連日大盛況のうちに終了したコステロの来日公演。その盛り上がりを物語るかのように実現したのが追加公演の浅草。意外な土地で実現したツアー千秋楽もまた今回の来日公演らしい展開だったかと。何よりコステロとスティーブ・ナイーブという身軽なフォーメーションだからこそ可能な、連日どのような展開になるのか予想のつかないセトリの変化がこの日も炸裂。オープニングからして「Watching The Detectives」の間に「Shot With His Own Gun」をインクルードさせ、そこから再び「Watching The~」に戻るという超変化球。それまでは単体で演奏された楽曲がいきなりこの意表を突く展開。このオープニングだけで他の日と違うセトリが炸裂することが保証されたようなツアー千秋楽をフルに捉えてくれた動画がYouTube上に出現。撮影ポジションは会場の後ろの方だったようでアングルは終始ヒキ気味。とはいえ随所で頑張ってクローズしてくれており、見飽きることのない驚きのコンプリートライブ映像となっているのです。コステロ過去のライブ映像で同傾向のアングルとしてマニアの方にはお馴染み1989年CWポスト・カレッジの会場備え付けカメラが捉えたワンカメ映像が挙げられますが、あのような単調さや遠さはなく、そこは現代のテクノロジーの恩恵を受けて遠目なアングルながらも十分に見やすくて画質も鮮明。さすがにクローズアップしすぎてしまうとコステロの姿がメラメラしてしまう(笑)のはカメラ機能の限界を超えたポジションからの撮影ゆえ仕方がないのですが、トータルでコレだけ見やすい映像を今回の来日公演から生み出してくれたのは感謝しかありません。こうしてオープニングだけでも十分な衝撃を与えてくれた訳ですが、この日は「Battered Old Bird」に「Tokyo Storm Warning」そして「I Want You」という、言うなればちょっとした『BLOOD & CHOCOLATE』アルバム・ナイトといった趣。中でもこの地で歌うに相応しい「Tokyo Storm~」ではナイーブがバックコーラスを務めるという新鮮なアレンジが印象的だったのですが、彼が頑張ってコーラスした場面もしっかり捉えてくれている。元々が撮影オッケーなライブではありましたが、こうしてライブのすべてを収めた映像が存在するというのは本当にありがたい。実際このようなアングルから当日のライブを目撃した方も沢山おられるのではないでしょうか。Asakusa Kokaido, Tokyo, Japan 12th April 2024 1. Magnificent Hurt (chelmico Remix) 2. Watching The Detectives / Shot With His Own Gun 3. Radio Radio 4. Clubland 5. That Blue Look 6. So Like Candy 7. Magnificent Hurt 8. Battered Old Bird 9. Unwanted Number 10. New Amsterdam / You've Got To Hide Your Love Away 11. Tokyo Storm Warning 12. Everybody's Crying Mercy 13. Look Up Again 14. I Still Have That Other Girl 15. She 16. The Man You Love To Hate 17. More Than Rain/I Want You 18. (What's So Funny 'Bout) Peace, Love And Understanding 19. The Whirlwind 20. Farewell, OK 21. Alison 22. Outro/Donald Where's Your Troosers COLOUR NTSC Approx.115min.