若者バンドから世界の覇者へ……ロック史に残る巨大な成功劇を収めた『SLIPPERY WHEN WET』時代のBON JOVI。その輝く姿を目撃できる秘宝プロショットがリリース決定です。そんな本作が撮影されたのは「1987年9月15日シドニー公演」。そのマルチカメラ・プロショットです。“SLIPPERY WHEN WET Tour”と言えば二度の来日が実現した事でも思い出深いわけですが、実は彼らにとっては初オセアニアでもありました。まずは、そんな歴史的なツアーをスケジュールで俯瞰し、本作のポジションを確かめてみましょう。1986年・7月14日ー26日:北米#1(8公演)・8月11日ー25日:日本#1(10公演)《8月18日『SLIPPERY WHEN WET』発売》・8月30日+31日:西ドイツ(2公演)・9月9日ー10月18日:北米#2(21公演)・11月7日ー12月8日:欧州(23公演)・12月19日ー31日:北米#3a(8公演)1987年・1月2日ー8月9日:北米#3b(134公演)←※SLIPPED INTO THE NIGHT・8月22日:MONSTERS OF ROCK出演・9月5日ー19日:オセアニア(12公演)←★ココ★・9月24日ー10月7日:日本#2(10公演)・10月15日ー17日:ホノルル(3公演)これが栄光の“SLIPPERY WHEN WET Tour”。超巨大レッグ「北米#3」が8月までびっしりと詰まっており、トドメの“MONSTERS OF ROCK”出演でツアー本編のハイライトを迎えました。普通ならそれで終わるところですが、絶頂BON JOVIを望む世界の乾きは癒えなかった。間髪入れずに「オセアニア→二度目の日本→ハワイ」という環太平洋ツアーも追加されたのです。本作のシドニー公演は、そんな「オセアニア」レッグの8公演目にあたるコンサートでした。そんなステージを伝える本作は、秘宝で知られるプロショット。実のところその正体はいまだ不明でして、「現地TV放送を録画した物ではないか」「スクリーン用映像の流出では?」と諸説紛々なのです。ややラフなサウンド・ミックスや観客の姿がほとんど映らないカメラワークからすると後者のような気もしますが、ロック撮影で欧米ほどノウハウの溜まっていなかった豪州の状況を考えると前者もあり得る……と、未だに結論が出ていないわけです。そんな状況からも「完全オフィシャル級!」とは呼びにくいものの、マスター鮮度は絶大。何よりもダビングによるゴワゴワ感や変色、滲みといった劣化がほとんどなく、とうじそのままの発色も極めて鮮やかなのです。そんな映像美で描かれるのは、貴重極まる「オセアニア」レッグのフルショウ。“SLIPPERY WHEN WET Tour”の長尺プロショットと言えば、当店ではバンクーバー公演の『SLIPPED INTO THE NIGHT』がお馴染みですが、本作は更に長尺でセットも異なる。ここで比較しながら整理しておきましょう。SLIPPERY WHEN WET(8曲+α)・(Pink Flamingos) Raise Your Hands/I'd Die For You/You Give Love A Bad Name/Wild In The Streets/Never Say Goodbye/Livin' On A Prayer/Let It Rock/Wanted Dead Or Alive その他(6曲)・クラシックス:Tokyo Road/Get Ready(★)/Runaway・カバー:Twist & Shout/Travelin' Band(★)/Drift Away(★)※注:「★」印はバンクーバー公演の定番プロショット『SLIPPED INTO THE NIGHT』で観られなかった曲。……と、このようになっています。軸となる『SLIPPERY WHEN WET』大盤振る舞いは不動ですが、脇を固めるクラシックスやお楽しみカバーは変更。デビュー作から「Get Ready」を復活させ、CREEDENCE CLEARWATER REVIVALの「Travelin' Band」も散り上げています。超巨大ツアーの末期という事もあってかジョンの歌声には疲れが隠しきれませんが、これを覆い隠すように走って叫んで大暴れ。若々しくアグレッシヴなステージングは、まさに飛ぶ鳥を叩き落とす“SLIPPERY WHEN WET Tour”の魅力全開。いや、初オセアニアに臨むテンションは、他国以上と言っても良いでしょう。そんなフルショウをマルチカメラで楽しめる秘宝プロショット、どうぞベスト・マスターの本作で存分にご堪能ください。絶頂SLIPPERY WHEN WET Tourのフル・プロショットがリリース。初オセアニア・ツアーの秘宝映像で、ベスト・マスターからDVD化。当時の若々しく勢い溢れる全盛ステージがマルチカメラで104分たっぷり楽しめます。Sydney Sports & Entertainment Center, Sydney, Australia 15th September 1987 PRO-SHOT (104:50) 1. Pink Flamingos 2. Raise Your Hands 3. I'd Die For You 4. Tokyo Road 5. You Give Love A Bad Name 6. Wild In The Streets 7. Twist & Shout 8. Never Say Goodbye 9. Livin' On A Prayer 10. Let It Rock 11. Guitar Solo 12. Drum Solo 13. Get Ready 14. Travellin' Band 15. Acoustic Guitar Solo 16. Wanted Dead Or Alive 17. Drift Away 18. Runaway Jon Bon Jovi - Vocals, Guitar Richie Sambora - Guitar, Vocals David Bryan - Keyboards, Vocals Alec John Such - Bass, Vocals Tico Torres - Drums PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.105min.