を決意した2014年のVIXEN。その現場を体験できる映像傑作がリリース決定です。そんな本作が撮影されたのは「2014年8月15日ジム・ソープ公演」。その絶景オーディエンス・ショットです。幾度となく活動休止と復活を繰り返してきたVIXENですが、2014年の復活劇は特別。まさに最大のターニング・ポイントでした。その事情をご説明するためにも、まずは当時の歩みをおさらいしておきましょう。2009年《8月:ライヴ活動を休止》2012年《年末:黄金メンバーで再結成》2013年《1月:ジャンがガンを発症→10月10日:死去》《12月:活動再開を発表》2014年・3月15日ー4月5日:北米#1(4公演)・5月23日ー8月15日:北米#2(9公演)←★ココ★・9月12日:セント・チャールズ公演・9月25日ー27日:スペイン(3公演)・10月10日+11日:北米#3(2公演)これが2009年ー2014年のVIXEN。21世紀に入ってからのVIXENは「ジャン+α」という別バンド状態だったのですが、それも2009年には休止となっていました。その3年後となる2012年暮れには黄金メンバーでの再結成が実現したのですが、実際の活動を始める前に創始者で長らくバンドを率いてきたジャンがガンを発症。9ヶ月の闘病も虚しく帰らぬ人となってしまったのです。死に際してジャンが望んだのは「VIXENが続くこと」。残った3人(ジャネット・ガードナー、ロキシー・ペトルッチ、シェア・ペダーセン)は、かつてメンバーだったジーナ・スタイルを復帰させ、ジャン追悼のライヴ活動を再開させました。前置きが長くなってしまいましたが、本作のジム・ソープ公演は、そんな追悼ツアーの一幕。「北米#2」の最終日なのです。そんなステージを真空パックした本作は、絶景の見本とも言うべき極上オーディエンス・ショット。ステージ左側(シェア側)から斜めに捉えているのですが、ポイントは視点の高さ。明らかに三脚を使っており、1階客の頭上を素通りしてステージを直視。遮蔽物が一切なくステージを見渡せるのです。しかも、三脚を使っているので安定感がバツグン。果敢なズームで攻めまくっており、最アップではジャネットやジーナのバストアップで画面が埋め尽くされるほど寄るのですが、それでも手ブレなしでビシッと観やすい。特にフロント3人が寄り添うフォーメーションなど、まるでワンカメのプロショットかのようです。その特等席から楽しめるのは、ジャン捧げるような追悼のフルショウ。この日はGREAT WHITEのオープニング・アクトでもあったので持ち時間は約1時間と短めですが、その中に黄金時代の名曲群を濃縮。ここで、その内容も整理しておきましょう。VIXEN・Cruisin'/Cryin'/I Want You To Rock Me/Love Made Me/Edge Of A Broken Heart その他・REV IT UP:Rev It Up/How Much Love/Bad Reputation/Streets In Paradise/Love Is A Killer・カバー:Rockin' In The Free World……と、このようになっています。初期2作『VIXEN』『REV IT UP』から5曲ずつセレクトされ、そこにニール・ヤングのカバー「Rockin' In The Free World」を加えた構成。そのカバー曲と「Rev It Up」以外は初期ベスト『FULL THROTTLE』にも集落された代表曲ばかりであり、まさに究極的な特濃グレイテスト・ヒッツなのです。そして、そのセットを綴る姿はまさに「あのVIXEN」。もちろんジャンはいないわけですが、ギターをかき鳴らしながらジャネットがあの声で名曲群を歌う説得力は絶大。3人にとっては10年ぶりのVIXENでしたが、実はジャンの闘病中にも本作のメンバーで「JanetShareRoxyGina」名乗ってでライヴを重ねていました。その甲斐もあってかブランクを感じさせず、ジーナもしっかり馴染んでいる。ジャンの追悼であると同時に、新生VIXENの威厳と覇気も振り撒くステージなのです。その後5年の活動を経てジャネットが離脱し、2022年にはシェアも降板。2023年現在ではロキシーだけが金看板を継いでいます。しかし、ジャンの死から10年を経た現在でもVIXENが存在し、名曲達を歌い継いでいるのは2014年の再始動があったからこそ。本作は、その情熱と復活のステージを本生100%体験できる映像傑作。黄金時代の3人(ジャネット、ロキシー、シェア)によって再始動したばかりの極上映像がリリース。遮蔽物ナシの絶景オーディエンス・ショットで、2013年に亡くなった創始者ジャンを追悼する気迫の熱演を現場体験できます。Penn's Peak, Jim Thorpe, PA, USA 15th August 2014 AMAZING SHOT!!! 1. Rev It Up 2. How Much Love 3. Cruisin' 4. Bad Reputation 5. Cryin' 6. I Want You To Rock Me 7. Streets In Paradise 8. Rockin' In The Free World 9. Love Is A Killer 10. Love Made Me 11. Edge Of A Broken Heart Janet Gardner - lead vocals, rhythm guitar Roxy Petrucci - drums, backing vocals Share Pedersen - bass, backing vocals Gina Stile - lead guitar, backing vocals COLOUR NTSC Approx.60min.